巣ごもり生活が続いて、自宅で日本酒を楽しむ「家飲み」の魅力に気づいた人も多いのではないでしょうか。

希少な銘柄や日本各地の酒肴を取り寄せるのも楽しいですが、家の近くで簡単に手に入るもので気軽に一杯というのもオツなもの。最近のスーパーやコンビニはお惣菜が充実していて、日本酒のおつまみにぴったりなメニューも豊富に揃います。

お惣菜はそのまま食べてもおいしいですが、そこにひと手間加えるだけで、さらに日本酒に合うおつまみへと変わります。この記事では、スーパーやコンビニで買える日本酒といっしょに楽しめる、とっておきの"おそうざい晩酌"の簡単レシピをご紹介します。

家飲みにぴったり!日常に寄り添う「米だけの酒」

今回用意したのは、沢の鶴の「米だけの酒」。商品名のとおり、米100%で造られた純米酒です。

沢の鶴「米だけの酒」

名水百選に選ばれている六甲山系の天然水「灘の宮水」を仕込水に使い、ほどよい旨味がありながら、軽やかな飲み口で、毎日の晩酌酒として飲んでも飲み飽きしません。

また、容器が紙パックなのでガラス瓶と比べて非常に軽く、飲み終わったあとも簡単に処分できる上、牛乳パックなどと同じくリサイクルも可能です。

スーパーやコンビニで手軽に購入できる「米だけの酒」は、まさに日常的な家飲みにぴったりなお酒といえるでしょう。

料理家のヒラヤマヤスコさん

料理家のヒラヤマヤスコさん

そんな「米だけの酒」と合うレシピを考えてくれたのは、料理家のヒラヤマヤスコさん。

おいしい食事とお酒をこよなく愛し、ポップアップでスナックを主催したり、味噌づくりのワークショップを開催したりするなど、幅広く活動しています。また、編集者やライターとしても活動されていて、お酒や料理に関する取材記事も数多く執筆されています。

「米だけの酒」は「ぬる燗で飲むのがお気に入り」というヒラヤマさん。その味わいを「良い意味で敵をつくらないお酒」と評します。

「飲んでみると米の旨味をしっかり感じられるので、『米だけの酒』という看板を背負うだけあるなと思いました。単体で飲むよりも食中酒として食事と合わせたほうが本領を発揮してくれるお酒だと思います。どんな料理とでも並走してくれるオールマイティーさを感じますね」(ヒラヤマさん)

今回ヒラヤマさんには、「米だけの酒」に合うお酒のおつまみを2品考案してもらいました。レシピ作成の条件は、以下の通りです。

  • スーパーやコンビニで気軽に購入できるお惣菜をベースにアレンジ。
  • 食材の予算は、各品1,000円以内
  • 最低限の調理器具や調味料を使って、調理工程は極力少なめに

できるだけ手間とコストをかけず、満足感が高く、お酒と相性ぴったりというちょっとわがままなお願いですが、果たしてどんなレシピが完成したのでしょうか。

「ゴマ味噌だれ餃子」

「ゴマ味噌だれ餃子」

1品目は、コンビニで買ってきた餃子がメイン。「餃子にはビール」というイメージですが、味付けにひと手間加えることで、日本酒と相性抜群のおつまみに変身します。

「ゴマ味噌だれ餃子」の材料

【材料】

  • 餃子:1パック(今回は5個入りを使用)
    • チルド餃子でも冷凍餃子でも可。冷凍の場合は事前に解凍しておいてください。
  • 味噌:大さじ1.5
  • 日本酒:大さじ1と1/2
    • 今回は「米だけの酒」を使用しました。
  • 砂糖:大さじ1
    • 今回はきび糖を使用。上白糖でもかまいません。
  • すりごま:大さじ1
  • ネギ:お好みで

【作り方】

1. 調味料を混ぜ合わせる

耐熱容器に味噌、日本酒、砂糖、すりごまを入れて、すべて混ぜ合わせる。全体が混ざってなめらかになればOK。調味料の分量は、餃子の個数や味噌の味に合わせて調整してください。

「ゴマ味噌だれ餃子」の味噌だれ

2. 電子レンジで味噌だれを温める

1の耐熱容器にふんわりとラップをかけ、電子レンジ(500W)で1分半加熱。味噌だれの完成です。

「ゴマ味噌だれ餃子」の味噌だれ

3. 温めた餃子に味噌だれを塗る

商品パッケージに記載されている加熱時間のとおりに、餃子を電子レンジで加熱。温まった餃子を皿に移し、2の味噌だれを塗る。

餃子に味噌だれをぬる

お好みで刻んだネギをのせて完成です。

「ゴマ味噌だれ餃子」

「『米だけの酒』には、醤油よりも味噌のほうが合うんじゃないかと思って」と、味噌だれを提案してくれたヒラヤマさん。沢の鶴が本社を置く神戸の食文化も意識したそうです。

「いろいろな料理を試した結果、『米だけの酒』は豚肉と相性が良いと思いました。味噌と豚肉、さらに神戸っぽい料理ということで、餃子にしようと。神戸では餃子に味噌だれをつけて食べるんです。

面倒でなければ、味噌だれを塗ってからトースターかグリルで軽く焼くと、香ばしさが加わってさらにおいしくなりますよ。ジャンキーな味がお好みなら、にんにくチューブを少しだけ加えるのもおすすめです」

