今日、7月7日は「七夕」ですね!
織姫と彦星が年に一度会える日、ということでとてもロマンチックな日です。
このような素敵な伝説のある七夕ですが、実は日本酒にもとてもつながりが深いのです。
1. そもそも「七夕」ってなんだろう
七夕(たなばた)というと、短冊に願いを書いて笹の葉に飾ることが有名ですね。でも、お盆と関わりがあることをご存知でしたか?
お盆は旧暦では7月15日からとされ、7月7日の七夕はお盆に入る前の準備としての意味があるのです。現在でもお盆行事の一部とされています。
七夕は別名「棚幡(たなばた)」と書き、お盆の時、ご先祖様を迎える「精霊棚(しょうりょうたな)」に安置する幡(はた)のことでもありました。
7月7日の夕暮れ時から精霊棚を設け、幡を安置して、お坊さんにお経をあげてもらいます。
また、笹の葉には先祖の霊が宿る依代(よりしろ)という意味があります。
このように七夕はお盆前の大切な行事として意味を持っていました。
2. 五節句の1つ七夕
そんなお盆前の準備の意味を持っていた七夕ですが、日本では昔から五節句の1つとしても欠かせない行事でした。
五節句とは、
人日(じんじつ)1月7日
「7日」は人間の日とされており、邪気を祓って1年の無事を祈った。
上巳(じょうし)3月3日
「禊ぎをして穢れを祓い、身代りの人形に汚れをうつして河川・海などへ流す」風習があり、雛祭りとして現在にも残る。別名「桃の節句」
端午(たんご)5月5日
元来は「薬草摘みの日」であり薬草としての菖蒲(しょうぶ)が「尚武」の音に通じるとして、男子の立身出世を願う行事へ転化していった。
七夕(しちせき)7月7日
お盆の入りの準備の日。(1. 参照)
重陽(ちょうよう)9月9日
「九」という数字は仏教ではとても縁起の良い数とされており、これが重なり非常にめでたい日として菊の花を飾り長寿を祈った。
とありますが、七夕以外はそれぞれに飲むお酒が決まっています。
人日(じんじつ)1月7日・・・屠蘇(お酒やみりんで生薬を浸け込んだお酒)
上巳(じょうし)3月3日・・・桃酒 (桃の葉を刻み入れたり、花びらをひたしたお酒)
端午(たんご)5月5日・・・菖蒲酒(菖蒲を浸して飲むお酒)
重陽(ちょうよう)9月9日・・・菊酒(菊の花を浸したお酒)
節句のときに飲むお酒には、そのときの生命をいただき邪気を払うという意味があります。
では、なぜ7月7日の七夕に飲むお酒はないのでしょうか、、、
それは、夏は高温多湿で当時は保存環境が悪かったからだそうです。
でも、
実は7月7日にはお酒はお酒でもアルコールの入っていない「甘酒」を飲むという風習があるそうです。
「廓(くるわ)の花見時」という歌舞伎の台本にも七夕には甘酒を飲むことが描かれています。
正月は屠蘇の酒、弥生は雛の白酒に女中(おとめ)の顔も麗しく、桃の媚(こび)ある桃の酒、端午の節句は菖蒲酒、七夕は一夜酒(あま酒)、重陽は菊の酒・・・
※ここでいう一夜酒が甘酒を指しています。
甘酒は1晩でつくることができたのでこう呼ばれていました。
なぜ7月7日には甘酒を飲むのでしょう?
それは、暑さ厳しい夏に栄養補給をするためだったと言われています。
※甘酒についての詳しい説明はこちら
3. 七夕には甘酒を。
ロマンチックでなんだか夢見心地な七夕ですが、角度を変えてみるといろいろな意味を持った日だったのですね!
甘酒はお近くのスーパーなどでも手に入り、簡単に飲むことができますのでぜひ探してみてください♪
ぜひ皆さんも七夕の夜は甘酒を飲みながら過ごしてみませんか。
今回は以上です!
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