こんにちは!テイスティング専門家の永木三月です。

普段の活動として、『永木三月のテイスティングログ』というブログで、お酒の試飲会など食べ物が集うイベント、おいしいお店の紹介などをしています。また、定期的に「おいしいもの味覚鑑賞会」という食べ比べの会を開催しています。

 

今回は、日本酒料理シリーズ第4段!

テーマは、日本酒を使った漬け物「野菜の日本酒漬け」です。

 

はじめに 〜 「日本酒漬け」とは

お酒で食べ物を漬ける料理というのは、実はあまり多くありません。砂糖、塩、酢、醤油、味噌など、多くの調味料は漬け物に利用されるので、これは少し意外です。

もちろんアルコール漬けというものが全くないわけではありません。しかし、漬けた物のエキスをアルコールに移すのが目的である食べ物が多いようです。日本で言えば、ハブ酒や梅酒などです。

アルコールを利用した漬け物として1番有名なのは、ラムレーズンくらいでしょうか。日本酒漬けのレシピに砂糖を沢山使うものが多いのは、それをモデルにしているせいかもしれません。それでは、さっそく作ってみましょう!

 

「野菜の日本酒漬け」レシピ

0.材料の準備

きゅうり、かぶ、大根などの野菜。漬け物の定番であれば、何でも合うと思います。

漬け地はネット上のレシピを参照しました。とりあえず今回は、シンプルに「酒:砂糖:塩=10:10:1」で合わせました。

分量は野菜がきちんと漬かる量があればOKです。

こちらでレシピを紹介する際にいつも書いていることですが、料理酒は避けましょう。安い物で良いので、きちんと日本酒というカテゴリーのお酒を使うのが大事です。今回は、スーパーでも買える『黄桜』の日本酒を使っています。

準備ができたら作って行きましょう!

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1.材料を切る

材料を切っておきます。特にルールはありませんが、具材が小さいと、野菜の味や食感があまり残らない深漬けになります。逆に具材が大きいと、味がしみ込むまでに長い時間がかかります。

具材は、きゅうりとカブを使っています。味が染み込まないのを避けたかったので、どちらも小さめに切りました。

 

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2.漬ける

材料を漬けます。今回はジップロックを使っています。タッパーでも良いです。密閉できるものをお勧めします。

今回は、味のアクセントと彩りに、生姜と唐辛子を一緒に漬けています。

一晩から丸1日くらい漬ければ完成です。漬ける時間は具材の大きさにもよります。マイベストを発見したい方は、半日刻みくらいで味見してみると良いでしょう。

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3.食べてみる

画像の日本酒漬けは、約一日漬け込んだものです。具材はややへたってしまいました。食感はもう少し残った方がおいしく感じます。一口サイズよりは少し大きめ(厚め)に切った方が良いかもしれません。

香りは非常に清涼感があり、酢漬けなどとは違った魅力があります。砂糖が多いため甘さが強いですが、後半に日本酒の辛さ、旨味が追いかけてきます。

酒臭さが気になる方は、漬け地のアルコールを熱して飛ばし、冷ましたものを使用しましょう。

終わりに

いかがでしたでしょうか?

作ってみたイメージとしては、最初に書いたように、ラム酒漬けの日本酒版を想像してみるのがわかりやすいでしょう。
砂糖を大量に使用するレシピが、それを思わせます。

おいしいのですが、砂糖を多く使うと、どうしても味がべたべたします。同じコンセプトでやるならば、漬け地をお酢で整える、砂糖以外の甘味で作るなどの工夫で、もっと深みのある料理にできるでしょう。気になった方はぜひ一度作ってみてください!

みなさんの、さらに豊かな日本酒ライフに貢献できれば幸いです!

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