2019年6月18日午後10時22分、山形県沖にて最大震度6強を観測した山形県沖地震が発生。山形県鶴岡市に蔵を構え、「大山」を醸す加藤嘉八郎酒造が大きな被害を受けました。

この地震によって、1升瓶換算で25万本を貯蔵していた日本酒のうち、約36,500本が倒壊しました。土蔵の被害も大きく、外壁の崩落や亀裂などが発生しています。

加藤嘉八郎酒造の被害画像

しかし、幸いにも死傷者はいませんでした。現在は、ボランティアの手も借りながら、復旧作業と出荷を平行して進めています。

「大山」を知って、飲んでいただけることが嬉しい

今回の地震に関して、社長室付製造責任者の加藤嘉隆さんに、被害状況と今後について伺いました。

加藤嘉八郎酒造の加藤嘉隆さん

─ 現在の被害状況と、今後の製造や出荷にどのような影響があるのかを教えてください。

加藤さん:11スペースに分けて、1升瓶換算で25万本を貯蔵していましたが、そのうち10スペースが倒壊しました。倒壊した本数は約36,500本で、そのうち破損した本数は約10,000本ほどと予想しています。

また、土蔵の被害も大きいです。外壁の崩落や亀裂の発生に加え、割れた日本酒が染み込んでしまい、修復しなければなりません。

加藤嘉八郎酒造の被害画像

出荷に関しては、ボランティアの方の助けもあり、6月24日から再開しています。しかし、復旧作業と出荷を平行して進めていることもあり、今季の酒造りの見通しは立っておらず、来季から再開したいと思っています。

─ 被害のあった建物や設備は、復旧の目処が立っているのでしょうか。

加藤さん:具体的な目処は立っていません。建物の点検も終わっておらず、被害の大きさによっては、復旧までにさらに時間がかかります。破損した瓶の片付けに追われており、醸造設備の状態も目視確認のみで、試運転もしていない状態です。

─ 御社にとって、どのようなご支援が望ましいのでしょうか。

加藤さん:被災後、「支援セット」という形で発売させていただいた「大山」数本のセットは、おかげさまで予定していたご注文数量に到達し、ご注文を締め切らせていただきました。

このように、「大山」を知っていただくこと、「大山」を飲んでご支援していただけることがありがたいです。

加藤嘉八郎酒造の被害画像

また、山形には美味しいものがたくさんあります。被災地に足を運んでいただき、地域のものを消費していただくことが、被災地にとって励みになります。ご支援のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

─ 最後に、ファンのみなさんへメッセージをお願いいたします。

加藤さん:全国の皆様より温かいご支援のお気持ちをいただき、本当にありがとうございます。ボランティアの方々や、お世話になっている酒販店の方々もお手伝いに来てくださり、人の温かさをつくづく感じております。

幸いにも、蔵人に怪我などはありませんでした。まだまだ復旧の目処は立ちませんが、おいしいお酒をお届けできるように1日でも早い復旧に向け、全力を挙げて一所懸命取り組んで参ります。

今後とも応援のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

「大山」を飲んで応援

地震発生後、「大山」を購入できる店舗に関しての問い合わせが多かったことから、「大山」の取り扱い店舗がリストアップされています。

◎「大山」取り扱い店舗一覧はこちら

「大山」を飲んで、加藤嘉八郎酒造の復興を応援しましょう。みなさまのご協力、お待ちしています。

(文/SAKETIMES編集部)