こんにちは、SAKETIMES編集部、最年少酒匠の山口奈緒子です。

日本酒を飲むとき、みなさんはどのような酒器で飲むでしょうか?日本酒を飲むときは例えばおちょこや升、切子に加えてワイングラスでも飲まれることかと思います。

そして今、日本酒のためのグラスが続々と生み出されています。今回はそれらのグラスをご紹介します。

 

1. 伝統的な日本酒の酒器

日本酒用の酒器として、昔から使われているものだとおちょこや升、切子などがあると思います。これらの酒器は、歴史の中で日本酒をおいしく飲まれるために採用されてきた酒器ですから、多くの長所があります。

例えば、グラスがどれも小ぶりなので一度に口に含む量の抑えられて、自分のペースで飲むことができます。また、液面が広く空気と触れ合う構造になっているので、アルコールがほんの少し気化し味がまろやかになる効果を持っていたりと、ただの酒器に見えるようですが、実は日本酒をおいしく飲むための形状をしている酒器なのです。

しかし、このような伝統的な酒器では香り・味わいを十分に楽しめないのではという指摘もされています。というのも、上にあげたような酒器では日本酒の香りが広がりにくかったり、縁も厚く繊細な味わいが十分に感じられないという面があるのです。そして最近では、ワイングラスで日本酒を飲もうという動きもみられます。

2. 昨今提案されている日本酒のためのグラス

上記で述べたようにこれまでの伝統的な酒器では日本酒の魅力を活かしきれないという面があるとして、ワイングラスで飲まれることも増えました。

ですが、今ではワイングラスをより日本酒のために改良されたグラスが続々と生み出されているのです。
たとえば 、以下のようなグラスがあります。

2018年4月19日より販売開始したRIEDEL(リーデル)の純米グラス

ワイングラスで有名なリーデルが大吟醸用に作ったグラスです。

様々なグラスが並んだ写真

伝統的な酒器も日本酒をおいしく飲める酒器ではありますが、たしかに日本酒の良さを引き出せないという部分もあります。ですので日本酒のためのグラスが多種多様に生み出されることによって、それぞれの日本酒が持つ魅力に対応した酒器が選べるということはとても嬉しいことです。

しかし、数は増えているものの、まだ「これで飲めば良い」というようなスタンダードと成りうるグラスがないこともたしかです。
グラスの特性を理解しており、日本酒と酒器の関係性をご存じの方は、それぞれのお好みで楽しんでいただければ良いと思います。

ただ、味わい方に幅のある日本酒に対して、どのグラスを選べば良いかわからないという方にとっては「日本酒といったらこのグラス!」という酒器が登場すれば、気軽にしっかりと日本酒を楽しむことが出来ますよね。そういったグラスが、いつか出てくるかもしれませんね!

 

以上です。
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