こんにちは、SAKETIMESライターの鈴木 将之です。普段は某コンサルティング会社で堅い仕事をしていますが、暇さえあれば日本酒会に参加したり蔵を訪問しています。

日本酒会、酒蔵訪問のレポートや、コンサルタントの視点で日本酒業界を分析できたらと思っています。桜の季節が近づいてきました。

日本の桜の代表格といえば、京都の桜。平野神社、醍醐寺、仁和寺、平安神宮、二条城、円山公園…。たくさんの名所があります。そこで京都に2年半住んだ経験から、春に京都に桜を見に行くならばぜひ寄ってほしい日本酒のお店を3軒紹介します!

■外人さんも初心者さんも。間口は広くWelcome!

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1軒目は、祇園そば、四条大橋を渡って1分のところにあります「JAM +SAKE bar」さん。外国人の利用が大半のホステルの1階ということで、お店に入ると外人のお客さん(欧米系多し)でお店が埋まっていることもしばしば。このお店の最大のポイントは、「気軽さ」。

外からも覗ける大きなガラス戸から見える店内はカフェかワインバルのような明るい雰囲気。カウンターとテーブル席がありますので、1人でも2人でもグループでもOKです。

女性でも気が向いたときにふらっと入れるカジュアルなお店でもあります。電子音楽が流れる店内で、普段着のマスター、奥様が出迎えてくださいますよ。

なお、店内は完全禁煙です!お酒は京都の蔵、新潟の蔵、店主セレクトの飲み比べセット(1,000円)がオススメです。いずれも3杯セットになっており、特徴をわかりやすく説明いただけます。

どれを選べばわからない、という方はまずこれらのセットを頼むとよいと思います。京都に旅行に来たならば、京都の蔵飲み比べもよいかもしれませんね。

ちなみにお料理ですが、バーなのでガッツリとお腹が満たせるメニューよりもお酒のアテがメインです。近所の味噌屋さんから仕入れている変わり味噌や、クリームチーズに塩昆布や京都名物・八つ橋を合わせた小皿などをつまみながら、ゆったり京都の夜を過ごしてはいかがでしょうか。

○お店より

京都祇園・鴨川ほとりのSAKE bar。電子音楽をBGMに、伝統や流行、既存のイメージにとらわれないスタイルで日本酒を紹介しております。

また、ホステルを併設しており、外国からのお客さまも歓迎です。一昨年末より数回、音楽イベントに出店する機会を頂き、新しい世代や今までに日本酒を飲まれたことのないお客様へ日本酒のおいしさを紹介しています。

日本酒は、その扉を開けてしまうと出口が見つからない世界であると思います。そんな日本酒の世界の入口になるお店になれるよう、お客様をお待ちしています。

○オススメの1本

「流輝 ももいろ舟搾り」

ピンク色のにごりさけ。甘くてほんのり酸っぱいヨーグルトのような、爽やかな春のお酒です。弊店では桜の咲く頃に開栓いたします。

JAM +SAKE bar

TEL : 075-201-3374

住所 : 〒605-0079 京都府京都市東山区川端四条上ル常磐町170 JAM ホステル 1F

■燗番娘がお出迎え

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2軒目は烏丸御池から徒歩3分。六角堂の目の前にある「旬 炭火焼 んまい」さん。鳥料理が特徴の炭火焼きと日本酒のお店です。カウンター6席だけでなく、小上がりやテーブル席もあるのでグループでも大丈夫。

わいわいとした雰囲気の中でおいしい料理と日本酒が味わえます。こちらのお店のポイントは「京都の地元で愛されるお店」。京都在住の日本酒好きが集まるお店としても有名です。

お酒は近畿地方を中心に、香りだけではなく、主張のあるお酒が揃っています。店主が蔵を直接訪ねて厳選しているそうですよ。

メニューは焼き鳥を中心に鳥刺し、串揚げなど店主こだわりの上質なお料理をいただけます。ここで、店長のマリさんを紹介したいと思います。

昨年の「丹後の地酒祭り」にて「燗番娘コンテスト」がありました。その名の通り、おいしい燗をつけられる女性を決めるコンテスト。「割烹着の着こなし」と「燗の腕」を審査します。

