こんにちは。SAKETIMES編集部です。

みなさま、「銀座でお寿司」というワードにどんなイメージをお持ちですか?
ちょっと気後れしてしまうといいますか、手が届きにくいイメージがありますよね。

でもちょっと気軽においしい日本酒とお寿司を食べられて銀座の雰囲気も味わえるお店があったら、足を運んでみたいと思いませんか?

今回はそんな、肩の力を抜いておいしいお寿司と日本酒をいただける、「銀座 おかべ」をご紹介いたします。

 

場所は銀座8丁目

博品館のある交差点を新橋駅を背にして左へ。

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博品館のビルを右手に少し進む、最初の角を右折し、路地へ。

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路地を入って2件目。左手に現れる第一常磐ビルの3階におかべはあります。

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こちらがお店の看板!

ビルのエレベーターを降りるとふと左手に現れる看板!

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のれんをくぐると・・・

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大切なお客様との接待にも最適

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店内にはカウンター席と8席と6席の小上がり。落ち着いた空間なので大切なお客様をお連れするのにも最適です。
小上がりを仕切るふすまを外せばご宴会用としてもご利用いただけます。

今回はこちら「銀座 おかべ」の大将、岡部浩之さんにお話を伺ってきました!

組み合わせは常に変わる

おかべは、決まったメニューを持ちません。その時期の旬の素材を最もおいしい方法でお客様に召し上がっていただき、お酒も料理との相性を考え、基本的には1品につき1酒の提案をしてくれます。

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こちらは、北海道余市の紫雲丹。なめらかでクリーミーな雲丹にお醤油を少し。富山の地酒「大吟醸 羽根屋」と合わせていただきます。 大吟醸 羽根屋」のすっきりとした飲み口が雲丹の甘さをひきたててくれます。

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こちらは、長崎県産のどくろ。ポン酢を出汁で割ったものに徳島県産ワカメを浸しました。のどくろは油がしっかりとのっていて、ジューシーでとろけるような旨みがありました。徳島県産ワカメも噛むとゴリゴリとした新鮮な歯ごたえ!
こちらに合わせるのは、「飛露喜 純米大吟醸」。口に含むと、米の旨みとのどくろの旨みが絶妙に絡み合います。最後にキレも感じられるので、旨みがいったあとにはのどくろの油をすっきりと流してくれます。

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でました!「おかべの穴子」長崎県対馬産の煮穴子に伊豆大島のまろやかなお塩を振った一品です。

こちらは、異名をもつほどに常連さんの間では有名な握り。「なぜ有名なのかは、口に入れてからわかるよ。」とのことなのでまずは口へと運びます。

口に含むと柔らかな身がほわほわと崩れていき、ふんわりと穴子の香りが鼻に抜けていきます。油ののった、素材そのままで甘い穴子の身がほどけるように口の中で溶けていき・・そこへキリッとした夏酒、澤の花  純米吟醸 夕涼み」を一口。もう、たまりません!

そして、こちらは新子。コハダの稚魚です。キュッと繊細な旨みが凝縮した一品。

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こちらは、10日間熟成させたカンパチ。絶妙な歯ごたえと熟成させることで増すの上品な油の甘さが抜群な一品。

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甘エビの昆布〆です。口に含むと、とろけるような甘みと旨みが口いっぱいに広がります。

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素材そのものを生かすための酒

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おかべは定番を持ちません。おかべが大切にしているのは、料理の素材を最大限に生かすお酒を選ぶ、ということ。

「つまみと寿司の生きるお酒を選ぶことを心がけています。僕はあくまでも寿司屋であって、酒屋ではないんです。だから、素材ありきで日本酒を選びます。

そして、なによりも残念なのが、合わせ方がよくなかったために日本酒もその素材も好みではないと判断してしまうこと。これほどもったいないことはありません。僕はお料理と日本酒を合わせてご提供することでお客様にご自身の好みの新しい発見をしてもらいたい、そう思っています。

そして、日本酒の保管方法、飲み頃にも気を配っています。日本酒は新鮮なものばかりがおいしいわけではありません。若い日本酒については、栓をあけてから3週間くらい保存してご提供するものもあります。旨みを十分にだして、良い飲み頃になってからお出ししています。」

 

ひとつひとつにこだわるということ

おかべは、素材ひとつひとつにこだわっています。ネタはもちろんのこと、米、調味料、器、そして空間すべてにおいておかべ特有の細やかな心遣いが行き渡っています。

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こちらは、おかべでお料理によって使い分けているというお塩。

