こんにちは、SAKETIMES編集部です!
みなさんは、どうやって日本酒が造られるか知っていますか?
一般的に「造り」というと、精米や浸漬などの話だと思いますが今回はちょっと違います。

造りに入る前に「企画会議」があるんですね。

今回は、実際の造りに入る前の「企画会議」にお邪魔してきました!
どういった想いで銘柄名が決まっていくのかをレポートいたします。

やってきたのは池袋にある株式会社宏和商工!

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酒蔵というと地方にあるイメージですよね。
しかし今回やってきたのは池袋にある株式会社宏和商工さんです!


株式会社宏和商工(こうわしょうこう)は、1988年創業。
酒類に特化したブライダルギフトの製造、販売を行っている会社です。
創業時より引き出物として日本酒の販売も行っていましたが、9年前に「もっと品質にこだわったお酒を提供したい!」という
長岡泰山社長の強い思いで、なんと茨城県の酒蔵を買収し、大幅な設備投資を行いました。

自社のオリジナル銘柄「二人舞台」を製造し、
・平成26年、27年 全国新酒鑑評会金賞
・IWC2015シルバーメダル獲得
・香港IWSC2014ゴールドメダル&トロフィー(最高金賞)獲得
・全米日本酒歓評会2015 シルバーメダル獲得

などの破竹の勢いで賞を受賞している企業なのです。


 

社長を含め総勢6名で企画会議!

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順調に日本酒事業を伸ばしてきた宏和商工が、
「これまで培ってきた技術と酒の魅力を、より多くの人に知ってもらい、宏和商工ブランドを確立させる」ことを目的に、今回新規銘柄を造ることに!

まずはそのお酒の顔である銘柄名を決めます。
人の名前同様、一度決めたら変えることはできませんから、とても重要な会議です。

今回参加するメンバーは長岡社長含め6名。

長岡社長。

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下澤営業課長。

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WEB担当の唐松さん。

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デザイナーのりぼんさん。

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営業担当の加藤さん。

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そして長岡社長のご子息で杜氏の長岡常務は、蔵にいらっしゃるためSkypeで参加です。

思いおもいの銘柄名がどんどん出てくる!

まずはこの日のためにそれぞれが決めてきた銘柄を発表しあいます。
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(事前に考えられた名前は100を超えました)
長岡社長は輸出も視野にいれ、
・福連徒(フレンド)
・把惧(ハグ)
などの当て字の銘柄名候補を。

下澤課長は
・花道
・楓
・浪平
など、営業畑ならではの国民的漫画からキャッチーな名前を。

長岡常務は
・日向
・舞
・鵜の舞
など、造り手としての実直さが現れる名前を。

sake_kowa5 (1)(社長室で意見を出し合います)

 

このほか、皆さんから出たアイデアは、
・縁〜ヨスガ〜
・YOLO(you only live once)
・瑠璃の光
・叶王
など、なんと100以上の銘柄名候補が出ました!

ホワイトボードに気に入った名前を書き出し、それぞれプレゼンをしていきます。
長岡社長を含め、皆さん本当に熱心に意見を出し合っています。

ついに決まりかけたが、、、!

ここまでの打ち合わせで、
・自分たちにとっての新しいブランドを確立したい
・多くの人に日本酒を飲んでもらうためのファーストステップであって欲しい
などの理由から、

新規銘柄名は「一歩」という銘柄名で意見がまとまりかけました。

しかし、ここで長岡常務から意見が。

「一歩という名前は悪くない。ただ、今回のブランドはもっと奥行きを感じられる名前にした方が良いのではないか?」
「最初の一歩も大切だが、それよりもその先、未来を感じられるような名前にしたい」とおっしゃいます。

たしかに、、と参加メンバーも納得の意見です。
夕方から始まった会議もすでに数時間経ち、夜も更けていますが、ここから再度検討が始まりました。
果たして皆が納得する銘柄名に決まるのでしょうか・・・!

sake_kowa6 (1)(再考の時間。iphoneで他の銘柄を調べたり、またアイデアを書き出したりします)

いつでも、どこでも、誰とでも飲んでもらえるお酒でありたい

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再考する上で大切なのは、「これから、どういったお酒でいたいのか」という、
商品価値の根幹に関わることでした。

飲む場所、飲む人、飲むタイミング。
これらを限定せず、いつでも、どこでも誰とでも飲めるお酒でありたい。
これが宏和商工が出した新銘柄のコンセプトでした。

そこで考えられた銘柄名が、「Any」です。
「Any」という言葉には、一般的な日本酒の名前には無い、やわらかい印象と、宏和商工が大切にしているコンセプトが込められています。

この名前で、参加者全員が納得し、無事に宏和商工の新規銘柄名はAnyに決まったのです!

Anyのこれから

sake_kowa19 (1) sake_kowa18 (1)(Anyをどうして展開していくか、話がはずみます)

コンセプト、そして銘柄名が決まりましたが、酒造りはここからが本番です。
思い描いた通りのお酒を造るために杜氏である長岡常務を始め、製造チームの新しい挑戦がはじまります。

製造が始まり、販売してくれる小売店や飲食店を開拓し、世界にAnyが広がっていくわけですね。
今回企画会議に参加して印象的だったことは、参加メンバーの方々のいきいきした姿でした。
こういうお酒でありたい、こういう人に飲んで欲しい、それぞれの思いが重なりあってできるお酒はどんな味になるんでしょうね。

宏和商工の醸す、Any。これからが本当に楽しみですね。

(取材・文/SAKETIMES編集部)

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