その参加者の中から、燗の旨さ、お酒の説明、接客も含めて最も票を集め見事優勝!米100キロと丹後の地酒33本をGETしたのでした。(多すぎる・・・)

その「燗番娘」マリさんがつけてくれる燗を求めてお店に行くのもよいですね。

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○お店より

「ん~まい!」

店名のコンセプトは本当においしいものを口にしたとき、「ん」の言葉が最初に出る事。弊店のオーナーが酒蔵で飲んだ一滴の生原酒の感動をそのまま屋号にしました。生原酒の魅力を知って頂く為、酒蔵まで行かせてもらい、搾りたてを肌で感じ、蔵人さんの想いを日々お客様に伝えています。

朝挽の丹波地鶏と厳選した無濾過生原酒を揃えてお待ちしております。カウンターもあり、気兼ねなく入っていただける佇まいです。お花見後、ん~まい美酒に酔いしれて下さい。

○オススメの1本

「英勲 特別純米生原酒 ねこラベル」

京都産の酒米、京都の酵母"京の琴"を使用しています。純米酒特有の深い味わいと、上品な味わいが絶妙に溶け合った逸品です。

旬 炭火焼 んまい

TEL : 075-255-1406

住所 : 京都府京都市中京区烏丸通六角東入ル堂之前町231 イヌイビル 1F

■日本酒に料理を調和させるオリジナルスタイル

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3軒目は、清水五条駅から徒歩1分。祇園四条から宮川筋を通って五条通まで歩いても10分強。静かな街中に「旨酒旬菜 こなから」はあります。

こちらは日本酒と料理を合わせて提供するコースのみのお店です。店主が料理に合うお酒をセレクトし、一品に一酒を合わせるスタイルです。こちらのお店のポイントは「酒と料理の調和」。

京都の料理屋さんは基本的に料理が主でお酒は従。しかし「こなから」は日本酒が主で料理が従。おいしい料理を出すことが第一義であるお店がほとんどであるなか、異色とも言えるお店だと思います。

かと言って、料理が単なるアテというわけではなく、京都の某有名料亭で修行を積んだご主人の和食の見事な腕が日本酒のために振るわれています。

月ごとに変わる京料理は、見た目にも美しく、繊細な味わいがあります。それらのお料理が、店主厳選の日本酒を一層引き立てます。お酒は基本的には無濾過生原酒が揃えられています。

軽やかなお酒から、味わい深い古酒まで何が出されるかわかりません。筆者の体感では、近畿、西日本のお酒が多いように思います。

古酒は昭和に造られ、熟成された酒が出てくることもしばしば。このお店でなんといってもぜひ体験していただきたいのは、単体で飲んだ酒と、料理を合わせて飲んだ酒ではこんなに印象が変わるのか!という驚き。

フランス料理とワインがマリアージュを考えて出されるように、日本酒の世界でも「日本酒と和食の調和を考える」お店が最近増えていることはとても喜ばしいことです。

その中でも、これほどまでに日本酒とそのポテンシャルを引き上げるための料理に挑んでいるお店はないのではないでしょうか。ぜひお店でその驚きを実際に体験してみてください!

なお、店主1人で全ての仕事をされているため、前日までの予約が必要です。過去にこちらでの日本酒会イベントをレポートしていますので、そちらも合わせてご覧ください。

→『【日本酒イベントレポート】京都の「旨酒旬菜こなから」に行ってきた!

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○お店より

春の薫りを御料理でもお届けいたします。春の御料理に合う酒をご用意してお待ちしております。

旨酒旬菜こなから

TEL : 075-777-3807

住所 : 京都府京都市東山区宮川筋8-423-2

 

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