現在14代目の老舗蔵
中島醸造は元禄15年(1702年)創業という300年以上の歴史を持ち、現蔵元で14代目でという伝統を積み重ねてきた蔵です。銘柄は「小左衛門」と「始禄」。全国的に名声を博している「小左衛門」は平成12年に新銘柄として立ち上げました。若い蔵元を中心に伝統を受け継ぎながらも革新に満ちた酒造りを行っています。
さまざまな米の作りにチャレンジ
基本的には米の旨みをしっかりと出す蔵元という印象がありますが、非常に振り幅が広く、蔵の代表酒でもある美山錦の特別純米は柔らかくスッキリした味わい。逆に山田錦や雄町を使ったお酒は酸の効いたガツンとしたフルボディの味わいと、若い蔵人の方々が、米の特性を生かして器用に作り分けている印象があります。
また、多くの酒米を使用し、毎年チャレンジを続け、26BYは山形県産米の出羽の里の純米吟醸酒、出羽燦々の春限定酒、そして秋田酒こまちで生酛造りを行うなど、北国の米での仕込みを試みたようです。
徐々に酒質の向上、蔵元完売の人気酒
生酛造りは平成20年度醸造(20BY)から取り組み始め、年を重ねるごと酒質を上げています。このお酒は小左衛門らしい骨太な味わいと迫力ある酸を感じながら、雄町のぽっちゃりした甘味も楽しめます。それでいて重さは感じられないので飲みやすく食事にも合わせやすいでしょう。飲み方はやはり温めてユルユルと飲むのが良いかと思います。すでに蔵元完売の人気酒です。
また、蔵のある瑞浪市など岐阜県東濃地域は古くから美濃焼で栄えてきました。小左衛門は織部や志野、黄瀬戸などの酒器や食器を使って、伝統を感じながら楽しむのも良いかもしれません。
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