トラフグのヒレを使った『ひれ酒』を簡単に、しかもワンランク上の味わいを楽しめる方法をご紹介します。
自宅で楽しめる?本格ひれ酒
ひれ酒とは、ヒレをあぶってコップに入れ、熱燗で飲む酒のことです。使われるヒレは、フグのヒレや、エイのヒレ、フカヒレなどを用いたものがあり、独特の香りが酒にしみこんだ、いつもとはひと味ちがった日本酒が楽しめます。
「ひれ酒はお店で飲むもの」と思っていませんか?
「自宅で飲めたらいいなぁ」と思った事はありませんか?
実は、魚屋さんでトラフグの『ひれ』だけが売られている時期があるのです。また、馴染の飲食店から『ひれ』をいただく、という入手方法もあります。ヒレを手に入れ、自宅で『ひれ酒』を楽しんでみてください。お店でひれ酒を飲むよりも、さらに色々なアテやお酒でひれ酒を楽しむことができます。
それでは早速、ワンランク上のひれ酒を楽しめる、かんたんな方法をご紹介しましょう。
ひれ酒をおいしく飲むために1:ヒレをしっかり乾燥させる
ひれ酒を美味しく飲むために、まず大事なのは、ヒレを乾燥させること。
魚屋さんで購入したヒレや、飲食店でいただいたヒレの多くは乾燥しているので、この工程は不要です。
生のヒレが手に入った場合は、まず、ヒレを2枚に開いてください。(2枚に開くのが難しい場合は、そのままでも構いません)。次に、よく乾かします。よく見かけるのは木の板にヒレを張り付けて乾かす方法ですが、適当な板が無い場合は、串に通して乾かしてください。焼き串や、短いですが竹串でも大丈夫です。
注意するのは、しっかり完璧に乾燥させること。
生乾きだと、ひれ酒にしたときに臭みが出てしまいます。
ひれ酒をおいしく飲むために2:焦げないようヒレを炙る
しっかり乾燥させたら、炙ります。注意点は、焦がさない様に弱火でじっくり焼くこと。
家庭のガスコンロなら、魚焼きのグリルで弱火で。網目が荒ければ、ヒレが落ちるのでアルミホイルを引いて炙ってください。
魚焼きグリルが無い場合は、ガスコンロに魚焼きの網を乗せて、ヒレを炙ってください。
焦げない様に注意してください。焦げると、ひれ酒にしたときに苦みが出てしまいます。
ひれ酒をおいしく飲むために3:お酒を燗にする
ヒレの炙りが終わるといよいよ、お酒を燗にします。
燗は是非、こちらの【日本酒好き必見】美味しい燗酒の楽しみ方、教えます!を参考にしてみてください。
お酒は、何を使ったらよいのでしょうか?
ひれ酒が苦手と言われる方は、もしかすると、使ってるお酒が合わないかも知れません。
ひれ酒用のお酒として、パック酒や普通酒を使っているのが多く見られます。これらのお酒の中には、熱々の燗酒にするとツンとアルコール臭がしてしまうものもあります。そのアルコール臭を消すには、火をつけてアルコールを飛ばす方法があります。
今回ご紹介する方法では、普段飲んでる日本酒を使ってください。特にオススメなのは『純米酒』です。もちろん『純米吟醸』でも『純米大吟醸』でも大丈夫です。
そのまま飲んでおいしいお酒はひれ酒にしても、とってもおいしいのです。温度は熱燗(50度)ぐらいがおすすめ。もちろん、お好みの温度で調整してみて楽しむのもいいですね。
ひれ酒をおいしく飲むために4:ヒレに日本酒を注ぐ
ひれ酒というと「専用の器を用意しなければ」と思っていませんか?
そんな心配は無用です。お茶のポットや、コーヒーのサーバー、お茶の急須などで代替することができます。
炙ったヒレをポットに入れて、燗酒を注いでください。火をつけてアルコールを飛ばさなくて大丈夫です。
自分の好きな酒器で楽しんでください。「入れてすぐの味わい」「少し時間が経って旨味が出た味わい」さらに「燗冷ましになった味わい」など、色々な味わいを楽しめます。自分でひれ酒を楽しむときは、自分流にアレンジした飲み方も楽しめます。
基本は2回火入れの純米酒。
ちょっと変わったところで生原酒。
もっと変わったところで、活性酒。
さらに熟成酒や古酒。
是非、ひれ酒もあなたの晩酌のレパートリーに入れてみてください。
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