細かく、少し茶色がかっている写真手前のお塩が広島県産のもの。こちらは味が際立っており、塩味が尖っているため、しっかり味をつけたいお料理や焼きものに使います。そして白く塊になっている写真奥のお塩は伊豆大島産のもの。先ほどの穴子で使用していたのはこちらのお塩です。こちらのお塩は味にまるみがあるため、旨みを引き出したいお料理に。新鮮な生のお魚やお寿司のときはこちらを使用します。

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シャリには宮城県産の花キラリを使用しています。花キラリは、米の粒ひとつひとつがしっかりとしていて、炊くとぱらつき感があり、米臭が少ないといった特徴が挙げられます。

このぱらつき感はネタがトロッととろける際のシャリ感を演出してくれます。そして、米臭が少ないからこそ、ネタの香りや旨みが邪魔されません。

素材ひとつひとつの特性を理解しているからこそ、絶妙な食のハーモニーが奏でられるのですね。

マリアージュあってこそ感じるうまさ

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「この店をはじめて間もない頃、ある飲食店へお邪魔したんですね。シェフがおまかせでお料理を出してくれて、素材にも調理方法にもこだわっていてすごくおいしいお店だったんです。お酒のメニューも充実していました。お酒は自分で好きな物を選んでみたのですが、どうにも合わない。合わせがちがうとこんなにがっかりするんだ、と感じました。

そのとき、お料理はおまかせなのに、お酒はセルフなのはどうしてだろう?と思ったんです。

だから、僕の店では魚、そして寿司の良いところを1番理解している僕がきちんと日本酒も選んでお出しすべきなんじゃないかと思いました。そうすることによって、お客様にどちらも好きになっていただける可能性をご提供できる。まだお店を始めて間もない頃だったので、すぐにその考えをこの店のスタイルにしました。」

おかべがお客様にご提供するのは、お寿司だけでも日本酒だけでもなく、日本酒と料理のマリアージュあってこそ生まれるおいしさなのです。

ご提供したいのは居心地の良さ

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おかべでは、お刺身以外はお醤油をつけるお料理がでてきません。「出てきた料理をお客様が口に運ぶだけ」という状況でお料理をご提供しています。そして、熱燗以外の日本酒は特注のガラスの徳利とお猪口でお出ししているのもおかべのこだわりのひとつ。それは、お客様の日本酒の減り具合がすぐにわかるようにするためなのだとか。
もちろん、日本酒とともに和らぎ水(ミネラルウォーター)もご提供しています。その際には「お酒1:お水3」の割合でお飲みいただくことも推奨しています。

食事の空間を大切にしたいんです。それが、楽しく会話が弾むような空間ならなおさら、微細な変化でその雰囲気を中断させたくないんです。少しのわずらわしさも感じさせたくない。せっかくこちらで楽しい時間を過ごしていただいたのに、次の日に二日酔いで起き上がれないなんてことになってほしくはないんですよ。楽しい気持ちのままお帰りいただきたいんです。どの場面においても、居心地のよさをご提供すること、それが僕の信条です。

「こだわりぬく自信があった。だから寿司屋になった。」

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大将の岡部浩之さんに、寿司屋を志された理由をお伺いしました。

「銀座には大小さまざまいろんな寿司屋があり、そのどれもがそれぞれ特色をもっています。どれひとつをとっても同じものがない。寿司のネタや素材の原価は、あってないようなものなんです。だから原価を無視して、追求しようと思えばどこまでだって追求できる。こだわる部分が違えば、それはその店の特徴として色濃く出てくるんです。

そして、世の中には様々な職業がありますが、こだわりきれるのは寿司屋しかない。僕はそう思っています。もともとこだわりがとても強い性分なんですよ。だから、素材、日本酒、酒器、食器、空間どれをとっても、お客様にいちばん感動していただけるものをご提供したい。そこに、こだわりぬく自信がありました。」

 

素材から提供方法までお客様が心地良いと感じる空間にこだわった「銀座 おかべ」
あなたも心地良い気遣いを味わいに、銀座を訪れてみてはいかがでしょうか。

 

◎ 銀座 おかべ

住所:東京都中央区銀座 8-7-10 第一常盤ビル3F
TEL:03-6274-6209
営業時間:月~木]18:00~翌1:00  [金] 18:00~翌3:00
定休日:土曜日・日曜日・祝日
アクセス:
JR/地下新橋駅 3番出口 徒歩3分
     地下鉄 銀座駅 A2出口 徒歩4分
銀座 おかべ fb ページ

「銀座 おかべ」では、月に一度蔵の方をお招きして、日本酒会をやっています!ぜひ、facebookにてチェックしてみてください!

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