こんにちは!SAKETIMESライターの菊森久美です。
すっかり寒くなってきましたが、みなさん、燗酒を楽しんでいますか?
でも、燗酒って、初心者にはちょっと難しいイメージも…。
「向いているお酒」と「向いていないお酒」があるようですし、温度の管理も面倒臭そう!
そこで、今回は燗酒女子会が開かれるというのでお邪魔しました!
企画したのは、きき酒師の磯田まゆかさん。
日本酒初心者の女性にも分かりやすい解説に定評があります。
参加メンバーは、日本酒が好きな30代後半〜20代前半の女性だけ。
「ジャーナリストアイドル」芦澤望さんも参加していました。
どんな会になるのかワクワクしますね。
これは、電動の燗機だそうです。
香りが飛ばない上に保温もできる優れもの!
これなら私でも上手にお燗がつけられそうです。
今回は味の違いを楽しむために、まず冷やで飲んだ後に燗をつけてもらいました。
「美酒の設計 無濾過原酒」秋田(斎彌酒造)
まず1本目はこちら。
◆冷や
とっても良い香りで華やか!ともかく綺麗なお酒です。
参加者が口々に
「水墨画にちょっと水色が入っているような、静寂の中に感じる爽やかで綺麗な味わい」
「蝶とか花が飛んでいるイメージを想起させるような華やかさ」
と、例えるほど!女性好みの味かもしれません。
買ってきた甘栗のほろ甘さにも合い、全員大満足!
◆燗
ん?なんだか寂しくなっちゃったような…。
花がしぼんじゃったかんじです。
好みの問題もあるのでしょうが、冷やの方が好きだったかも…。
こういうのを「燗くずれ」というのでしょうか。
温度でこれだけ味が変わるなんて不思議です。
「梵ときしらず 濃淳辛口特別熟成酒」 福井(加藤吉平商店)
◆冷や
時を忘れるほど美味しい!という事から命名されたお酒です。
その名のとおり、おいしい…。
5年熟成なのに口当たりが良く、それでいて酸がはっきりしています。
焼き鮭と合って杯がすすむ!すすむ!
おっと、お燗につけてもらわければ。
◆お燗
「燗上がり」(燗をつけることで味が引き出されること)しました!
乳酸っぽい酸味がはっきりして、お酒の旨味がグンと増します。
実はこのお酒。販売時に「燗で!」とお勧めする酒屋さんもあるとか。
お燗の魅力が良く理解できる1本でした。
「守門(すもん)の雪」新潟(玉川酒造)
◆冷や
いただいたのは、魚沼の酒蔵さんの甘口のお酒です。
甘口ですが、意外とスッキリして飲みやすいので男性にもおすすめ。
もちろん、女性陣にも人気です。
◆燗
ここで少し実験を。
にごり酒をお燗して飲んでみました。
お燗にしてみると、甘酒みたいなまろやかさが加わりました。
お酒が苦手な人でも、おいしくいただけそうです。
こんな飲み方もできるんですね!
おまけ
最後にこんな飲み方も試してみました。
燗機に焼き鮭を入れて「鮭酒」です。
香ばしい皮の香りと鮭の脂が移って不思議な味わい。
アイデア次第でお燗の楽しみ方はもっと広がりそうです。
今回は、冷やではとてもおいしいのにお燗をすると魅力が変化してしまうお酒、逆にお燗することによっておいしさが倍増するお酒があることが分かりました。
また、温めることで違った魅力を発揮するお酒があることも知りました。
「高いお酒を燗にするのはもったいない」という既成概念は捨てて、まずはお好きな日本酒を燗につけて味わってみてください。
きっと新しい世界が開けると思いますよ!
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