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ホノルル発祥、海外最大級の美酒と美食の祭典!「THE JOY OF SAKE 2016 TOKYO」レポート

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近年、日本酒の人気は国内にとどまらず、海外でも多くの人に日本酒が楽しまれるようになっています。

海外で日本酒の関心が高まる中、2001年ホノルルで海外最大の利き酒イベント「THE JOY OF SAKE」が幕を開けました。今回は11月2日に東京で開催された「THE JOY OF SAKE 2016 TOKYO」の様子をレポートします。

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THE JOY OF SAKEとは?

「THE JOY OF SAKE」は、全米日本酒歓評会に出品される日本酒を人気レストランの料理と共に楽しめるイベントで、2001年にハワイ・ホノルルで幕を開けました。海外で開かれる日本酒の催しとしては最大規模を誇り、現在では東京やニューヨークでも開催されています。

全米日本酒歓評会では、米国で現地醸造されたものを含めた、400種類あまりの日本酒が日本と米国の10人の審査員によって評価されます。審査の結果、各部門において金賞・銀賞酒が選ばれ、さらに、金賞酒の中から特に優れた出品酒には、グランプリ・準グランプリが授与されます。また、2001年度からの歓評会での受賞を数値化し、その累計が最も高くなった蔵元にエメラルド賞が贈られます。

今年の「THE JOY OF SAKE」は、7月22日にホノルル、9月16日にニューヨークで開かれ、そして、11月2日に最終地である東京・五反田TOCで開催されました。

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400種類以上の日本酒と14の人気レストランが集結!

今年は、実に175蔵元408種類もの日本酒がそろいました。中には米国で醸造されたものもあり、なかなかお目にかかれないようなお酒も含めた多くの日本酒を楽しめるのが魅力です。会場内は業界の著名人や日本酒愛好家の方々はもちろんのこと、海外の方の姿も多く見られ大変賑わっていました。

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入り口でパンフレットとオリジナルお猪口を受け取って会場内に入ると、全米日本酒歓評会の出品順に、日本酒がずらりと並べられていました。日本酒は、一合利き猪口からスポイトを使って自分のお猪口に注いで味わいます。

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会場には料理店や協賛団体のブースも設けられており、美味しい料理や出品酒以外の日本酒も楽しめました。

米国で評価された日本酒を分析!

408種類の日本酒の中から、グランプリを獲得した受賞酒を中心にご紹介します。

大吟醸A部門(精米歩合40%以下) グランプリ
出羽桜酒造株式会社(山形県)
「出羽桜 大吟醸」B12

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バナナやメロンを思わせる華やかな吟醸香が感じられ、口にふくむとまろやかな甘さが印象的。余韻は長く残り、最後までまとまりのある味わいでした。

大吟醸B部門(精米歩合41 ~ 50%) グランプリ
桃川株式会社(青森県)
「桃川 大吟醸」D51

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グランプリを受賞する日本酒の多くがバナナやメロンの様な香りが多い中、このお酒はリンゴを思わせるようなフレッシュな香りも持ちあわせていました。味わいは程よい甘みとキレが同居し、後に適度な旨味が感じられます。

吟醸部門 グランプリ
青木酒造株式会社(茨城県)
「御慶事 純米吟醸」G28

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主張しすぎない、スッキリとして上品な吟醸香が感じられます。味わいは、ほのかな甘みの中にしっかりした旨味が感じられました。

純米部門 グランプリ
株式会社 斎弥酒造店(秋田県)
「雪の茅舎 山廃純米」P04

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山廃造り特有の香りが感じられて、味わいも独特の旨味と酸がしっかりと出ていました。山廃らしい1本といえるでしょう。

続いて海外で醸造された日本酒をテイスティング。国内で醸造された日本酒と遜色のない、とても美味しい仕上がりでした。

海外醸造の日本酒
米国宝酒造株式会社(カリフォルニア州)
「松竹梅 純米大吟醸」D47

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フルーティーで華やかな吟醸香が感じられ、甘みと旨味のバランスがとてもよく、味がしっかりとまとまっていて全体として完成度の高い1本です。

この他にもさまざまな銘柄を試飲しましたが、全米日本酒歓評会では香り高く甘めで、味がしっかりしている日本酒がグランプリ・準グランプリを取っている傾向にあると感じました。

もうひとつの主役、日本酒を引き立てる絶品料理!

