「日本酒についてもっと知りたい」と思ったら、日本酒に関わる資格を取得するのもひとつの方法です。
日本酒にまつわる資格や検定は、趣味として知識を深めるものから、プロフェッショナルとして仕事に活かせるものまで、さまざまな種類があります。この記事では、日本酒の資格のひとつ、「日本酒学講師」について紹介します。
「日本酒学講師」とは?
「日本酒学講師」は、日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(SSI)が認定している日本酒や焼酎の講師資格のこと。同じく日本酒の資格である「唎酒師(ききさけし)」と焼酎の資格である「焼酎唎酒師」の上位資格です。
ひとことでいえば、「日本酒・焼酎の知識だけでなくきちんとした講師のスキルを兼ね備えたお酒の先生」。唎酒師の資格試験で身につけた知識を土台に、日本酒や焼酎の魅力を「伝える」能力が問われる資格です。合格すると、SSI認定の消費者対象資格「日本酒ナビゲーター」や「焼酎ナビゲーター」の認定セミナーを開催できます。
「日本酒学講師」の育成カリキュラムや認定試験では、講師に必要な「インストラクションスキル」「コミュニケーションスキル」「プランニングスキル」に加え、日本酒と焼酎の専門的な知識である「スペシャリティスキル」の4つが評価されます。
日本酒学講師を目指す方には、料飲店や酒販店、酒造業等の販売促進に関わっている方が多く、2020年6月現在の延べ認定者数は、490名です。
「日本酒学講師」の受験資格や試験内容は?
受験資格は、FBO(料飲専門家団体連合会)認定会員であれば、どなたでも申し込みができますが受講前に、職務経歴書とレポートの提出が必要です。「日本酒学講師」を目指すのであれば、事前に「唎酒師」の資格を取得するのがおすすめです。
「日本酒学講師」になるためには、3日間に渡る講習会を受講し、1~5次試験(筆記試験、テイスティング試験、講演実演、面接)を受験します。
講習会のカリキュラムは以下の通りです。
- 講師マナー実践トレーニング
- ビジネスマナーとプロトコール
- マネジメント視点でのセミナー運営のポイント
- 効果的なスピーチ法と講義テクニック
- 1分間スピーチ
- 売れる「セミナー」を企画する際のポイント
- エンドユーザーの日本酒・焼酎に対する価値観と興味・関心
- 「日本酒の商品特性」をテーマにする際のポイント
- 「日本酒の原料、製法、表示」をテーマにする際のポイント
- 「日本酒のテイスティング」をテーマにする際のポイント
- 「日本酒と料理の相性」をテーマにする際のポイント
- 食品・飲料を取り巻くリスク対応のポイント
- 「歴史」をテーマにする際のポイント
- 日本酒セミナー実践(10分間)、など
1~5次試験の内容は以下の通りです。
- 1次試験(日本酒・焼酎の専門的な知識を問う筆記試験)
- 2次試験(講師として必要な知識を問う筆記試験)
- 3次試験(日本酒・焼酎のテイスティングを伴う専門的な知識を問う筆記試験)
- 4次試験(10分間の模擬セミナーにて講師としての総合力を問う講義実演)
- 5次試験(講師としての総合力を問う面接)
受講受験料は108,000円、認定登録料25,000円です。
◎関連リンク
日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(SSI)│日本酒学講師
(文/SAKETIMES編集部)