名古屋駅から地下鉄と徒歩でおおよそ15分、千種駅と新栄駅のちょうど真ん中あたりにあるのが、美味しい燗酒とワイン飯の食べ合わせを楽しめるお店「お燗とvinめし くいぜ」です。

「自分が美味しいと感じたお燗を絶対的な食べ合わせで味わってほしい!」という強い想いで、店長の小澤篤史さんが脱サラして始めたのがこのお店です。今年1月に2周年を迎えた「くいぜ」にうかがい、料理と酒へのこだわりをお聞きしました。

店長の小澤さん(写真左)と、燗番としてときおりお店に登場されるケイコさん(写真右)

気楽な空間で楽しむ、こだわりのお燗

店内に入るとまず目に入るのが、手書きで書かれた黒板メニュー。棚には店長イチオシの日本酒がズラッと並んでいます。

こちらのお店は日本酒だけでなくベルギービールやワインも味わえるのです。

店長の小澤さんは、お酒のラインナップへのこだわりについてこう語ります。

「自分が飲みたいと思うものを集めていったら、このお店になったんですよね。みなさんびっくりされるんですけど、ここにあるお酒は"乳酸っぽい酸味を持つ"という点で共通しているところがあるんです。ワイン、ビール、日本酒とお酒のジャンルは違うけれど、飲んだ後に口の中に残る心地よい酸味の余韻が似ているので、合わせる料理もそれに負けないようなしっかりした塩味やコクがあるもの、同じ発酵食品の酸味を活かしたものなどを意識して準備しています」

なるほど。それで洋風だけでなく、発酵を活かしたメニューも並んでいるんですね。

「特にオススメなのは自家製酵母で焼いたパンです。その日毎に違うものをお出ししているのですが、熱燗にとっても合うんですよ。今日はトマトパンですが、トマトと酵母の柔らかな酸味と日置桜の熱燗はぴったりでオススメです。」

こちらの自家製パンは毎日奥様が焼いているそう。いただくのが楽しみです。

おすすめの"食べ合わせ"をいざ実食!

最初の品は店長の今日のいちおし、ドイツ国家認定ハム・ソーセージマイスターの店「Akita Ham」から取り寄せたヴィナーソーセージ。山根酒造場(鳥取県鳥取市)の「日置桜 強力 29BY」を熱燗で合わせます。強力の酸味にソーセージの燻製感、ザワークラウトの酸味がマッチ!粒マスタードも良い仕事をしています。

次は、じゃがいもとラクレットチーズのガレット。スキレットに入った熱々のガレットは、こちらも山根酒造場さんの「日置桜 鍛造生酛 強力 26BY」と共に。お燗の熟成感に濃厚なチーズ、じゃがいものカリカリ食感も合わさり、とても美味しいです!

日本酒とワイン飯と言われて最初はびっくりでしたが、少し酸味のあるお燗と、濃厚な味の料理はどれも相性抜群です。ほかにも美味しいものがたくさんあってご紹介しきれません。

また、おひとり様にはお燗が半合から頼めるのもうれしいところ。ときには、店長が選んだ日本酒にまつわるストーリーや、味わいと食べ合わせのポイントも交えて説明してくれるので大変勉強になります。

ブッラータチーズとプチトマト

スパイスの効いたチキンカレー

イベントにも積極的に参加

くいぜの美味しいお燗はお店だけでなく、イベントでも楽しめます。

昨年8月には名古屋他の飲食店や酒蔵と協業して企画している日本酒イベント「食べて飲もまい~うますぎるがや~」に出店。こちらでは「手羽元のナブァラン風」に先ほどの「日置桜 鍛造生酛強力2017」の熱燗を合わせて提供されたそうです。こちらもトマトの酸味との組み合わせが抜群でした。

今後もいろいろなイベントにも参加されたり、お店でもイベント開催されるようですよ。

左から日置桜の蔵元さん、ケイコさん、小澤店長、美味しい日替わりパンを焼いている奥様とともに

「お酒も料理も、それぞれ飲む方の好みがあると思いますが、今まで飲んだことのない種類やタイプのお酒を試すのに、イベントは良い機会だと思っています。まずは自分の好きなお酒の幅を広げてもらうのが良いのではないでしょうか。こういった機会を通じて、名古屋の日本酒ファンづくりや日本酒文化を盛り上げていきたいですね!」と語るのは小澤店長。

今まで体験したことがない日本酒の楽しみ方を体験できる「お燗とvinめし くいぜ」。名古屋に立ち寄った際は一度訪ねてみてはいかがでしょうか。

◎店舗概要

  • 店名:お燗とvinめし くいぜ
  • 住所:愛知県名古屋市東区葵2-11-22 アバンテージ葵 1F
  • TEL:052-932-2322
  • 営業時間:
    [月~金] 16:00~23:00(L.O.22:30)
    [土] 14:00~21:00
  • 定休日:日祝日