「日本酒についてもっと知りたい」と思ったら、日本酒に関わる資格を取得するのもひとつの方法です。

日本酒にまつわる資格や検定は、趣味として知識を深めるものから、プロフェッショナルとして仕事に活かせるものまで、さまざまな種類があります。この記事では、日本酒の資格のひとつ、「酒匠(さかしょう)」について紹介します。

「酒匠」とは?

「酒匠」は、日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(SSI)が認定している日本酒や焼酎の資格のこと。同じく日本酒の資格である「唎酒師(ききさけし)」と焼酎の資格である「焼酎唎酒師」の上位資格です。

ひとことでいえば、「日本酒と焼酎のテイスティングの専門家」を指します。唎酒師の資格試験で身につけた知識を土台に、さらに原料別、製法別、タイプ別など専門的なテイスティングの能力を高め、ペアリングの提案や酒類ビジネスでのアドバイスを行ないます。

「酒匠」の育成カリキュラムや認定試験では、テイスティングの基礎能力、日本酒の原料や製法別による特性、日本酒と料理の相性の把握に加え、焼酎についても同じように知識やテイスティング能力が評価されます。

料飲店や酒販店の商品担当者、酒類卸売業のバイヤーなど酒類ビジネスに関わる方の取得が多く、2020年6月現在の延べ認定者数は、468名です。

「酒匠」の受験資格や試験内容は?

受験資格は、FBO(料飲専門家団体連合会)認定会員であれば、どなたでも申し込みができますが受講前に、職務経歴書とレポートの提出が必要です。「酒匠」を目指すのであれば、事前に「唎酒師」の資格を取得するのがおすすめです。

「酒匠」になるためには、2日間に渡る講習会を受講し、1~4次試験(筆記試験と3つのテイスティング試験)を受験します。

講習会のカリキュラムは以下の通りです。講習会では200酒類以上の日本酒と焼酎のテイスティング講習が行われます。

  • 嗅覚トレーニング
  • 日本酒、焼酎の香味特性の把握
  • 日本酒の香味タイプ別特性の把握
  • 日本酒のテイスティング結果の視覚的表現方法
  • 日本酒の原料、製法別による特性の把握
  • 日本酒と料理の相性の把握
  • 焼酎の香味タイプ別特性の把握
  • 焼酎のテイスティング結果の視覚的表現方法
  • 焼酎と料理の相性の把握
  • 焼酎の原料、製法別による特性の把握

1~4次試験の内容は以下の通りです。

  • 1次試験(日本酒・焼酎の基礎知識)
  • 2次試験(テイスティングを通じた日本酒、焼酎の4タイプ&ポジショニングマップ・同軸グラフ作成)
  • 3次試験(テイスティングを通じた日本酒・焼酎の原料別、製法別サンプルの認識)
  • 4次試験(テイスティングを通じた日本酒・焼酎の劣化の認識、日本酒・焼酎のブラインドテイスティング)

受講受験料は78,000円、認定登録料25,000円です。

◎関連リンク
日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(SSI)│酒匠

(文/SAKETIMES編集部)

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