日本時間の2024年7月10日、イギリスのワインコンテスト「International Wine Challenge(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)2024」の「SAKE部門」における最高賞「Champion Sake(チャンピオン・サケ)」が発表されました。速報でお伝えします。

世界的なワイン品評会「IWC」とは?

世界最大級のワインコンテスト「International Wine Challenge(インターナショナル・ワイン・チャレンジ/以下「IWC」)」は毎年ロンドンで開催され、"世界でもっとも大きな影響力をもつワインコンテスト"ともいわれています。

IWCに「SAKE部門」が誕生したのは2007年。以来、IWCは日本酒の海外進出における重要なコンテストとして、その価値を高めてきました。

「IWC 2024」の審査会の様子

©Keisuke Irie

審査結果に応じて与えられる評価は「ゴールドメダル」「シルバーメダル」「ブロンズメダル」「大会推奨酒」の4つ。さらに、各カテゴリーでゴールドメダルを獲得した出品酒の中で特に優れたものに「トロフィー」が与えられ、その中の1点に、SAKE部門の最高賞「チャンピオン・サケ」の称号が授けられます。

2024年のSAKE部門は「純米酒」「純米吟醸酒」「純米大吟醸酒」「本醸造酒」「吟醸酒」「大吟醸酒」「古酒」「熟成酒」「普通酒」「スパークリング」の10カテゴリーに分けられ、それぞれの部門でブラインドテイスティングによる審査が行われました。

昨年から、古酒は「Amber Style(古酒)」と「Aged Style(熟成酒)」に分けて審査されていましたが、2024年から、熟成酒からもトロフィーが選出されることになりました。IWCが定めるそれぞれのエントリー条件は、以下となっています。

  • Amber Style(古酒):黄色から琥珀色に着色している。貯蔵期間(上槽から出荷まで)は3年以上。貯蔵方法(容器、温度)は問わない。自然な熟成タイプ。
  • Aged Style(熟成酒):酸化熟成が進みにくいように貯蔵温度や貯蔵方法を工夫し、蔵内で1年以上熟成させてから出荷。色合いも変化していないクリアに近いタイプ。

また、日本での小売価格が四合瓶換算で1,000円(税抜)以下、かつ生産量が四合瓶換算で10万本以上という優れたコストパフォーマンスを持った出品酒に与えられる賞が「Great Value(グレートバリュー)」。その中の1点が「Great Value Champion Sake(グレートバリュー・チャンピオン・サケ)」に選出されます。

「IWC 2024」の審査会の様子

©Keisuke Irie

加えて、エントリーした複数の出品酒すべてが高い評価を得た酒蔵は「Sake Brewer of the year(サケ・ブリュワー・オブ・ザ・イヤー)」として表彰されます。

さらに、2024年から、エントリーした複数の酒蔵が優れた総合成績を収めた都道府県に対して「Region of the year(リージョン・オブ・ザ・イヤー)」が授与されます。今回は、受賞候補として5県が発表されました。「リージョン・オブ・ザ・イヤー」は、2024年11月に発表される予定です。

「IWC 2024」の審査結果

◎Champion Sake(チャンピオン・サケ)

  • 「都美人 太陽」都美人酒造株式会社(兵庫県)

◎Great Value Champion Sake(グレートバリュー・チャンピオン・サケ)

  • 「不動 軽快辛口」鍋店株式会社(千葉県)

◎Sake Brewer of the year(サケ・ブリュワー・オブ・ザ・イヤー)

  • 株式会社新澤醸造店(宮城県)

◎Region of the year(リージョン・オブ・ザ・イヤー)の候補地域

  • 山形県
  • 宮城県
  • 長野県
  • 新潟県
  • 兵庫県

受賞した酒蔵のみなさま、本当におめでとうございます。

先日発表された「IWC 2024」SAKE部門のメダル・トロフィーの受賞結果は以下の記事でご覧ください。

(文:SAKETIMES編集部)

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