【速報レポート】渋谷で開催中の日本酒イベント「SAKE PARK 3杯」の初日に編集部が参加してきました!

東京都渋谷区のMIYASHITA PARKにて開催される日本酒イベント「SAKE PARK」。第1回・第2回ともに、延べ1万人以上の参加者を動員した、いまもっとも注目されている日本酒イベントのひとつです。

2023年4月に第1回が開催され、現在、2024年5月17日(金)〜19日(日)の3日間、第3回となる「SAKE PARK 3杯」が行われています。今回は、SAKETIMES編集部が初日の様子をレポートします。

延べ1万人以上を動員する注目のイベント

「SAKE PARK 3杯」の会場は、渋谷駅から徒歩3分という好アクセスの「MIYASHITA PARK」。前売券は、応援購入サービス「Makuake」にて販売され、延べ1,000人を超えるサポーターから支援が集まりました。

編集部スタッフは、300円相当のチケット×20枚とイベントオリジナル升×1個の「スターターセット」を事前に購入。各酒蔵のブースにて、商品ごとに設定された枚数のチケットを渡すことで、日本酒などのお酒を楽しむことができます。

受付が完了したら、まずは会場をぐるりと回って、各酒蔵が出品している商品を確認しましょう。今回参加している日本酒の酒蔵やクラフトサケの醸造所は、合計で30社。チケット2〜3枚で1杯という設定が多い印象ですが、4〜5枚が必要な高級酒や、1枚で楽しめる定番酒もあります。

編集部スタッフが選んだ1杯目は、天領盃酒造(新潟県)の「雅楽代 日和」(チケット2枚)。全国の酒販店員がもっともおすすめしたい酒蔵を選ぶアワード「酒屋大賞 2023」でベスト20に入った、人気と実力を兼ね備えた酒蔵です。

天領盃酒造をはじめ、若手の蔵元や杜氏が活躍する人気上昇中の酒蔵も多いですが、昔から愛されているクラシックな銘酒も多く出品されています。

そこで2杯目は、西田酒造店(青森県)の「田酒 純米大吟醸 四割五分」(チケット2枚)を選びました。華やかな香りがありながらも落ち着いた味わいで、安心感があります。

会場の入口付近には、現在「Makuake」にて実施されている、能登半島地震で被災した酒蔵を支援するプロジェクトのブースもありました。被災した石川県の酒蔵が全国の酒蔵と共同醸造を行っています。

今回は、石川県輪島市の日吉酒造店が藤井酒造(広島県)と共同醸造した「能登輪島 おれの酒」(チケット3枚)をいただきます。どっしりとした味わいでキレが良く、骨太な印象でした。

力強い味わいの日本酒を楽しんだ後は、さっぱりとした味を求めて、宮坂醸造(長野県)のブースへ。爽やかな酸味と苦味が特徴の「ゆず酒」(チケット1枚)が、口の中をリフレッシュさせてくれました。

初日は平日ということもあってか、開始直後は参加者がまばらでしたが、約1時間が経過した17:00ごろからは、どんどん増えてきました。他の日本酒イベントに比べて若者が多く、海外からの観光客と思われる人々も少なくありません。

会場には、DJブースが設けられ、心地の良い音楽が流れています。

日が落ちて少し肌寒くなってきたので、温かいお酒を飲みたくなりました。

秋鹿酒造(大阪府)のブースでは、蔵元が燗をつけています。「山廃 奥鹿 火入原酒」(チケット3枚)は、出汁のような旨味、ナッツのような香ばしさ、ビターチョコレートのような苦味など、さまざまな味わいが一体となった複雑な味わいです。

近年注目のクラフトサケのブースも回ってみましょう。LIBROM Craft Sake Brewery(福岡県)のブースでは、スタッフによると「紅茶とブラッドオレンジ」(チケット3枚)が特に好評とのこと。オレンジの瑞々しい甘味に紅茶の苦味が合わさり、これまでに経験したことのない新しい味わいでした。

クラフトサケのブースをもうひとつ。LAGOON BREWERY(新潟県)は、人気の「SAKEマルゲリータ Amber」の生酒(チケット2枚)をイベント限定で出品していました。バジルの香りとトマトの酸味で、まさにマルゲリータを食べているような、不思議な体験ができる唯一無二の味わいです。

さて、チケットは残り3枚。イベント前半に飲んで印象に残っていた、宮坂醸造の「ゆず酒」をおかわりした後は、松屋酒造(群馬県)のブースへ。地元限定で販売されているという「平井城 舞風」(チケット1枚)を発見しました。編集部スタッフも初めて出会った一本です。

