2026年6月1日(月)の午前10時40分ごろ、日本酒「笹正宗」の醸造元である、福島県喜多方市の笹正宗酒造にて火災が発生し、国登録有形文化財を含めた母屋や酒蔵、倉庫などがほぼ全焼しました。
同日22時30分ごろに鎮火し、怪我人はいなかったとのことです。
福島県酒造組合が再建応援募金の口座を開設
今回の火災に関して、福島県酒造組合による再建応援募金の口座が開設されました。
◎笹正宗酒造 再建応援募金口座
- 金融機関名:東邦銀行(銀行コード:0126)
- 支店名 :中町支店(店番号:105)
- 口座種別 :普通預金
- 口座番号 :0487473
- 口座名義 :福島県酒造組合(ふくしまけんしゅぞうくみあい)
- 備考 :
- 福島県酒造組合の公式サイトには、再建応援募金申込書(任意提出)も用意されています。
- お振り込みの際は、振込人名義がわかるようにご協力をお願いします。
笹正宗酒造の現状や今後について
笹正宗酒造と同じく福島県喜多方市にある酒蔵・大和川酒造店の佐藤雅一社長に、笹正宗酒造の現状や今後についてお伺いしました。
— 火災の被害状況は、どのようなものでしょうか。
「ごく一部を除いて、国登録有形文化財を含めた母屋や酒蔵、倉庫などが全焼しました。焼け跡から日本酒の入った瓶が1,000本ほど見つかったと聞いています。他の蔵へ運んだ後に洗浄したそうですが、その後の販売については、(商品として販売するかどうかも含めて)未定とのことです。
現在、瓦礫の撤去や商品の救出、現場の検証などが進められている状況で、現場の作業が落ち着くまでには、1か月ほどかかると思われます。国の有形文化財として登録されている建物のため、その対応も大変なのではないかと思います」(佐藤さん)
ちなみに、福島県会津若松市の酒販店・渡辺宗太商店のInstagramでは、商品の救出に関する作業の様子が投稿されていました。

笹正宗酒造の復旧作業の様子(写真は渡辺宗太商店のInstagramから引用)
— 日本酒ファンが取り組めるものとして、どのような支援が望ましいでしょうか。
「まずは、福島県酒造組合が開設した口座に募金していただくのがよいかと思います。そのほかの支援方法については、酒蔵の状況が落ち着いてから検討することになると思われます。『飲んで応援』もありがたいとは思いますが、もっとも優先順位が高いのは募金です」(佐藤さん)
現在、笹正宗酒造のオンラインショップについては、火災によって事務所やPCなどがすべて焼失したため、注文の対応が難しい状況とのこと。復旧次第、お支払いが完了している注文の返金対応などを検討するそうです。酒蔵への負担とならないように、新規の注文はお控えください。
— 日本酒業界の関係者が取り組めるものとして、どのような支援が望ましいでしょうか。
「現段階においては、(情報の拡散も含めた)募金への協力がもっとも望ましいと考えます。福島県の酒蔵は横のつながりが強く、当面の作業や今後の醸造などに関する協力体制については問題ないと思います」(佐藤さん)
しばらくの間は、建物の倒壊などの恐れがあるほか、笹正宗酒造の方々が心身ともに余裕のない状況と思われるため、業界関係者も含め、お見舞いやボランティアなどの訪問も控えたほうがよいでしょう。
また、今回の火災に関するお問い合わせは、笹正宗酒造ではなく、福島県酒造組合へご連絡いただくようにお願いしたいとのことでした。

笹正宗酒造の代表取締役社長・岩田悠二郎さん(左)と専務取締役・岩田高太郎さん(右)(写真は福島県酒造組合の公式サイトから引用)
福島県酒造組合の公式サイトには、笹正宗酒造の代表取締役社長・岩田悠二郎さんと専務取締役・岩田高太郎さんによるコメントが掲載されています。
このたびは弊社で発生した火災により、多くの皆様に多大なるご迷惑とご心配をおかけしましたこと、心よりお詫び申し上げます。
また、このたびは福島県酒造組合の皆様に義援金口座をご開設いただき、深く感謝申し上げます。火災発生以来、本当に多くの皆様から温かい励ましのお言葉やご支援を賜りました。一つひとつのお言葉に大きな力をいただいております。
失われたものの大きさは計り知れませんが、皆様からいただいた温かいお気持ちにお応えするためにも、一日も早い再建を果たすことが私どもの責務であり、何よりの恩返しであると考えております。
これからも「一日一生」の思いを胸に、一歩ずつ着実に再建へ向けて歩んで参ります。
笹正宗酒造株式会社 代表取締役社長 岩田悠二郎
専務取締役 岩田高太郎
これからの笹正宗酒造にもっとも必要なのは、金銭的な支援です。
現在は、鎮火後の処理などを進めているとのことですが、現場の作業が完了した後も、たくさんの課題が残っています。その際に十分な資金があるかどうかは、精神的にも重要です。
笹正宗酒造の関係者が一日でも早く、落ち着いた日常を取り戻すことを願いながら、無理のない範囲で支援をご検討ください。
(文:SAKETIMES編集部)

