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酒造りは命がけ!?蔵人が語る酒造りの実態

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こんにちは!SAKETIMESライターとして記事を書かせていただきます、石井と申します。

実は私、現役の蔵元社長でありまして埼玉県幸手市というところの石井酒造8代目当主であります!
現場での”あるある”を皆様にお届けできればと思っておりますのでよろしくお願いします。

さて、今回の現場あるあるは「酒造りは命がけ!?」です。
最近は酒造りの現場も機械化が進み、安全にかつ合理的に酒造りができるようになってきましたが、まだまだ危険が多く存在します!
今日はその理由の主なところを3つお伝えしたいと思います。

 

1. いちいち重い!

sake_g_brew_1

まず最初はいちいち重い!ということです。
酒造りの現場では主に、米、水、さらには様々な道具を使用しますがそれらがいちいち重いのです!!

米は一袋30kgありますし、水を溜桶(水を汲んだり運んだりするときに使う桶)に入れると20kgくらいになります。
それだけなら大したことないじゃん?と思われる方いらっしゃるかもしれませんが、運ぶ量が尋常ではありません。

1度に300kgとかは当たり前に運びます。1階で汲んだ水を2階まで運ぶ作業を何十往復もしていると肉体的にとてもしんどいです。肉体がしんどい状態で神経も研ぎ澄ませながら作業するため、ちょっと油断すると大きな事故やケガを招きかねません。

 

2. 発酵タンクは酸素濃度が0!

sake_g_brew_2

二つ目は発酵タンクの酸素濃度が0!ということです。

米、米麹、水、酵母を使用しアルコールを発酵させますが、酵母がアルコールを出すときに同時に二酸化炭素がでます。
ちなみに、よく瓶内二次発酵と書かれているスパークリング日本酒はこのときに出る二酸化炭素を利用してスパークリングにしています。

発酵タンクの蓋を閉めていると、空気の循環が起きないためタンクの液面は酸素濃度が限りなく0に近くなります!
そのタンクの中に人が落ちてしまうとどうなるか...もちろん即死です。なぜなら酸素がないから。

また、落ちた人を助けようとして次の人がタンクに飛び込んでも、もちろん即死です。
酒に溺れて死ねるなら本望だ!!なんて冗談を言う人もいますが、実際に何年かに一人はこの残念な事故で亡くなってしまう方がおります。

最近はタンクの口付近に転落防止策を設ける等、各蔵工夫をしてこのような事故が起きないように努めていますが、そういった残念な事故が過去にもたくさんありました。本当に命がけで作業をしております。

 

3. 酒が身近にありすぎる!!

sake_g_brew_3

最後は酒が近すぎる!!ということです。

よく料理屋さんやお菓子屋さんなどで作っている途中でつまみ食いをしたり、味見をしたりなんてこと、ありますよね?
当然酒蔵も造っている最中や瓶詰めをしているときは飲み放題!と思われがちですが、実は違います。(料理屋さんもお菓子屋さんも食べ放題ではないと思いますが)

お酒は酒税法という法律があるため、厳重に数量を管理しております!出来上がったお酒の数量はもちろん、タンクで貯蔵しているお酒の数量、瓶に入っている在庫の本数から売り上げたお酒の本数まで全てチェックをして数に間違いが無いかを常に確認しております。

そのため、いわゆるつまみ飲み的な事をしてしまうと酒税法に違反してしまう恐れがあります。なので酒蔵は意外と好き勝手に酒が飲める訳ではないのです!

しかし、やはり酒好きの私からすると目の前に酒があるにも関わらず、それが飲めないのは精神的にとても苦痛な訳です!!そもそも勤務中に飲むな!という話もありますが、こういった理由もあり勤務中の飲酒はほとんど出来ません。これはこれで結構なストレスです。(もちろん既製品の試飲はのぞきます 笑)勤務後は自社製品であってもちゃんと購入して楽しんでます。

 

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