お酒の名前に「限定」とついていると、「その地を訪れて飲みたい」「お土産にしたい」と思わせられますよね。今回ご紹介するのも、そんな魅力的な限定酒のひとつです。名前の通り、黒部ダムがある富山県黒部平限定の「黒部源流 大吟醸 BLUE」の味わいをお伝えします。

販売は日本全国で1か所のみ!超限定酒「黒部源流 大吟醸 BLUE」

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「黒部源流 大吟醸 BLUE」は、富山県・玉旭酒造で造られているのですが、実はこのお酒、富山県の観光名所・黒部ダムに行く途中の「黒部平駅」の売店、1か所でしか販売されていません。玉旭酒造のホームページ等からも購入できない、まさに「限定酒」なのです。

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器によって香りや味わいが変わる!

日本酒の楽しみ方は、燗をつける、冷やす、氷を入れる…など、多岐に渡ります。今回は「器を変えて」味わってみたいと思います。

2つの異なる器を用意しました。
左側は、日本酒のイベントなどでもよく目にする蛇の目のお猪口です。右側は、底から飲み口にかけて大きく広がった陶器のお猪口で、これは富山で購入したもの。地酒を飲むときは、その土地の器でいただくのもひとつの楽しみ方ですよね。

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まずは蛇の目のお猪口から。

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白い器に入れることで、うっすら黄味がかったお酒の色がよくわかります。口元に近づけると「フルーツっぽい」という印象で、控えめな香りです。
口に運ぶと、じんわりと甘みが広がります。お米を噛んだような素朴な甘さと、後味の辛さが特徴的です。お猪口の特徴として、香りが広がる形状ではないため、旨味がより強く感じられました。

次に、飲み口が広がっているお猪口でいただいてみます。

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蛇の目のお猪口に比べ、香りが強く感じられました。柑橘系の果実のような香りです。そのせいか苦みも感じられ、甘みがより際立ちました。最後まで味の緩急をしっかり味わうことができました。

「便利な時代」だからこそ、その土地で味わえるお酒を

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現在、インターネットを使えばどの地域のお酒でも、比較的容易に手に入るようになりました。訪れたことのない土地の食やお酒が、味わえるのは本当に素敵ですね。一方で、今回のように「その土地でしか手に入らない」地酒やお土産なども楽しいものです。

便利な時代だからこそ、もし、旅先で美味しいお酒に出会ったら……その土地の食材・器と合わせて、存分に味わってみてください。また、"その土地でしか購入できない日本酒"は、お土産としても大変喜ばれます。これからの行楽シーズンに、限定酒を楽しんでみてはいかがでしょうか。

(文/鈴木紗雪)