平成10年誕生の純米無濾過生原酒

油長酒造の創業は享保4年(1719年)という歴史のある蔵です。県内では大手蔵のひとつで、地元に普通酒を中心に酒造りを行ってきました。

しかし、それを一変させたのは平成10年(1998年)、吟醸酒専門の四季醸造ができる蔵を新たに建設し風の森ブランドを発売、全国に信を問いました。

風の森のコンセプトは全量純米酒系の無濾過生原酒だということです。つまり全量醸造用アルコール無添加、火入れせず生酒、一切加水せず原酒のまま、濾過もせず、まさにスッピンのまま世に送り出されます。

3つの搾りで味わいも多士済々

しぼり方にもこだわりをもっています。

「しぼり華」はお酒を絞る時の最後のラスト部分の雑味が多いと言われる「責め」の部分をカットし華やかな部分を集めた採り方

「真中採り」は搾り始めの部分でフレッシュながら荒さも目立つ「あらばしり」と「責め」の部分をカットし酒質が一番安定している中間部分を集めた採り方、

「笊籬(いかき)採り」 笊籬状のスクリーンを沈めて醪と清酒部分を分離させる蔵独自の搾り方

この3つの搾り方で、酒米は秋津穂、キヌヒカリ、露葉風、山田錦、雄町を使用し醸されています。

コスパ抜群!ブランド原点のお酒

この秋津穂を65%まで磨いたしぼり華は風の森ブランド誕生の原点となる銘柄です。奈良県の飯米である秋津穂をどれだけおいしく仕上げられるかにこだわり、生まれたのです。

開栓すると米と麹由来の甘く、フレッシュな香りに包まれます。口に含むとピチピチとした発泡感のあとに、若さゆえの渋みと米の旨み、そしてしっかりした酸味が感じられます。切れ味も良く、とても飯米で醸されたお酒とは思えません。

さらに特筆すべきは、抜群のコストパフォーマンスです。これだけのバランスの良い純米生酒がなんと2100円弱です。人気酒ながら比較的手に入りやすくなっています。風の森の原点をぜひ味わってみてください。

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