富山のSaketimesライターの丸山武です。

北陸新幹線開業で湧く富山県。
すでに観光でお越しの方は、カニ、白えび、ノドグロ、ワタリガニ、ホタルイカ、ブリなどなど、富山湾の魚を堪能されたことと思います。

肴は富山湾でとれた鮮魚!

写真のように、富山駅付近の某回転寿司屋さんでは、
白エビ、ホタルイカ、紅ズワイガニ・・・氷見・新湊漁港の鮮魚大集合の10貫セットで1800円くらいです。
コストパフォーマンス、最高!

知る人ぞ知る富山だけの絶品酒肴「黒作り」

今度北陸に呑みにいきたい!と思った日本酒党のみなさま、
寿司も非常においしいのですが、今回は富山湾の鮮魚を使った意外と知られていない北陸の酒肴をご紹介していきたいと思います。

今回ご紹介いたします「黒作り」。”くろづくり”と読みます。

富山では「イカをイカスミで合えた、黒いお作り」=「黒作り」という珍味があり、
ご飯のお供として普段の食生活に登場しますが、
居酒屋に行くと、純米、本醸造が進む酒肴として人気を博しております。

宴会の酒肴セットにて(写真中央が「黒作り」)

肝心の味はと言いますと、
「生のイカスミなんて生臭いんじゃないの?」
というご意見を結構聞きますが、これが意外と塩分、イカのねっとりとした食感の方が強く、スミ特有の生臭さはありません。
さすがは海産物のデパート、富山県!

ごはんのお供としても相性抜群

なお、地元のスーパーでは広く販売しておりますが、地元では常食として認知されているからでしょうか?お土産屋さんでは滅多に見かけません。
この記事を機に、もっと広く世に出ればいいのになーと願うばかりです。

世界的にも珍しいイカスミの生食

さておき、世界的に見ても、
・イカスミのパスタ(イタリア)
・イカの墨煮(地中海沿岸)
・イカスミパン(長崎)

などなど、墨には火を入れて食べるのが一般的ですが、
イカスミを生で食べるのは大変珍しい食文化です。

他にはない富山県限定のご当地メニューで、おいしくお酒が飲める酒肴をお探しのみなさま。
黒作りと地酒を片手に、富山の夜を堪能いただけると幸いです。

 

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