日本酒造りで重要な役割を担う「杜氏(とうじ)」と呼ばれる人がいます。杜氏とはどのような人を指すのでしょうか?

今回は杜氏についてご説明します!

 

1. 杜氏とは?

日本酒造りにおける杜氏とは「製造の最高責任者」を指します。

日本酒造りは、昔から春〜秋まで米を栽培していた農民が冬の出稼ぎ業として行ってきました。酒造りを行う労働者を蔵人と言いますが、その蔵人を統率する人を「杜氏(とうじ)」と言うのです。また、杜氏は酒造りの技術職人集団という意味で使われることもありますが、杜氏は1つの酒蔵でただ1人の存在です。

 

2. いくつかの流派がある!

杜氏にはいくつかの流派があります。流派は各地方ごとに分かれており、それぞれで独自の日本酒の製造方法を伝承してきました。

有名な流派だと「南部杜氏(なんぶとうじ・岩手県石鳥谷町発祥)」「越後杜氏(えちごとうじ・新潟県三島郡寺泊野積が有名)」「丹波杜氏(たんばとうじ・兵庫県の中等部、丹波篠山出身者がほとんど)」があります。ちなみにこの3つは「日本の3大杜氏」などと言われています。

 

3. 杜氏の現状

各流派ごとに造り方を伝承してきた杜氏の技術ですが、今ではその技術を継承する人が少なくなっているのが現状です。最近は、各蔵ごとに技術を守っていく社内杜氏や、杜氏を置かない蔵まであります。昔のように経験と勘だけが頼りであった酒造りではなく、技術も導入されるようになりました。ですので、昔ほど「杜氏の技術」を伝承していかなくても酒造りができるようになったのでしょう。

このような現状もふまえつつ「杜氏」に着眼して日本酒について考えてみると、より深く日本酒を知ることができるかもしれませんね!

 

以上です!
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