ジューシーな豚肉の旨味を、甘辛の味噌だれがさらに引き立てる絶品餃子。パンチのある強い味付けでも「米だけの酒」は力負けせず、味噌やごまの香りをよりいっそう引き立てます。余った味噌だれは冷蔵保存して、翌朝のおにぎりの具として食べるのもおすすめだそうです。

「かぼちゃの煮物のおつまみサラダ」

「かぼちゃの煮物のおつまみサラダ」

2品目は、スーパーのお惣菜コーナーでよく見かける「かぼちゃの煮物」がベースのおつまみ。かぼちゃのほっくりした甘みと、漬物やナッツの食感が楽しい一品です。

「かぼちゃの煮物のおつまみサラダ」の材料

【材料】(2~3人分)

  • かぼちゃの煮物:1パック
  • ぬか漬け:適量
    • 今回は大根と人参を用意しました。
  • 白花豆(煮豆):適量
  • クリームチーズ:適量
  • ナッツ類:適量
    • 今回はアーモンドを用意しました。

かぼちゃの煮物とその他の食材の割合を1:1くらいにするのが、おいしくつくるポイントです。

【作り方】

1. 食材を切る

アーモンドはある程度食感が残るよう粗みじんに。ぬか漬けはアーモンドよりもやや小さめに切ります。白花豆はひと粒を4等分ぐらい。クリームチーズも小さくなりすぎないように切り分けます。

「かぼちゃの煮物のおつまみサラダ」の材料

2.「かぼちゃの煮物」をつぶす

「かぼちゃの煮物」をボウルに入れ、全体がなじむ程度につぶします。煮物なので柔らかく、スプーンなどでも簡単につぶすことができます。

「かぼちゃの煮物のおつまみサラダ」の材料を混ぜ合わせる

3. 食材を混ぜ合わせる

1でカットした食材のうち、クリームチーズ以外を2のボウルに入れてざっくり混ぜ合わせます。ほどよく全体が混ざったらクリームチーズを加え、チーズをつぶしすぎないよう気をつけながら、再び混ぜ合わせます。

「かぼちゃの煮物のおつまみサラダ」の材料を混ぜ合わせる

お好みでサラダ菜などを添えた器に盛り付ければ完成です。

「かぼちゃの煮物のおつまみサラダ」

「切る」「つぶす」「混ぜ合わせる」の3ステップ、10分足らずでサラダが完成しました。もともと味がしっかりしている食材を合わせているので、味付けも不要です。

「かぼちゃのサラダにはレーズンが入っていることもありますが、レーズンの代わりに白花豆を使うことで、甘みを加えつつ和風の味に仕上げました。かぼちゃも豆もまったりしているので、カリカリ食感のアーモンド、ポリポリ食感のぬか漬けをアクセントとして入れています。スパイシーな味が好みなら、お好みでブラックペッパーを振っても合いますよ」

かぼちゃや白花豆の甘み、ぬか漬けの塩味と酸味、クリームチーズのまろやかさが合わさった絶妙な味わいを、しっかりした旨味の「米だけの酒」が見事に包み込んでくれます。

おつまみとしてはもちろん、〆のデザート的な一皿としてもうれしいメニューです。

自分にとっての"おいしい"を探す、家飲みの楽しさ

沢の鶴の「米だけの酒」を味わって、「丸みのある味」と感じたというヒラヤマさん。

そのため、餃子の味噌だれにはごまの香りが立つすりごまを、かぼちゃのサラダには食感のあるナッツやぬか漬けを入れました。こうした料理の中に加えるアクセントを、平山さんは「料理のトゲ」と呼び、おつまみを作るときに特に意識するポイントなのだそうです。

「料理に良い意味での"トゲ"を入れるのは、ファッションのスタイリングにも通ずるものがあると思うんです。料亭などのかしこまった場所では全身和装できっちり決める美しさもありますが、もっとカジュアルなパーティーなら着物だけど足元はスニーカー、クラシカルなまとめ髪だけどサングラスみたいな、あえて"はずし"のアイテムを取り入れることでおしゃれに見えますよね。

それを日常的なお酒のおつまみを作るときにも意識しています。甘みがベースの食事にスパイスを足すように、対極にある風味をアクセントとして加えると、家飲みのクオリティがアップすると思います。同じお惣菜でもスーパーやコンビニによって味付けが異なるので、今回紹介した分量を厳密に守る必要もないですよ」

良い意味での適当さを許容することが、家飲みを楽しむ秘訣なのかもしれません。

「今回のレシピだったら、クリームチーズがなければベビーチーズでもいいし、ぬか漬けの代わりに奈良漬けを入れても大丈夫。レシピは参考程度にして、自分がおいしいと思う作り方を探してみてほしいですね。多少味にばらつきがあっても、『米だけの酒』はしっかりと受け止めてくれます。味見をしながら料理をしたり、好みの味に自由に調整できるのも、家飲みの魅力ですから」

仕事や家事に追われて料理をする元気が残っていない日は、市販のお惣菜に頼ってみるのもありです。ひと手間アレンジと日常に寄り添う沢の鶴「米だけの酒」で、ゆったりとした"おそうざい晩酌"を楽しんでみてはいかがでしょうか。

(取材・文:芳賀直美/編集:SAKETIMES)

sponsored by 沢の鶴株式会社

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