「THE JOY OF SAKE」のもうひとつの主役が、実力派料理店が提供する絶品料理です。今回は日本各地から14の名店が集まり、日本酒に合う自慢の料理を振舞いました。イタリアンに中華、割烹から和菓子まで、どのお店も美味しい料理ばかり。単におつまみではなく、日本酒と同じく主役としてイベントを盛り上げていました。日本酒はもちろんのこと、新しく料理店と出会えることもこのイベントの魅力と言えるでしょう。

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すずや」(神奈川県川崎市)は、料理・酒・人が三位一体となったお店を目指し美味しい料理と日本酒を取り揃えているそうです。

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すずやの一品、「『ブリ』のすだち〆と『かわさきそだち』のカブ刺身:福来醤油に漬け込んだ地場野菜のソースMade in KAWASAKI City」。脂が乗ったブリに、しゃっきりとしたカブの刺身がとても良く合います。

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薫風(くんぷう)」(東京都文京区)は、和菓子と日本酒のマリアージュをコンセプトにしたお店。店内喫茶では常時30~40種類ほどの日本酒が用意されているそうです。

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こちらの「薫風酒菓膳:スパイスの入った白餡の蒸し羊羹/甘夏ピールとジャスミン茶シロップの寒天ぜんざい/どらスク」には、フレッシュな吟醸酒が合いそうです。

その他にも美味しい料理が盛りだくさんのイベントです。

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箸庵(東京都渋谷区) 「鴨南蛮風 蕎麦粉のガレット」

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アルポルト(東京都港区) 「鯵のカルピオーネ/椎茸のグラティネ/スモークサーモンのリエット」

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赤星とくまがい(東京都港区)「炙り〆サバとブルーチーズソース/ホタテと柿のタルタル/金目昆布〆とカブのソース」

また、日本酒と料理だけではなく、ステージではハワイをイメージした音楽が演奏されていたり、歴代のミス日本酒の方々も集結していたりと、会場を華やかに彩っていました。

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米国で評価された日本酒を楽しめる、美酒と美食の祭典

お酒と料理をひと通り楽しんだあと、スタッフとして参加していた「内ヶ崎酒造」(宮城県黒川郡)の内ヶ崎啓さんにお話をうかがいました。

「ハワイで始まった『THE JOY OF SAKE』は日本酒を米国でもっと広めていこうという想いから始まりました。全米日本酒歓評会で評価された日本酒を美味しい料理と一緒に味わえる機会は多くありません。そういった意味でも、とても魅力的なイベントです」とのことでした。

さらに、米国で長年日本酒ソムリエとして活動されていた「赤星とくまがい」(東京都港区)の赤星慶太さんにもお話をうかがいました。

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「海外の日本酒イベントも盛り上がっていましたが、今回初めて『THE JOY OF SAKE』にレストランとして参加して、日本でもすごい活気を感じました。日本酒だけ、料理だけではなく、もっと日本酒と料理のペアリングの魅力、可能性を伝えられる機会が増えれば嬉しいですね。」とおっしゃいました。

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日本酒ソムリエの赤星慶太さん(右)とシェフの熊谷道弘さん(左)

日本酒は、和食のみならず世界中の料理とあわせることができます。最高の日本酒と料理が集まった「THE JOY OF SAKE」は、その可能性を楽しむことができるイベントです。

来場者には外国人の方や日本酒の海外輸出関係者などがおり、海外での日本酒に対する関心の高まりを実感できる機会でもありました。日本のみならず、世界中でこうしたイベントや日本酒を飲む機会が増えていったら嬉しいですね。

一年に一度の機会、来年も素敵なお酒と料理の出会えるでしょうか。次回の開催が楽しみですね。

(取材・文/SAKETIMES編集部)

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