コロナ禍で外食をする機会が減り、自宅でお酒を楽しむことが増えた方も多いと思います。日本酒と一緒におつまみを楽しみたいときに、自分でつくるのもよいですが、たまにはデパートや大型商業施設の食品売り場、いわゆる「デパ地下」でお惣菜を購入してみるのもおすすめです。
この記事では、東京都内でアクセスのよいターミナル駅(池袋・新宿・渋谷)直結のデパートで購入できる、日本酒に合いそうなお惣菜をご紹介します。
今回訪問したデパートは、池袋の東武百貨店と西武百貨店、新宿の高島屋、伊勢丹、小田急百貨店、京王百貨店、渋谷のヒカリエです。
東京の郷土料理と地酒でペアリング
いろいろなデパートを巡って、今回は日本酒にあわせて美味しそうなご飯セットを選んでみました。デパ地下は、お惣菜以外に、手軽に買えるご飯のセットやお弁当の種類も豊富です。
池袋の「東武百貨店」と「西武百貨店」にある「深川太郎」で購入したのは、東京の名物料理「深川めし」。あさりがたっぷり入った炊き込みご飯のお弁当です。
これに合わせる日本酒は、東京の名物に合わせて、ラベルに東京名所が描かれた東京の地酒を選びました。東京都福生市にある田村酒造場の「嘉泉 東京和醸 特別純米」です。
しっかりした旨味ながら、さらりとした口当たりにさっぱりとした酸が効いている、食中酒にはぴったりなタイプの日本酒です。深川めしはあさりの旨味が強いので、日本酒は温度を少し上げて吟醸香を抑えめにし、お酒の旨味を立たせてから合わせました。
あさりの炊き込みご飯と、少し温度が上がってお米の旨味がほんのり感じられる日本酒は、意外と相性がいいかもしれません。
日本酒の家飲みには、和の惣菜セットがおすすめ
日本酒に合わせるお惣菜を選ぶときには、数種類のおつまみが楽しめる和食中心の盛り合わせがおすすめ。一人前のセットであれば、お値段もお手頃価格です。
それぞれのデパートで見かけた彩り豊かな和のお惣菜をご紹介します。
錦 平野「洛彩詰合せ」
渋谷・ヒカリエ「錦 平野」で購入した、京都のお惣菜を楽しめるセットです。
錦糸卵で魚のすり身を巻いた「京合わせ」や、大きくて目を引く「だし巻き」は甘味控えめで、出汁の味を生かした柔らかい口当たり。出汁がしっかり効いたお惣菜はお燗との相性が抜群でした。
おいしいプラス「八種の人気者 にぎわいプレート」
伊勢丹新宿店「おいしいプラス」で購入したのは、3つ星シェフ・江崎新太郎氏がプロデュースしたお惣菜のセット。化学調味料・香料・着色料・保存料を使っていない、健康に優しく、栄養バランスの良いセットです。
唐揚げやミートボール、ポテトサラダなどの定番おかずは、1杯目にふさわしいスパークリングの日本酒ともよく合います。
梅の花「梅セット」
渋谷・ヒカリエと池袋・西武百貨店にある「梅の花」で購入した、お豆腐を使ったお惣菜が楽しめるセットです。
定番の「生麩田楽」をはじめ、「湯葉巻揚げ」や「豆腐入り焼売」も、しっかりとした旨味が味わえます。無濾過生原酒と合わせたいセットでした。
和食屋の惣菜 えん「ちょっと贅沢な惣菜セットA」
池袋・東武百貨店と新宿・京王百貨店で購入したのは、食材豊富で、バランスよくちりばめられたワンプレートです。
「豆腐と山芋のハンバーグ」と「野菜のジャコきんぴら」は、目にも舌にも楽しい料理でした。ボリュームがあるお惣菜は、香りのしっかりした生原酒に合いそうです。
なだ万厨房「季節の小箱」
今回ご紹介した全てのデパートで購入できる「なだ万厨房」の、10種類以上の和惣菜が詰められたセットです。このセットは2ヶ月に一度、メニューが一新するのが特徴。季節ごとに違った味わいを楽しめます。
「鶏味噌焼き」「合鴨燻製」「よもぎ麩チーズ味噌焼き」「季節野菜の煮物」などが一緒に楽しめる贅沢さ。季節限定の日本酒と一緒に合わせるのがよさそうです。
いとはん「和を楽しむ折り八寸」と「1/2日分の野菜が摂れる和さらだセット」
こちらも全てのデパートで購入できる「いとはん」のセットです。「いとはん」は、デパ地下でよくみかけるお惣菜の有名店「RF1(アールエフワン)」の和食ブランドです。
「茶碗蒸し」や「卯の花」などの定番の和惣菜に加えて、「ローストビーフと焼き玉ねぎ金山寺味噌添え」のような和洋折衷のお惣菜もあり、酸のしっかり効いた純米大吟醸系の日本酒と合いそうです。
こちらは、野菜たっぷりのサラダ惣菜に玄米ご飯がついたセット。おつまみと食事を同時に食べたいときにぴったりです。
デパ地下なら、おつまみと日本酒が一緒に買える
多くのデパートでは、お惣菜売場と日本酒の売場が同じフロアにあることが多く、おつまみやお惣菜を選んだあとに日本酒も一緒に購入できてとても便利です。
家飲みのがマンネリ化してきたかなと思ったら、気分転換にデパ地下に寄ってみませんか。きっと新しい発見があると思います。
(取材・文: 山本清子/編集:SAKETIMES)
※この記事の情報は2021年3月時点のものです。紹介している商品名や価格が変更されている場合があります。