地酒の中でも一段輝く酒を目指す
明治11年創業。倉敷川沿い白壁の街並みが美しい倉敷市に居を構える老舗蔵です。数多ある清酒の中でも、一段と輝く素晴らしい酒でありたいとの願いを込め、銘柄に「燦然(さんぜん)」と名付けています。アーティストとしての顔を持つ蔵元社長により、真摯で個性的な取り組みと酒造りで注目を集めている蔵です。
現社長の菊池東氏は平成元年(1989年)に蔵元社長に就任。その後、旨みがあってキレが良い、1度飲んだら忘れられないお酒を理想に平成8年に社長自ら杜氏に就任しました。平成14年度には全国新酒鑑評会の金賞を初受賞し、同25年度まで6回の金賞を授与されています。今年も「ワイングラスでおいしい日本酒アワード2015」で大吟醸原酒、純米大吟醸原酒が最高金賞を受賞しました。
音楽家の顔を持つ蔵元杜氏
菊池社長はヴァイオリニスト、指揮者としての一面もあり、酒蔵で自ら演奏指揮するコンサートを主催しています。また、酒造り期間には蔵内にモーツァルトの楽曲を流す試みを行っています。
さらに、2010年『奇跡のリンゴ』で知られる木村秋則氏の指導の下「岡山県木村式自然栽培実行委員会」が立ち上がり、蔵元は副委員長に就任。農薬・肥料・除草剤を使用しない自然栽培米の「朝日米」「雄町」を使い、平成22酒造年度から「木村式奇跡の酒」を世に送り出しています。
雄町のふくらみを引き出した食中酒
この特別純米酒は全量岡山県産の酒造好適米「雄町」を65%まで精米し醸されています。雄町らしいぽっちゃりとした丸みとふくらみがあり、幅のある味わいで奥深さを感じさせます。最後には適度な酸が後口をスッキリと引き締めてくれます。
幅広い温度帯(ぬる燗が特に◎)で楽しめますし、刺身やお浸しなどアッサリしたものから、揚げ物、煮物など脂っこいお摘みまで合わせられる万能の食中酒だと思います。
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