SAKEおかわり五反田店」がオープンしたのは2015年6月。店を構える五反田は、日本酒の名店が並ぶエリアです。

五反田について「マニアックさはあまりないが、成熟している雰囲気を感じる」と話すのは、この店のオーナー・関谷勝司さん。現在の場所にオープンを決めたのは、そんな大人の町で勝負してみたかったからなのだそう。

コミュニティの場をつくりたい

SAKEおかわりオーナーの関谷勝司さん

「SAKEおかわり五反田店」を開店するまでは、食品流通とITの仕事をしてきた関谷さん。店を立ち上げようと思ったのは、"コミュニティの場をつくりたい"という気持ちがきっかけでした。

ちょうど、日本酒をセルフで飲む店の人気が高まっているときで、自分が目指しているテーマとのマッチを感じたそうです。そのなかでも、日本酒専門として踏み切ったのは、日本酒に造詣の深い、店長の荒木辰郎さんとの出会いが大きかったと言います。

五反田にある「SAKEおかわり」の関谷オーナーと荒木店長

「もともと日本酒が大好きで、いろいろと飲み歩いていました。そのなかで、日本酒の可能性と伸びしろを感じていたんです。特定名称酒の消費量は伸びていますが、都内の日本酒イベントに参加しても同じような顔ぶれが多く、まだまだ裾野が拡がっていません。

自分のまわりにいる外国の方々は、日本酒に興味をもっている人が多かったですが、同時に『日本人が日本酒を飲まない理由がわからない』という意見もありました。日本酒は"国酒"なので、もっといろいろな人に飲んでもらえる機会をつくろうと思ったんです」(関谷さん)

その目標を達成するためには、"ランディングページをどれだけ持てるか"がキーであると、関谷さんは考えています。ランディングページとは、ウェブサイトにアクセスしたときに最初に閲覧するページのこと。日本酒のランディングページ、つまりは初心者にとっての窓口となるようなイベントを企画し、実行してきました。

「日本酒×〇〇」さまざまなコラボイベントを開催!

SAKEおかわりが得意としているのは「日本酒×〇〇」のコラボイベント。過去には「馬肉ナイト」と称した、馬肉を楽しむイベントを開催しました。馬刺しや桜煮、桜鍋など、豊富な馬肉料理を味わうことができ、大いに盛り上がったのだそう。

SAKEおかわりで開かれたイベントで振舞われた馬肉

日本酒ファンよりも馬肉ファンがたくさん来店したようで、イベントの主役が日本酒ではなく馬肉だったことが成功の要因だったと関谷さんは当時を振り返ります。

「イベントを貪欲に開催するのは、日本酒ファンではなく、〇〇ファンに来てもらうことが目的です。他には、ディスコやフェスが好きな人に向けて、音楽イベントを開催しました。その名も『屋台ディスコ』。DJブースを設けて、80~90年代のディスコ音楽から最近の人気曲やアニソンまで、幅広い曲を流します。過去3回の開催で、合計100名以上の方々に参加していただきました」

屋台ディスコの様子

屋台ディスコは人気音楽イベント「サイレントフェス」とのコラボ企画。最大の特徴は、参加者全員にヘッドホンが配られ、そこから流れる音楽を楽しむということです。店がビルの2階にあるため、大音量で音楽を流すのが難しいのですが、これなら自由に楽しむことができますね。また、大きな音の中で会話をするのが苦手な人でも参加できるのがメリットです。

一見すると、音楽の流れていない会場で、参加者がヘッドホンをしてノリノリに体を動かしている様子は、奇妙な光景かもしれません。他では見られない光景に、多くの取材依頼があったそうです。

パーティーや打ち上げにぴったり。貸し切りも大人気!

