日本酒にはたくさんの銘柄があり、一節によると約15,000種類の銘柄があると言われています。世の中にはたくさんの日本酒がありますが、これだけの数の全ての日本酒に出会う、飲むというのはすごく難しいですね。蔵元の地元でしか販売してないお酒もありますし、数本しか販売されない限定酒なんてのもあります。

そう考えると、1本1本の日本酒との出会いは、すごく大切なものになりますね。そして日本酒を楽しむなら、そのお酒の「物語」を知って飲むと、普通に飲むよりも美味しくなるはずです。

本日はお酒の「物語(ストーリー)を飲む」ことについてお話します。これは私たちKURANDが大切にしてるコンセプトであり、これから日本酒を飲む方々に伝わって欲しいと思っています。

「物語(ストーリー)を飲む」とは?

sake_weekly_kurand_007_1 (4)日本酒にはそれぞれ、みなさまの手元に届くまでの物語があります。日本酒は、お米から始まり、人が造るお酒です。お米は農業であり、人は技術。農と技の両面から醸されるのが、日本酒というお酒なのです。日本酒には、日本酒には、お米を作る農家の物語があり、お酒を醸す蔵元の物語があります。

それではどんな物語があるのか。KURANDでお楽しみいただける、蔵元の例でご紹介します。

能登を飲む。奥能登の数馬酒造の場合

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石川県・奥能登の数馬酒造では、能登のお米で日本酒を造っています。その能登のお米を造ってるのが、株式会社ゆめうららの裏さん(写真右側)です。若干29歳、代々農家というわけではないですが、「食」に携わる仕事をしようと農業で独立。ゼロから独学で、農薬も化学肥料も一切使わないで米作りを行い「継続できる農業」を実践。いまでは水田は「環境特A地区」の認定を受けるほどに。これが能登への最大の恩返しだと、裏さんは言います。sake_weekly_kurand_007_3 (1)現在は約7種類のお米を栽培してますが、そのうち2種が酒米(日本酒用のお米)「山田錦」と「五百万石」です。そのお米で日本酒を醸すのが、数馬酒造です。

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裏さんと数馬社長は高校の同級生でした。2人の思いや考えてることは同じで「能登のためになることは何か?」「能登をどうすればいいか?」
”自分たちの力で、能登に貢献したい”その思いから、裏さんと数馬さんによる、能登産のお米で作る、能登の日本酒が生まれることになります。

能登の耕作放棄地をなくす。過疎化が進む能登では、使われてない田んぼ(耕作放棄地)がたくさんあります。耕作放棄地でまた農業をスタートさせるのは、すごく大変なことです。裏さんと数馬さんは、これらの耕作放棄地を耕し、酒米を作り、能登の日本酒を造っています。

能登の日本酒を飲むことで、能登の農業の活性化に繋がる。これが裏さんと数馬さんによる「能登のための」酒造りなのです。sake_weekly_kurand_007_5 (1)数馬酒造の代表銘柄「能登純米」。能登のお米で造った、能登の日本酒です。またKURANDが数馬酒造と一緒に造ってる新しい日本酒「KAZMA」も、この能登への思いを大切にしたお酒です。

農産物のように「◯◯さんが造った日本酒」へ

このように、日本酒には物語があります。丹精込めて造りました、一生懸命造りましただけではなく、その日本酒が生まれた背景や、日本酒に関わる農家さんや蔵元さんの思いや情熱が込められています。

ただ日本酒を飲んで「甘い」「辛い」「美味しい」「不味い」だけでなく、このように「物語を知って飲む」ことで、その日本酒の感じ方や味わいは、大きく変わるはずだと私たちは信じてます。これが、私たちが伝えたい「日本酒の物語を飲む」ということです。

日本酒には、複雑な専門用語がたくさんあります。私たちは専門用語を優先的に伝えるのではなく、このような日本酒が持つ物語を、わかりやすくみなさまに伝えていきたいと思っています。よく野菜とかでは「◯◯さんが作りました」と顔写真付きで売られてたりしますが、日本酒もそうあってもいいですよね。sake_weekly_kurand_007_6 (1)※KURANDでは1本1本全てのお酒に、造り手の顔を掲載しています。

市場に出回ってる有名な銘柄でなくても、素敵な日本酒はたくさんあります。ぜひみなさまも、日本酒が持つ「物語」を知り、共感できる日本酒に出会ってくださいね。

sake_weekly_kurand_007_7 (1)「KURAND SAKE MARKET(クランドサケマーケット)」はコチラ