数多くのファンに愛されてきた、黄金色に輝く小さな缶の日本酒「ふなぐち菊水一番しぼり」。発売から46年、ついに総販売数が3億本を突破しました。

製造元である新潟県・菊水酒造はこれを記念し、貯蔵年数10年超えの「ヴィンテージ熟成ふなぐち」をプレゼントするキャンペーンを発表しました。しぼりたてのフレッシュな味わいが特徴の「ふなぐち」。その吟醸酒タイプである「熟成ふなぐち」がさらに熟成を重ねたら......いったいどんな味わいになるのでしょうか。

SAKETIMESは、この「ヴィンテージ熟成ふなぐち」をいち早く入手。テイスティングの専門資格「酒匠」をもつ編集長・小池がテイスティングしました。

日本初の缶入り生原酒「ふなぐち菊水一番しぼり」

コンビニやスーパーなどで、気軽に購入できる「ふなぐち菊水一番しぼり」。実はこのお酒、当時不可能といわれていたことを実現した、日本で初めての商品なんです。

「ふなぐち菊水一番しぼり」は、火入れと呼ばれる加熱処理やアルコール度数を調整するための加水をしない"生原酒"。品質管理が難しく、すぐに劣化してしまうため、かつての設備や容器では、生原酒を流通させることは難しいといわれていました。ただ、酒蔵を訪れたお客さんはみな、現地でしか飲めないこのフレッシュな生原酒を必ずおかわりしたそうで、商品化を希望する声が多くあったのだとか。

そんなお客さんの声に応えるため、菊水酒造は生原酒の商品化を目指しました。無謀とも思われた挑戦に対し、同業者からは「菊水酒造はおしまいだ」と言われたこともあったのだそう。

数えきれない試作を繰り返し、3年という年月を経て、ついに1972年。「ふなぐち菊水一番しぼり」がリリースされました。日本初の缶入り生原酒(※) が誕生した瞬間です。

※ 株式会社コミュニケーション科学研究所の調査(2010年1月時点)

貯蔵年数10年超えの「ヴィンテージ熟成ふなぐち」が当たる!

今や海外でも販売されている「ふなぐち菊水一番しぼり」は今年、なんと累計販売数3億本を突破しました(※)。

※「ふなぐち菊水一番しぼり」(200ml)の国内出荷量(2018年7月時点)

ふなぐちを支えてくれたお客さんへの感謝を込めて、菊水酒造は蔵で貯蔵していた「ヴィンテージふなぐち菊水一番しぼり」のプレゼントキャペーンを発表したのです。

、「ふなぐち菊水一番しぼり200ml缶」が並んでいる写真

プレゼントは2種類。ひとつは、貯蔵年数が10年を超える熟成ふなぐちのセットです。それぞれ、2005, 2006, 2007年に製品化された「熟成ふなぐち菊水一番しぼり」各1本(200ml)の3本セットが300名に届きます。ふたつ目は、現在販売されている「熟成ふなぐち菊水一番しぼり」1缶(200ml)。こちらは、3,000名に送られます。

熟成ふなぐちは、本醸造酒タイプのふなぐちと違い、吟醸酒タイプの商品。熟成によってまろやかな旨口の味わいになるように、精米歩合などのスペックが異なっています。

応募方法はとても簡単。キャンペーン対象商品のキャップ天面に貼られたシールをめくってシリアルコードを確認し、応募ページに入力するのみ。シリアルコード3つを1口として応募することができます。

ヴィンテージ熟成の味わいはいかに!

貯蔵年数10年超えの「ヴィンテージふなぐち菊水一番しぼり」は、どのような味わいなのでしょうか。SAKETIMESでは、この商品をいち早く入手し、編集長によるテイスティングを敢行しました。酒匠の資格をもち、いくつかの日本酒コンテストで審査員を務めた経験のある編集長は、どう評価するのでしょうか。

テイスティングするのは、「ヴィンテージふなぐち菊水一番しぼり」としてプレゼントされる、2005, 2006, 2007年の熟成ふなぐちです。

「2005年」「2006年」「2007年」の「ヴィンテージふなぐち菊水一番しぼり」

※ デザインは実際のプレゼントと異なります

─ 「ヴィンテージ熟成ふなぐち」を前に、まずは意気込みを聞かせてください。

ドキドキしちゃいますね。実は、ふだんからふなぐちを愛飲していて、飲み終えた缶をペン立てに使うくらい身近な存在なんです。フレッシュ感のあるイメージが強いので、熟成したらどんな味わいになるんだろうと、とても楽しみです。

SAKETIMES編集長・小池と、ヴィンテージふなぐち菊水一番しぼり。左から2005, 2006, 2007年醸造のもの。右は一般発売されている、通常の商品。

─ まずは、もっとも熟成期間が長い2005年からお願いします。関係者以外の人が口にするのは、編集長が初めてだそうです。

そんな貴重な機会をいただけるなんて......光栄です!

贅沢に4本並べてみると、2005年は圧倒的に色が深く、きれいな黄金色です。
粘性が高くとろみがあるので、重厚な味わいが期待できます。

しっかりと熟成された香りと味わいで、とても美味しいです。缶で熟成されたからか、少しだけフレッシュ感が残っているのに驚きました。ビターチョコレートのような深い苦味、カラメルのような甘味......いろいろな要素が複雑に、かつバランス良く絡み合っています。ちょっと特別な日に、その一日を締めくくるように飲みたいですね。

ヴィンテージふなぐち菊水一番しぼりを本気テイスティングする小池編集長

いつも飲んでいるふなぐちと比べると、まったく違う印象です。

─ 続いて、2006年をお願いします。

ちょっと変わった香りがしますね。やや酸味のある上立ち香です。

2005年に比べると、グッと今のふなぐちに寄りました。熟成感はありますが、とても穏やかです。ミルクチョコレートを思わせるなめらかな甘味で、シンプルかつきれいな味わいになっています。

ヴィンテージふなぐち菊水一番しぼりを本気テイスティングする小池編集長

 1年違いの飲み比べは貴重な経験ですね。次に、2007年をどうぞ。

2006年よりもコクがあります。米の旨味が前面に出ていて、それがうっすらと熟成のベールで包まれているようなイメージです。麹のような香ばしい香りがあり、米の旨味・甘味をシンプルに感じられます。
3本の中ではいちばん好みですね。

ヴィンテージふなぐち菊水一番しぼりを本気テイスティングする小池編集長

─ 最後に、いつものふなぐちをあらためて飲んでみましょうか。

あ、やっぱり全然違う。同じ生原酒だとは思えません。個人的には、この味がいちばん落ち着きますね。

ふなぐちというと、"フレッシュな生原酒"というイメージが強かったですが、今回のテイスティングを通して、ふなぐちシリーズの奥深さを知ることができました。たった1年違うだけで、熟成ふなぐちの味わいがこんなにも変化するのは驚きです。

応募の締め切りは10月31日!

貯蔵年数の異なる熟成酒を飲み比べる機会は、かなり貴重なもの。往年のふなぐちファンも、この記事を読んで興味をもった人も、ぜひキャンペーンに応募してみてはいかがでしょうか。

いつものふなぐちとはひと味もふた味も違う、時を経たものにしか出せない深い味わいで、ふなぐちの新しい一面に触れることができるでしょう。

累計販売本数3億本突破キャンペーンの申し込みは、10月31日まで。「ふなぐち菊水一番しぼり(200ml)」3本を一口として、キャンペーン特設ページから、応募できますよ。

(文/古川理恵)

sponsored by 菊水酒造株式会社

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