旬の食材と季節の日本酒を提供する、京都の人気店「富小路 鱗(とみのこうじ うろこ)」。
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こちらのお店の目玉は何と言っても、毎週日曜日に開催される「日本酒1杯300円」のフェア。グランドメニューに掲載の冷酒約20種類・燗酒約10種類が、1杯300円(100ml)でいただけます。
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初心者から玄人まで、日本酒好きの誰もがワクワクするであろうこの取り組み。もちろん日曜日に訪れ、全国各地の厳選された銘酒を心ゆくまで堪能してきました。

ひとりでしっぽり、デートでゆったり。京都・四条河原町から徒歩5分の好立地!

京都の繁華街の中心、四条河原町交差点から四条通を西へ歩くこと約5分。富小路通を北上してすぐ、お店が見えてきました。
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店内は和風の内装で落ち着いた雰囲気。8席がけのカウンターは、ひとり飲みやデートに気軽に使えそうです。
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奥のテーブル席は最大で20名まで座れます。忘年会や送迎会など、これからの宴会シーズンにもってこいですね。
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日本酒のメニューは冷酒が約20種類、お燗向きのお酒が約10種類。その他、同じ銘柄であっても酒米や醸造された時期が異なるスペック違いのお酒を置いていることもあります。通えば通うほど日本酒の魅力に取りつかれる品揃えです。

旬のお料理と季節の日本酒の素敵な出逢い

それではさっそく、「富小路 鱗」自慢の鮮魚やおつまみと、こだわりの日本酒をいただきます。

1品目は「北海道産 秋刀魚のお造り」(1,200円)、合わせるのは「謙信 純米大吟醸 生酒」(新潟)です。
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フレッシュな後味のキレの良さが、脂の乗った旬の秋刀魚にぴったりです。

2品目は「賀茂茄子の田楽」(980円)、合わせるのは「廣戸川 純米 秋あがり」(福島)です。
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ひと夏の熟成を経てやや丸みを帯びた旨味が、賀茂茄子田楽のボリュームある甘味と素晴らしい調和を見せてくれます。

3品目は「金目鯛の煮付け」(1,800円)。
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合わせるのは「日置桜 純米 生酛強力 25BY」(鳥取)です。
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日置桜のどっしりとコクのある味わいは、じっくりと甘旨く煮付けられた金目鯛との相性が抜群。

さらにもう1杯、おすすめのお燗で「生酛のどぶ」(奈良)をいただきます。
sake_g_tominokoji-uroko_10にごり酒ながら熱々に温めると濃醇な味わいが広がり、お酒だけで飲んでもお米の旨味を最大限に感じることができます。

〆には「はまぐりとあさりの釜飯」(1,000円)。sake_g_tominokoji-uroko_11
はまぐりとあさりが炊かれた釜飯は優しい滋味深さがたまりません。ぺろりと平らげてしまいました。

「日本酒の奥深い世界をまずは気軽に楽しんでほしい」

「富小路 鱗」のこだわりについて、スタッフの山崎さんにお話を伺いました。
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旬の食材、その中でも特に魚にこだわる理由はどこから来るのでしょうか。

「当店の店長は若いころに魚屋で修業を積んでいたため、魚へのこだわりが人一倍強いんです。数ある食材の中でも特に魚にこだわるのは、季節感がダイレクトに出るから。たしかに、脂の乗った旬の魚は絶品ですが、一方で旬を迎える前の魚を若くみずみずしいお酒と合わせることで、その瞬間にしか出会えない味わいを楽しむこともできます。季節に寄り添った料理とお酒の提案に、魚は無くてはならないのです」

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食材へのこだわりもさることながら、日本酒へ注がれる愛情にも熱いものを感じます。毎週日曜日に行う「日本酒1杯300円」の取り組みについてもお伺いしました。

「日本酒の魅力を知る人はじわじわと増えてきている印象がありますが、世間的に見ればまだまだ敷居の高いものと思われているかもしれません。日本酒の奥深い世界をまずは気軽に楽しんでほしいという想いから、こうした取り組みを始めました。冷酒から燗酒向きのものまで、幅広い日本酒メニューを揃えている当店ならではの提案もできます。最近では、若い世代の方や海外観光客の方にも、日本酒の面白さを知っていただけるようになりました」

現在は定休日なしで営業している「富小路 鱗」ですが、3年ほど前は毎週の定休日に全国各地の酒蔵を訪問していたそうです。今ではほぼすべての取り扱い銘柄の生産者と、顔の見える付き合いを続けています。

「お酒の味はもちろん大切だけれども、まずは人間です。お酒には造り手の人間性が出ます。そうしたところを納得したうえで、お客様に提供したいですね」

溢れんばかりの日本酒愛と季節の食材へのこだわりを感じながら、気軽な一献を愉しんでみませんか。

◎店舗情報

富小路 鱗

  • 住所:京都府京都市中京区西大文字町602 ピアグレースニシキ1F
  • 電話:075-229-1616
  • 営業時間:ランチ 11:30~15:00(L.O.14:30)、ディナー17:00~24:00(L.O.23:30)
  • 定休日:なし(臨時休業の場合はホームページにてお知らせ)
  • 公式インスタグラムはこちら

(文/綱島航平)