日本酒業界を牽引する大手メーカーのひとつである宝酒造が、2023年10月に新ブランド『然土(ねんど)』を発売しました。
ルート限定・数量限定で販売された『然土』は、国内の数々の名店で提供され、好評を博しています。
そんな『然土』が、2024年3月に、同じくルート限定・数量限定で再び発売します。
宝酒造の日本酒ブランド「松竹梅」が目指してきた『食中酒として飲みごたえがあり、飲み飽きしない味わい』を象徴する『然土』について、飲食店のプロフェッショナルは、どんな魅力を感じているのでしょうか。
実際に『然土』を提供している、美食家の集う名店3軒を取材し、連載形式でその魅力に迫ります。
第1弾の記事では、東京を代表する老舗が軒を連ねる神田で明治時代から営業を続ける、鳥すきやきの名店「ぼたん」に話を伺いました。
大手酒蔵の新たな挑戦『然土』
松竹梅の熟練の技術をもとに、料理と濃厚にとろけ合う味わいの食中酒を実現した『然土』。業界大手の新たな挑戦として、発売当時から話題になりました。
原料米には、兵庫県西脇市の山田錦を採用。パートナーシップを締結した専業農家とともに、美味しさの向上を目指しながら、地球温暖化の原因とされるメタンガスの排出を削減する米作りに挑戦するなど、サステナブルな酒造りの実現にも取り組んでいます。
また、米の旨味を充分に引き出すために、「生酛造り(きもとづくり)」を採用しています。宝酒造が長い歴史の中で蓄積してきたデータをもとに、高い水準で微生物管理をすることで、理想の味わいを実現しました。
この『然土』をコンサルティングしたのは、ワインの世界的権威である「マスター・オブ・ワイン」(以下「MW」と略)の資格を、日本在住で唯一取得している大橋健一さん。
世界中の最高峰のワインを知る大橋MWは、『然土』の味わいについて、「甘みはあるものの、洗練された印象があるため、辛口のようにも感じられます。香りには、ほのかな麹とフローラルなニュアンスがあり、ボディのある味わいで、酸は高め。大手蔵としての威風堂々たるエレガントなスタイルに、緻密さと一貫性を兼ね備えている」と評価します。
従来の「松竹梅」らしい、飲みごたえがありながらも飲み飽きしない美味しさはそのままに、さまざまな料理に幅広く合わせられる食中酒として、美食家が通う名店に高く評価されています。
食通の常連にもおすすめしやすい一本
明治30年ごろから、東京都の神田で営業を続ける「ぼたん」。備長炭と鉄鍋で焼く「鳥すきやき」を看板メニューに、作家・池波正太郎をはじめ、多くの美食家が通ったことでも知られる老舗の飲食店です。
「創業以来、日本酒は1種類のみを取り扱っていましたが、お客様から『もっといろいろな日本酒が飲みたい』とリクエストをいただき、2023年の夏に厨房をリニューアルした際に、専用のセラーを設置して日本酒のラインナップを増やしました。現在、さまざまな銘柄を試行錯誤しているところです」
そう話してくれたのは、5代目の店主・城一泰貴(じょういち・たいき)さん。日本酒の他にワインやウイスキーなどもそろえていますが、東京都の歴史的建造物にも指定されているほどの老舗としての佇まいの影響か、ほとんどのお客さんが日本酒を注文するといいます。『然土』は発売と同時に取り扱いを始めたのだとか。
「1人前で9,000円の鳥すきやきをお出ししているので、料理に見合う価格の日本酒がないかと悩んでいたところだったんです。宝酒造さんの日本酒だからと仕入れてみたのですが、本数が限られていたので、常連のお客様にのみご紹介していました。
日本酒としての美味しさはもちろんのこと、原料米へのこだわりなど、商品の背景にある思いがしっかりとしているので、美味しいものをよく知っている常連のお客様にもおすすめしやすい一本です。お客様の前で鳥すきやきの準備をする時に、『然土』のこだわりについてお話しすると、興味を持っていただけますね」
食中酒としての『然土』の魅力
「ぼたん」の鳥すきやきの具材は、千葉県産の「錦爽どり」、焼き豆腐、しらたき、ねぎと至ってシンプル。むね肉やもも肉、レバー、皮などの部位は親鳥を、つくねには雛鳥を使用し、素材の味わいを引き出した味付けをしています。
「醤油ベースの濃い味付けなので、濃厚すぎる甘口では味がくどくなってしまうし、淡麗すぎる辛口では料理の味に負けてしまうので、高級感がありながらも味わいがしっかりとしている『然土』は、当店のニーズにぴったりと合っていました」
城一さん自身も『然土』を試飲したうえで、「単体で飲んでも美味しいですが、鳥すきやきの濃厚な味わいとの相性は抜群です」と評価します。
「飲みごたえのある味わいなので、他の肉料理にも合いそうですね。濃い味付けの料理と合わせても、日本酒としての存在感を放ってくれると思いますよ」
ビジネス街である神田の中心に位置するとあって、取引先との会食や職場の宴会としての利用が多いという「ぼたん」。長く通い続けている常連客も多く、4世代にわたって通っている一家もあるといいます。
「グルメな方が多く、日本酒に詳しいお客様もいらっしゃるのですが、そういう方に『然土』を提案すると、『聞いたことがない』『飲んだことがない』と興味を持ってくださいます。おすすめしたら、ほとんどの方が注文してくれますね。
お客様の評判はとても良く、次回の来店時に『この間の日本酒はある?』と尋ねられることもありました。リピートしていただいたということは、『然土』の美味しさに納得していただけたのだと思いますね。当店のお客様と相性が良い一本だと感じています」
飲みごたえがありながらも、飲み飽きすることなく、思わず杯を重ねてしまう『然土』。その美味しさには、昔から変わらないシンプルな味わいで、美食家の心をつかんできた名店「ぼたん」に通じる普遍性があるのかもしれません。
(取材・文:Saki Kimura/編集:SAKETIMES)
◎店舗情報
- 店名:鳥すきやき ぼたん
- 住所:東京都千代田区神田須田町1-15
- 営業:11:30~21:00(入店は20:00まで)
- 定休日:日曜・祝日
- 電話:03-3251-0577
- ※この記事に掲載されている情報は、取材(2/9)時点のものです。
◎商品情報
- 商品名:松竹梅白壁蔵『然土(ねんど)』
- 原材料:米(国産)、米麹(国産米)
- 原料米:兵庫県西脇市産 山田錦 100%
- アルコール分:16.0度以上17.0度未満
- 容量:720mL
- 参考小売価格:10,000円(税抜)
- 販売ルート:業務用・百貨店・宝酒造オンラインショップ限定
- 販売本数:500本限定
- 備考:最新の情報は、公式ブランドサイトや公式Instagramをチェックしてください。
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