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イタリア人蔵人が解説!フィレンツェで行われたバーテンダーが集まる日本酒セミナーレポート

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イタリア、トスカーナ州在住のSAKETIMESライター永野薫です。

私の身の回りで起こっているイタリアでの日本酒事情について、みなさんにお伝えできればと思っています。

今回は、イタリアに日本酒を輸入されたFIRENZESAKEのジョヴァンニ・バルディーニ氏からお話をいただき、フィレンツェで日本酒の歴史が変わった!とも言える場に居合わすことができました。

イベントは、その名もSAKÉ: IL MISTERO SVELATO~日本酒の秘密が明らかになる!」監修、講師はもう1人のジョヴァンニさん、ジョヴァンニ・ムニッキ氏。なんと日本の酒蔵で日本酒造りに従事する、フィレンツェ出身の蔵人さんです。

イベントの主催はフィレンツェのバー業界の前衛を行くRIVALTA CAFEと、プロのバーテンダー集団The SHAKER CLUB!
20人近く集まった参加者は、バーテンダーやバーで働く業界のプロフェッショナルの方がほとんど。本当に日本酒に興味がある人と、それを知り、伝える人が集まることで見事に達成された日本酒セミナーの様子は以下のとおりです。

蔵人による日本酒セミナー

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日本酒の製造方法を実際の経験をもとに。水・米・米麹、シンプルですが大事な要素から始まり、地域による米や水の違い、また酵母の違いが実際の名称を交えて説明されました。田園の写真で会場が湧いたのは、私としては面白かったですね。日本人がワインになる一面のブドウ畑をみて感嘆の声を出すようなものでしょうか。

そして精米歩合からお酒になるまでのすべての段階の解説。実際に働かれている酒蔵の写真を交えてのお話しなので、とても分かりやすいです。

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次に「普通酒と特定名称酒それぞれの違い。特定名称酒がいかに“プレミアム”なのか。」ということ説明されていました。これは今後イタリアで日本酒が広まるにあたっても大事なことだと感じました。やはり輸入を経るとどうしても価格は上がりますから、それだけの価値が十分にあることを伝えるのは大切ですよね。

さらには、初回のセミナーにも関わらず、酵母の種類、生酛・速醸酛の話、三段絞りなど、とにかくとても内容の深いセミナーとなりました。酒造りだけではなく、それに裏付く日本の文化を客観的に捉えているジョヴァンニさんならではの説明だったと思います。

9種類の特定名称酒の試飲も!

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勉強会の合間に、試飲も行われました。同じ“純米大吟醸”でも、香り、風味や舌触りが変わることを体感し感想を口にする参加者たち。それにしても、一言も聞き漏らすまいという姿勢でメモを取る参加者の皆さん、それを見ているだけで嬉しくなります。
「北ノ庄」純米吟醸(舟木酒造:福井県福井市)の感想が、みなさん口を揃えて『ベルモットみたい』だったのには、さすがバーテンダー!と内心感服。

日本酒カクテルのお披露目!

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日本酒セミナーのあとは、The SHAKER CLUBメンバーのショーともいえる見事なカクテル作りを堪能。5人のバーテンダーから生み出された5種類の日本酒をベースとしたカクテルは、どれも初めての味や経験でしたが、日本酒ならではの水の柔らかさと米の甘さを十分に活かしたカクテル、中には「日本のメンタリティをイメージして」と粋な演出も。蜂蜜や、煎茶の風味のリキュールと合わせたものも。さすがですね!
各カクテルに使われた日本酒は、FIRENZESAKE で輸入された「幻の瀧 純米吟醸」(皇国晴酒造/みくにはれしゅぞう:富山県黒部市)でした。

今回のセミナーを経てフィレンツェで日本酒の秘密が暴かれた今、フィレンツェのバーでも素敵な日本酒カクテルが飲める日もすぐそこかもしれません!イタリア人蔵人によってイタリア語で実際の経験に基づいて行われた今回のセミナーは、FIRENZESAKEの日本酒輸入と共に、フィレンツェでの日本酒普及の幕開けといえるでしょう

さて、この続編として、2回に分けてインタビューをお届けします。The SHAKER CLUB 発起人でカクテルネグローニ研究の第一人者、フィレンツェの有名老舗カフェのバーテンダー、ルカ・ピッキ氏と、今回のイベントの講師、蔵人ジョヴァンニ氏です。楽しみにしていてください!

イベントの主催者
RIVALTA CAFE(リヴァルタ・カフェ)
フィレンツェの中心を流れるアルノ川岸に場所を据えるカフェ。隣にフェラガモ(Salvatore Ferragamo)の本社・博物館があるブランド街にも面し、客層もファッション業界のお洒落な方が多く、常に革新的、先進的なイベントを企画。
The SHAKER CLUB(シェイカー・クラブ)
フィレンツェ最高のバーテンダーと言われるLuca Picchi(ルカ・ピッキ)氏が発起人のイタリアのバーテンダープロ集団。カクテル作りに特化し、複雑で多様化するバー業界に対応すべく、ベテランから若手まで、幅広い知識に精通しカクテル作りに情熱を持ったプロたちが、育成講座、ワークショップ、イベント企画などを実施。
Giovanni Municchi(ジョヴァンニ・ムニッキ氏)
若狭で「早瀬浦」を醸す三宅彦右衛門酒造のフィレンツェ人蔵人。
Giovanni Baldini(ジョヴァンニ・バルディーニ氏)
FIRENZESAKE」を立ち上げ、今年2015年、日本から日本酒の直輸入を開始。フィレンツェでの日本酒普及活動に邁進。先月よりイタリア国内でのインターネット販売も開始。
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永野 薫

京都市育ち、イタリアのトスカーナ州在住。唎酒師保持。ライター、イラストレーター、日本語教師に海外人事コンサルティング等、ちょこちょことやっています。他のヨーロッパ諸国とは違いまだまだ日本酒の浸透していないイタリアで日本酒普及活動のお手伝いも始めました。