待ち合わせ前のちょっとした時間に軽く一杯。気になる日本酒を少しずつ楽しみたい。そんなニーズを満たしてくれる絶好の店が、横浜駅のすぐ目の前にあります。その名も「AKATSUKI NO KURA(あかつきのくら)

日本全国から厳選された日本酒を、ノーチャージで、1杯290円から楽しむことができる気軽さだけでなく、わくわく感を高めてくれるような魅力がいっぱいです。まるで、"日本酒ワンダーランド"とも言うべきすてきな空間に、さっそく足を踏み入れてみましょう。

常時100種類。ここは"日本酒ワンダーランド"だ!

横浜駅の相鉄口から徒歩1分もかからない、すぐ目の前に「AKATSUKI NO KURA」はあります。"日本酒ワンダーランド"というキャッチフレーズを体現するように、入口の階段を登った先には、ずらりとディスプレイされた全国の日本酒が見えてきました。常時100種類を提供しているそうで、スタッフが酒蔵に足を運んで仕入れたものや、店で働く3人の唎酒師が選りすぐったものが並んでいます。

AKATSUKI NO KURA(あかつきのくら)店内の壁一面に並ぶ常時100種類を超える日本酒

2段に分けられた日本酒の間には、カラフルな枡が並んでいます。これこそ、AKATSUKI NO KURAのユニークなポイント。これまでにない、一風変わったオーダー方法を採用しているのです。

ここでの注文は、一般的なテーブルオーダー制ではありません。スタッフから渡される木札を持って、北は北海道から南は沖縄県まで、日本全国のお酒が順番に並べられた棚から、みずからの感覚でお酒を選ぶのです。

気になるお酒を見つけたら、対応する枡をひとつ手にとって、日本酒カウンターへ。もっともリーズナブルな赤の枡は1杯290円、もっとも高級な青の枡は590円というように、枡の色は日本酒の価格を表しています。

AKATSUKI NO KURA(あかつきのくら)の店内の壁一面に並んだ日本酒から飲みたいお酒の枡を一つ取り、日本酒カウンターへ向かう

日本酒カウンターに着いたら、入店時に渡された木札と自分で選んだ枡をスタッフに渡し、日本酒を注いでもらいます。

AKATSUKI NO KURA(あかつきのくら)店内の日本酒カウンター

楽しく気軽に、日本酒を飲んでほしい

他に類を見ない形態ですが、なぜ、このような店をオープンしたのでしょうか。店長の山田貴紀さんに話を伺いました。

AKATSUKI NO KURA(あかつきのくら)店長の山田貴紀さん

「枡の色が異なるのは、回転寿司で価格によって皿の色が変わるのと同じようなイメージです。楽しく気軽に日本酒を飲んでほしいと思って、この形態を採用しました。枡はコースターとして使えるだけでなく、『これだけ飲んだ』という指標にもなります。写真映えするので、日本酒にあまり馴染みのない方々や女性のお客様にも楽しんでいただけるのではないかと思ったんです」

実際に、ひとりで訪れる女性客も多いのだそう。40席の広々とした店内、バー風のカウンター、ディスプレイされた杉玉......おしゃれな雰囲気のおかげで、気取らずに日本酒を楽しむことができそうです。

AKATSUKI NO KURA(あかつきのくら)店内

「海外の飲食店では、入店を待つ間に軽く飲めるバーが併設されていることがあるんです。この店も同じような感覚で楽しんでもらいたいので、平日は15時、土日祝日は12時という早い時間から開店しています。隣に『酒とったり』という割烹風の店が併設されているので、そこがオープンする前に一杯という形でも楽しんでほしいですね」

山田店長おすすめの日本酒!

さらにこの店では、人のつながりを大切にしているのだそう。日本酒を取り扱っている様子から、酒蔵との信頼関係を垣間見ることができます。店長の山田さんに、おすすめの日本酒をいくつかピックアップしていただきました。

「伊予賀儀屋 番外編(成龍酒造/愛媛県)」は、オーナーがみずから蔵へ行き、ブレンドする前のタンクから直接注いできたお酒だそう。ひとつひとつきき酒をして選別し、ラベル貼りまで行なったのだとか。貴重な一本です。

「今錦 純米大吟醸(米澤酒造/長野県)」は、先日開催した、蔵元を囲むイベントで提供されたお酒。米澤酒造は、普通酒を含めたすべてのお酒で、木槽を使った伝統的な搾り方を採用している小さい蔵です。まろやかで深みのある、木槽特有の味わいを楽しむことができます。

KATSUKI NO KURA(あかつきのくら)オススメのお酒、伊予賀儀屋 番外編と今錦 純米大吟醸

AKATSUKI NO KURAでは、その時にしか味わえない一期一会のお酒だけでなく、よく目にする安心のラインアップまで、幅広いタイプが取りそろえられています。選ぶのに困ったときは、ひとつひとつていねいに書かれたポップが参考になります。また、お酒に詳しいスタッフの方々に相談してみることで、新しい出会いがあるかもしれません。

酒肴も充実!本格的なアテの数々に舌鼓

日本酒がすいすい進んでしまうようなアテも、たくさん用意されています。酒肴の代表「ホタルイカの沖漬け」(490円)や、鰻を使った酢の物「うざく」(490円)、ほどよい塩辛さに杯が止まらなくなる「カラスミと生カラスミ」(590円)。さらに、酸味のあるお酒に合わせるのがおすすめという「きびなごのオイル漬けクリームチーズ添え」(390円)など、日替わりで提供されています。

 ATSUKI NO KURA(あかつきのくら)オススメの肴、おつまみ、酒のアテ

隣接する「酒とったり」がオープンした後は、そこで提供されている食事を注文することもできるのだとか。和食を中心にした日本酒にぴったりの料理を味わうことができます。

「酒蔵のストーリーを伝えながら、でも、難しいことは語らずに、お客様に日本酒の美味しさを伝えていきたいです。1杯から楽しめる店として、気取らずに日本酒を楽しんでいただきたいですね」

店の階段とともに、日本酒への階段を登らせてくれる「AKATSUKI NO KURA」。わくわくできる"日本酒ワンダーランド"へ、ぜひ、足を踏み入れてみてください。

◎店舗概要

  • 店名:ATSUKI NO KURA(あかつきのくら)
  • 住所:横浜市西区南幸1-10-16 相鉄南幸第3ビル2階
  • 電話番号:045-624-9913
  • 営業時間:[平日] 15:00~24:00 (L.O. 23:00)、[土日祝] 12:00~24:00 (L.O. 23:00)
  • 定休日:お問い合わせください

(取材・文/古川理恵)

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