戦国武将がルーツの老舗蔵

sake_sougen_1 (1)

地酒どころ能登でも最大の規模を誇る蔵です。1786年創業と長い歴史をほこり、戦国時代の七尾城主・畠山義春をルーツとする宗玄忠五郎が能登半島先端の同地に創業し、その子孫が清酒発祥の地と言われる伊丹(兵庫県)で秘伝を習得。1844年に清酒「宗玄剣山」を醸造発売しています。

平成10年(1998年)には冷蔵設備を完備した高級酒専門に造る「平成蔵」を新設。仕込みタンクを小型化し、原料米にもこだわり、徹底した品質管理を行いながら、能登杜氏のもと、最新の設備を備えながらも手間暇をかけた丁寧な酒造りを徹底しています。地元向けの普通酒などは昔ながらの「明和蔵」で醸しています。

全国新酒鑑評会で金賞の常連に

2つある蔵が平成12酒造年度から同17酒造年度まで6年連続、平成20~24酒造年度まで5年連続全国新酒鑑評会において金賞を受賞する快挙を達成しています。2008年春に限定の生酒を初めて発売すると僅か1週間で完売。その味への評価と比例するように、全国的にも存在が知られるようになってきました。

インパクトのある能登清酒らしい旨口酒

sake_sougen_2 (1)

生原酒らしく、フルーティーながら、分厚い米の旨み酸味、甘味が凝縮されたような味わい。インパクトと荒々しさを感じながらも、まさに口の中で濃厚な旨みが弾けるようで、呑んでて楽しくなります。濃醇甘口ですが、ラストはしっかり切れていきます。宗玄や能登地方の清酒は甘口といわれますが、「いしる(いかの魚醤)」などを使う濃い味付けの郷土食に合わしてきたからだと考えられます。そのため、同酒も生酒ながら食事にも合うはずで、煮魚や焼き鳥(特にタレ)、照り焼きなど、しっかりとした味わいの酒肴と相性が良いと思います。

日本酒の魅力を、すべての人へ – SAKETIMES