酒匠で料理研究家のまゆみです。
前回は佐久の花酒造の記事でしたので、今回は「佐久の花」とそれに合う、しかも年始にピッタリなめでたい肴レシピを提案します。

本日のお酒は「佐久の花 39-87 P43-14×D」

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このお酒、アンテナショップに行った時に初めて呑んだものです。それもそのはず、伺った時は初挑戦の仕込みだったようです。強烈な香りに対しての酸のバランス、計算されてるなーという印象。グイグイと興味が湧いてくるお酒です。
さて、蔵元から、この数字なんだか分かりますか?って・・・あのー分かりやすいんですけどー!39-87、さく-はな、ですよね。ちなみに、P43-14はリンゴ酸酵母、Dは長野酵母(通称スペックD)のこと。見たままです。

昨年度は少量仕込みでしたが、27BYはどれくらいの量を仕込んだのか気になるところ。量が変わると仕上がりの味も変わるので、蔵元もどうなるか心配であり楽しみである部分だそう。今度お会いした時に聞いてみることにしましょう。

口当たりはまろやかでなめらか。高リンゴ酸生産酵母を使っているだけあって、香りはかなり強め。米のワインと言ってしまいそうになるくらい香りがガツーンと先にきますが、長野酵母も使っているせいか、信州の酒米ひとごこちと相性は良く、上手に仕上がったように感じました。酸味はしっかり目ですっきりした甘味。後半の香りは特にフルーティーで余韻は長め、いつまでも鼻の中に残ります。切れ味は佐久の花らしく、キリリとしていて旨味は残りません。

鯛のアラのオーブン焼き

こんな華やかなお酒には、新年に限らずともオメデタイ肴を合わせましょう。めでたいので鯛です。39-87の語呂合わせと似たようなもんです。魚のアラを使って価格はお手頃に、しかし見た目には豪華なレシピを考えました。

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<材料>2人分

・鯛のアラ 1尾分
・塩 適量
・バジルの葉 4~5枚
・にんにく 1かけ
・くるみ 4個
・オリーブオイル 大さじ2

<作り方>

1. 鯛のアラは綺麗に洗い、塩をふり、キッチンペーパーなどの上にしばらく置く。
2. 水気が出てきたら、よく拭き取る。
3. 220度のオーブンで両面焼いていく。10~15分ほど。
4. 焼いている間に、ソースを作る。にんにくとくるみ、バジルはみじん切り。小鍋にオイルとにんにくを入れて火にかける。オイルが温まったらくるみを加え、香りが出たら火を止め、バジルを加える。
5. 焼きあがった鯛にソースをかけて食べる。

魚のアラといえば煮付けが定番ですが、「39-87」のような華やかなお酒にはちょっとオシャレにしてみようかと。とは言え、オーブンで焼くだけですから、それほど難しいことはありません。ソースには信州名産のくるみを加えて香ばしく、同じ産地ということで相性良く仕上げました。

新年には、メデタイメデタイ!と言いながら佐久の花と鯛で過ごしてみてはいかがでしょうか。
それではみなさま、よいお年をお迎えくださいね。また来年も、どうぞよろしくお願いいたします!

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