今回は、空太郎が酒仲間と定期的に開いている、日本酒の瓶を新聞紙で巻いて銘柄がわからない状態で呑み比べて、各自がお酒を品評&採点する「日本酒目隠し呑み比べ会」の開催要領をご紹介したいと思います。

これを読めば、より充実した呑み比べ会になりますよ!

 

◎まずは有志を募る

各自が四合瓶(720ml)を1本ずつ持参してくるわけですから、10人程度の参加はほしいところです。

でも、逆に多すぎると呑み比べしなければならないお酒が増えすぎてきつくなるので、やっぱり、10人前後が理想です。

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◎参加者に「お題」を決めて知らせる

参加者にどんなお酒を選んで持ってくるかの「お題」を決めて知らせます。まだ、日本酒に興味を持って間もない参加者が多い場合は、自由に1本というのでもいいかもしれません。生酒や火入れ酒、速醸酒や山廃酒、普通酒まで混ざった方が、お酒の違いが明確にわかるのです。

でも、少しでも呑み慣れた人たちでやる場合には「お題」があった方がお酒選びも楽しくなりますし、呑み比べした時に微妙な差をわかるようになりますので、お勧めします。

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◎「お題」の出し方

①精米歩合②酒米③生酒か火入れ酒か④速醸酒母か山廃系酒母かーーなどで、それを組み合わせて考えます。たとえば、「50~60%精米の純米生酒」とか「雄町を使った純米吟醸酒」「山廃純米酒の一回火入れ酒」といった具合です。

テーマを余り絞り過ぎると、参加者が購入する時に該当するお酒を見つけるのに苦労します。あるいは、結果的に、持ち寄ったお酒の中に同じ銘柄がかぶる事態にもなりますので、気を付けましょう。

空太郎はすでに20回以上、この企画を実施していますが、お酒の銘柄がかぶったのは2回だけです。

◎目隠しの準備

 

お題に該当したお酒を購入した後は、自宅で新聞紙を巻きます。

写真のように筒状に巻いて、瓶の底に紙が来ないようにすると立てた時に不安定感がありません。また、お酒によってはキャップの頭の部分に酒蔵の名前が入っている場合もありますので、その時は頭の部分にもガムテープを貼っておくようにしましょう。

 

◎品評表作成

幹事は当日の品評表も作らなければなりません。

ブラインドの記号、銘柄(後で記入するため)、得点、コメントをそれぞれ記入できる表にしましょう。コメントの欄は大きくして、参加者がいろんな感想が書けるようにするとよいです。

採点は10点満点、あるいは20点満点で、小数点もありにするか、なしにするかはお好みの方を。もちろん、採点は「自分にとって好みかどうか」を尺度に決めればいいと思います。

配点の仕方は自由にさせていますが、10点満点だとすると、ほとんどのお酒に8~10点をつける人がいる一方で、5~7点がほとんどで、それ以上は1本のみ、という辛口の人も現れます。

空太郎はそれはそれでおもしろいと思っていますが、もう少しばらつかない方がよい、と思うのであれば、「もう一度飲んでみたいな、と思う酒は7~10点に、それ以外を6点以下に配点する」といったルールを決めるのもいいかもしれません。

 

お酒は1口目と2口目では印象が変わるので、呑み比べは記号順に行うのではなく、順不同に呑んでもらうように配慮しましょう。試飲時間は10本だと30分程度にしています。

その後、各自が採点を発表し、その場で集計。そのうえで、最下位からのカウントダウンの要領で新聞紙を剥いでいきます。参加者の中には自分が持ち込んだお酒が優勝することを期待している人もいて、発表の時は緊張したムードが漂います。

「◎◎ってこんな味だったんだ」

「△△は大好きな酒なのに、低い評価をつけてしまったあ」

といった感想が飛び交うので、とても楽しいです。

全部新聞紙を剥いだ後は、食事をしながら、それぞれのお酒を楽しみます。採点の時は食事なしなので、食事と共に呑むとよりおいしいお酒はここで実力を発揮します。

僕らは“燗あがり”ではなく“食あがり”と呼んでいます。宴会が終わるころに、「今夜1番の“食あがり”はどれだろう」と語り合ったりします。

 

採点記録はエクセルでまとめて、参加者に後日配布します。

「僕と❑❑は好みが似てる」

「彼と彼女は好みが正反対」

といった各自の好みが如実にわかるので非常におもしろいですよ!

簡単で楽しく、しかも日本酒に詳しくなりますので、是非、みなさんもやってみてください。

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