SAKEおかわりオリジナルおちょこ

「SAKEおかわり 五反田店」では、基本的に料理の用意はありません。時間無制限で、利き酒し放題(税抜3,000円)のコースがメインです。冷蔵庫に入っているお酒を各自で注ぐセルフスタイルで、利き酒し放題の料金を払えば、おつまみや料理を持ち込んだり、デリバリーで注文したりすることができます。

また、店内には無料で使える調理器具も用意。さらに、カセットコンロや鍋、ホットプレート、たこ焼き器などが準備されているため、簡単な調理をすることもできます。レンタル料をかけずに使用できる備品がそろっているので、ちょっとしたパーティーにはもってこいですね。

レンタルスペースとの大きな違いは、飲み物をたくさん用意しなくても、店長の荒木さんが厳選した日本酒を好きなだけ飲めること。そのため、ホームパーティーを開きたいけれど、部屋が狭くてできないという人や、職場の打ち上げなどに重宝されているそうです。貸し切りは、昼の時間帯は20名から、夜は30名から予約することができます。

他のお客さんとのコミュニケーションも、楽しみのひとつ

SAKEおかわりの内観

店内でお酒を飲んでいると、しばしば、お客さん同士のコミュニケーションが生まれるそうです。セルフスタイルのため、店内を動き回ることが多いのはもちろん、人と人の距離が近いこと、お酒の感想が共有されること、お互いに日本酒をおすすめし合えることなど、独特の雰囲気が交流を生んでいます。

店の中心にある屋台も大きな役割を果たしています。取材時にはなんと、おでんの屋台がありました。

SAKEおかわりのおでんの屋台

4〜6月はローストビーフとローストポークの屋台が登場するのだそう。屋台を囲むことで、知らない人同士でも自然と会話が弾みます。それはまさに、関谷さんがねらっているところ。店を通してコミュニティの輪ができることが、常に念頭に置かれているのです。

店長厳選の日本酒が常時100種類以上!

SAKEおかわりの冷蔵庫

店長の荒木さんが厳選する日本酒は、純米酒を中心に100種類以上が常時ラインアップされています。酒販店や飲食店での経験が豊富な荒木さんは、お酒の位置を入れ替えたり、試飲して状態を確認したり、日々管理に努めています。

これだけのお酒を取り扱いながらも、だいたい10日ほどでお酒が入れ替わるのだそう。季節限定のお酒も多くそろっています。この日も、春らしい桜色のラベルのお酒がたくさんありました。

SAKEおかわりの春酒

SAKEおかわりの春酒

「SAKEおかわり 五反田店」では、飲んだお酒を買うことができる酒販店も紹介してもらえます。入手困難な希少酒ではなく、店で飲んで気に入ったらすぐに買うことができるお酒を仕入れることも大切にしているのだそう。

将来的には、昼の時間帯をコワーキングスペースや教室開催のスペースとしてレンタルすることも構想中です。今後の動きから、目が離せません。

(文/三浦環)

◎店舗概要

  • SAKEおかわり五反田店
  • 住所:東京都品川区東五反田1-19-7 KB五反田ビル2F
  • 電話番号:03-6277-3183
  • 営業時間:17:00~23:00(L.O 22:30)
  • 定休日:不定休(月曜は貸切営業のみ)
  • 料金:時間無制限 3,000円(税抜)
  • メール:information@gohan.co
  • 電話番号:03-6277-3183
  • Facebookページ

◎知っておきたいお店のルール

  • 営業時間内は入退場自由、買い出し可
  • 支払いは現金、クレジットカードの使用も可能 (一部)
  • すべてセルフサービス制
  • 料理の持ち込み可 (匂いの強い物はNG)
  • 箸、紙皿、電子レンジあり
  • 乾杯ビール、缶チューハイ、ソフトドリンクの持ち込み可 (時期によっては、店に置いてあることも)
  • 酒燗器あり
  • 最大利用人数は50人まで。「予約フォーム」より予約可能(11名以上の場合は要電話予約)
  • 予約をキャンセルする場合は、必ず事前にご一報をお願いします
  • 貸切営業は金曜日を除く

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