日本酒をテイスティングをするときには、さまざまな要素を細かく表現します。
その中でも「香り」はそれぞれの日本酒の個性をつかむ欠かせないポイントの1つです。
また、香りとひとことで言ってもグラスから立つ香りなのか、飲み込んだあとに鼻から抜ける香りなのか、で分けて表現します。
今回は、香りの中でもグラスから立つ香りである「上立ち香(うわだちか)」のご説明をしようと思います!
1. 上立ち香(うわだちか)とは?
日本酒のテイスティングのときにいう上立ち香とは「飲む前にグラスから立つ香り」のことです。
上立ち香は、お酒の温度が低い状態だと感じることができません。ですので、温度が低すぎて香りが感じにくいなと思ったら、少し常温に戻してもう一度確認してみると香りがよく立って感じられます。
2. 上立ち香の種類
上立ち香を表現するときには「吟醸香」「原料香」「熟成香」の3つの香りに注目してみてください。
吟醸香は、よく吟醸酒に感じる香りでフルーツのような華やかな香りのことを言います。メロンやバナナ、パイナップルのような香りがします。
原料香は、原料のお米由来の香りのことを言います。炊いたお米やお餅、お団子を作るときに使用する上新粉(ごくごくわずかに感じるお米の香り)などの香りがします。
熟成香は、熟成味のある香りのことを言います。きのこ類やオーク樽のような香り、醤油、カカオなどとても複雑な香りがします。
このそれぞれがどのお酒にも感じられるわけではなく、製造工程や熟成年数によってこれらの香りがどのように混ざって感じるかは異なってきます。上立ち香は、これから飲むお酒がどういったお酒なのか知る上で大切な要素になりますので注目して感じてみてください!
3. 上立ち香をより感じやすくするために
1.では温度が低すぎると香りが感じにくので、少し常温に戻すとよいとご説明しました。
この他にもより香りを感じやすくするためのポイントがあります。それは空気と触れさせることです。
ワイングラスなどで飲んでいるときは、そのまま香りを確認した後に、グラスを数回まわしてからもう一度確認してみてください。そうするとより香りが立って感じられるでしょう。
上立ち香については以上です。
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