最後の1枚は、剣菱酒造(兵庫県)のブースで「黒松剣菱」の燗酒(チケット1枚)をいただきました。まるで米のスープを飲んでいるような味わいで、ほっこりと温まることができました。

今回、すべてのチケットをお酒と交換しましたが、会場には、チケットやキャッシュオンで楽しめるフードブースもあります。お酒とおつまみの相性をいろいろと試してみるのもおもしろそうです。

本日、16:00〜20:00の参加で編集部スタッフが飲んだのは、以下の10杯。日本酒、クラフトサケ、リキュールと、さまざまな味わいを楽しむことができました。

  • 新潟県・天領盃酒造「雅楽代 日和」(チケット2枚)
  • 青森県・西田酒造店「田酒 純米大吟醸 四割五分」(チケット2枚)
  • 石川県・日吉酒造店「能登輪島 おれの酒」(チケット3枚)
  • 長野県・宮坂醸造「ゆず酒」(チケット1枚)×3杯
  • 大阪府・秋鹿酒造「山廃 奥鹿 火入原酒」の燗酒(チケット3枚)
  • 福岡県・LIBROM Craft Sake Brewery「紅茶とブラッドオレンジ」(チケット3枚)
  • 新潟県・LAGOON BREWERY「SAKEマルゲリータ Amber」の生酒(チケット2枚)
  • 群馬県・松屋酒造「平井城 舞風」(チケット1枚)
  • 兵庫県・剣菱酒造「黒松剣菱」の燗酒(チケット1枚)

「SAKE PARK 3杯」は、5月17日(金)〜19日(日)の3日間にわたって開催されています。お気に入りの一杯を見つけに、ぜひ参加してみてください。

(文:SAKETIMES編集部)

◎イベント概要

  • イベント名:SAKE PARK 3杯
  • 日時:
    ・2024年5月17日(金) 16:00〜20:30
    ・2024年5月18日(土) 12:00〜19:00
    ・2024年5月19日(日) 12:00〜19:00
  • 会場:MIYASHITA PARK(東京都渋谷区立宮下公園 芝生ひろば)
    (東京都渋谷区神宮前6丁目20-10)

◎参加酒蔵・醸造所

  • 日本酒
    • 「上川大雪」上川大雪酒造(北海道)
    • 「陸奥八仙」八戸酒造(青森県)
    • 「田酒」西田酒造店(青森県)
    • 「乾坤一」大沼酒造店(宮城県)
    • 「にいだしぜんしゅ」仁井田本家(福島県)
    • 「月の井」月の井酒造店(茨城県)
    • 「浦里」浦里酒造店(茨城県)
    • 「土田」土田酒造(群馬県)
    • 「流輝」松屋酒造(群馬県)
    • 「五人娘」寺田本家(千葉県)
    • 「あべ」阿部酒造(新潟県)
    • 「雅楽代」天領盃酒造(新潟県)
    • 「手取川」吉田酒造店(石川県)
    • 「天狗舞」車多酒造(石川県)
    • 「羽根屋」富美菊酒造(富山県)
    • 「真澄」宮坂醸造(長野県)
    • 「作」清水清三郎商店(三重県)
    • 「松の司」松瀬酒造(滋賀県)
    • 「秋鹿」秋鹿酒造(大阪府)
    • 「風の森」油長酒造(奈良県)
    • 「剣菱」剣菱酒造(兵庫県)
    • 「神蔵KAGURA」松井酒造(京都府)
    • 「紀土」平和酒造(和歌山県)
    • 「富久長」今田酒造本店(広島県)
    • 「飛鸞」森酒造場(長崎県)
  • クラフトサケ
    • 稲とアガベ醸造所(秋田県)
    • haccoba -Craft Sake Brewery-(福島県)
    • ぷくぷく醸造(福島県)
    • LAGOON BREWERY(新潟県)
    • LIBROM Craft Sake Brewery(福岡県)

※この記事における「クラフトサケ」は、クラフトサケブリュワリー協会の定義をもとにした、「日本酒の製造技術をベースにしながら、従来の日本酒にはない味や香りが楽しめる醸造酒」という意味です。フルーツやハーブなどの副原料を発酵過程で取り入れた「ボタニカルSAKE」や、もろみを搾る工程を経ない「どぶろく」の一部などが、それにあたります。酒税法上では「清酒」ではなく、「その他の醸造酒」や「雑酒」などに区分されます。

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