こんにちは、SAKETIMES編集部、酒匠の山口奈緒子です。
『酒蔵の造る、おいしい「みりん」3選』の記事でもご紹介しましたが、日本酒とみりんは大きな関わりがあります。
きっと多くのご家庭に調味料としてみりんを常備されていることかと思います。料理に使用するとみりん特有の上品な甘みを加えることができたり、照りが出たりと、とっても重宝しますよね。
そんな調味料としてのイメージが強いみりんですが、お酒として親しまれてきた過去があることをご存知ですか?
今回は、そんな知られざるみりんの一面をご紹介します。
1. 「みりん」と「みりん風調味料」の違いは?
みりんには大きく分けて「本みりん」と「みりん風調味料」の2つあります。
本みりんは米やもち米を使用し、清酒と同じように造られたものです。アルコール度数は14%ほど含まれています。ですので、他のアルコール類と同じように酒類免許を持っていないと販売することができません。
それに比べて、「みりん風調味料」は水飴やブドウ糖、化学調味料を混合して造ります。本みりんとちがってアルコールは1%未満なので、酒税はかかっておりません。
つまり、本みりんは「お酒」ということになります。飲んでもおいしいみりんはたくさんあります。
2. 「みりん」は高級酒だった?
本みりんは戦国時代(16世紀頃)に中国から伝わりました。
この当時は甘みのある高級な酒として人々に嗜まれていました。江戸時代には、特に女性やお酒が苦手な人でも飲むことができる甘口な高級酒としてしたしまれてきました。
その後、江戸時代中期から後期にかけて、蕎麦つゆや蒲焼のたれとして用いられるなど、調味料としても使われるようになりました。さらに、明治〜戦前にかけては調味料としての活用がひろがっていきました。
しかし、それでも料亭などを中心に高級調味料であり、一般家庭での使用は一部でした。その後、1950〜60年代には、本みりんの大幅減税の影響もあり一般家庭にも普及していったというわけです。
みりんの歴史をひも解いてみると、調味料としてよりも飲料としてのみりんの方が歴史が深いということになります。普段の生活からは、なかなかみりんを飲むという想像はできませんよね。
3. みりんを飲んでみよう!
ここまで読むと、みりんを飲んでみたくなりませんか?
そのまま飲んでもおいしいみりんは、>>こちら<<でご紹介しておりますので、どうぞご参照ください。
また、ちょっとみりんそのままだと飲みづらいな、と思う方はアレンジをして飲むのもおすすめです。
以前に書いた記事でもご紹介した白扇酒造さんでは、サイトでおいしそうなみりんアレンジドリンクをご紹介されています。
[白扇酒造のサイトはこちら]
サワー、カクテル、サングリア、甘酒、、、など、いろいろな味わいで楽しんでみてくださいね。
以上です。
みりんがこのように楽しまれていたなんて、ご存じなかったのではないでしょうか?
ぜひ「飲むみりん」にも挑戦してみてください。
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