酒匠・料理研究家のまゆみです。

毎回お酒に合うおつまみレシピを提案させてもらっていますが、今回は酒蔵の紹介をします。

酒蔵訪問記第2弾は、信州・佐久市にある佐久の花酒造。

ここ佐久市には、13蔵の酒蔵があります。
佐久の花酒造は小梅線をカタコトと乗って辿り着く、北には浅間山、そして南には八ヶ岳を眺められ、田園風景が広がる柔らかい雰囲気に包まれた臼田という場所にあります。

昭和30年に復活した佐久の花酒造

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明治25年に高橋酒造として創業。
戦時中に休んだ蔵を昭和30年に佐久の花酒造の名で復活。

今から20年ほど前に現在の蔵元・高橋寿知さんが戻り、高品質の酒を醸すようになりました。今では全国で名前が知られています。
高橋さんは酒造りに関わりながら社長業もこなし、蔵人頭も含めて数人の社員で「佐久の花」を醸しています。

蔵元こだわりの醸造設備をご紹介

伺った時は仕込みの前だったので、酒母タンクは洗われた状態でした。
見落としそうなくらいポチリと、取っ手が床についているのが分かるでしょうか。
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この床が開いて、酒母を下の階のタンクに入れられるようになっているのです。便利だなー。
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貯蔵用タンクは年季が入ったものが多いですが、保冷用のジャケットが着せられています。
なるべく温度変化が少ない方が安定するので、古いタンクを使用している場合は、こうした工夫がなされているのですね。
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新しくした瓶火入れ用の機械。これによって火入れの温度調節も、そして手間も減ったらしいです。
そして、保管用の冷蔵庫。巨大冷蔵庫がドドーンとありました。
酒が出来上がった後も、それぞれの酒に適した温度、熟成させるための温度管理がしっかりなされているのはさすがです。
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佐久の花は焼酎も造っているので、焼酎用の機材もいくつか。蒸留酒もまずは醸造酒からですから、美味しい酒を造っているところは焼酎も美味しいことでしょう。
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「佐久の花」全種類が揃うアンテナショップも!

一般の蔵見学は基本的には行われておりませんが、こちらのアンテナショップはいつでもOK。
もし人が居なくても、電話をすればすぐに来てくれます。
sake_g_shinshu_sakunohana_7「佐久の花」全種類がズラリ!圧巻です。
蔵元がどーぞどーぞとおっしゃってくださったので、遠慮無く全種類試飲させてもらいました。ニンマリ。
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「佐久の花」は種類が豊富なので、その時の気分や料理にそれぞれ合わせられると思います。個人的には山廃純米が一番好きです。
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好みのお酒が見つかれば、購入も可能。蔵から直々に買えるんですから、一番美味しい状態で呑めるのは確実です。
みなさまも、佐久に行った際は寄ってみてはいかがでしょうか。

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