宝酒造が今年春に発売した松竹梅「香り酵母877(ハチ ナナ ナナ)」は、その名前のとおり、同社のオリジナル酵母「香り酵母877」を使って造られたお酒です。普通酒でありながら、バナナを思わせるフルーティーで華やかな香りが特徴です。
商品ラインナップは、1.8Lと900mlサイズの「かおりパック」、そして微発泡で250mlの小ぶりな「かおりカン」の3種類です。
いずれも手に入れやすく、価格もリーズナブル。それでいて、広がる甘い香りがふだんの食卓を華やかな気分に演出してくれます。飲み飽きせず、すっきりとした味わいで食事との相性もばっちり。濃い味付けの肉料理にも好相性です。
今回は、家族や友人とのちょっと特別な家飲みが増える年末年始に向けて、松竹梅「香り酵母877」に合わせたい肉料理のレシピをご紹介します。
洋食にも合う、バナナのようなフルーティーな香り
ペアリングレシピを教えてくれるのは、料理研究家の北村みゆきさん。唎酒師の資格を持ち、日本酒イベントでペアリングレシピの考案もされています。
料理を教わる前に、松竹梅「香り酵母877」を飲んだ印象についてお聞きしました。
「香りが甘く華やかで、本当に普通酒なのかと驚きました。フルーティーな印象の強い香りですが、甘すぎないのが良いですね。食事に合わせやすいお酒だと思います。
日本酒といえば和食を合わせるイメージが強いですが、バナナを思わせる香りのおかげで、洋食やエスニック料理にも合います。お肉のような旨味の強い食材との相性も良いでしょうね。フルーティーな要素を料理にも入れてあげると、お酒との相性がより高まると思いました。たとえば、キリッと冷やした『かおりカン』と生ハムメロンとか」
「かおりパック」と「かおりカン」、それぞれの飲みごろの温度帯はいかがでしょうか。
「『かおりパック』は香り高く飲みごたえのある酒質なので、ロックで飲むのもおすすめです。『かおりカン』は炭酸のおかげで、パックよりもさらに飲みやくなっています。250mlという手軽な量も魅力ですね」
柑橘の爽やかな風味が効いたオリジナルメニュー
「香り酵母877」に合わせるレシピは、マーマレードやオレンジなど、柑橘の爽やかな風味がアクセントの肉料理です。
1品目:チキンソテー マーマレードソース
まずは「かおりパック」から。合わせるのは、ボリュームのあるチキンソテーです。
満足感のある見た目ですが、鶏肉は焼くだけ、ソースは混ぜるだけの真似しやすいレシピ。マーマレードジャムを使った甘酸っぱいソースが「かおりパック」とよく合います。
【材料】2〜4⼈分
- 鶏もも⾁:2枚(600〜700g)
- 塩、こしょう:適量
- ニンニク:1⽚
- オリーブオイル:⼤さじ2
- (A)マーマレードジャム:⼤さじ2
- (A)バター:10g
- (A)醤油:⼤さじ1
- (A)⽩ワイン:⼤さじ1
- (A)酢:⼤さじ1/2
- ベビーリーフ:1/2袋
- サツマイモ:4cm程度
- マイタケ:1/2パック程度
- 塩、こしょう:適量
【作り方】
1. サツマイモは1cm幅の輪切りにする。サツマイモが⼤きい場合はさらに半月状に切る。マイタケは4等分の⼤きさに⼿で割く。ベビーリーフは洗って水気をよく切る。ニンニクは包丁の背で潰しておく。
2.フライパンにオリーブオイルを熱し、サツマイモを弱⽕〜中弱⽕で⽕が通るまで焼きつける。焼き⽬がついたら塩・こしょうをして取り出す。マイタケは中⽕で焼き⽬がつくように焼き、塩・こしょうをして取り出す。どちらもトレイなどに移しておく。
3.鶏⾁は⽪⽬にフォークを刺して数ヶ所に⽳をあける。⾝の厚いところに切れ⽬を⼊れ、肉の厚みを均⼀にする。鶏⾁全体に塩・こしょうをして下味をつける。
4.オリーブオイルを⼊れたフライパンに潰したニンニクを加え、弱⽕でじっくりとオイルにニンニクの⾹りを移す。ニンニクがきつね⾊になったら取り出す。
5.火を中火にし、鶏⾁を⽪⽬から焼いていく。フライパンよりひとまわり⼩さいアルミホイルを鶏⾁にかぶせ、さらにその上に⽔を入れた小鍋などを乗せて重石代わりにする。この重みで皮がパリッと焼きあがる。
6.重石をしたまま4分ほど焼き、重⽯を外してさらに3〜4分焼く。⽪⽬がこんがり焼き上がったら、鶏肉をひっくり返して1〜2分ほど焼き、⽫に取り出す。
7.フライパンに残った脂をキッチンペーパーなどで拭き取り、(A)をすべて加えて中⽕で煮⽴たせ、ソースを作る。とろみがついたら⽕を⽌める。
8.ベビーリーフ、サツマイモ、マイタケを皿に盛り、さらに焼きあがった鶏肉を乗せ、ソースをたっぷりかけて完成です。
お手頃価格の鶏肉ですが、重石をして皮目をパリッと焼きあげると、ごちそう感が一気にアップします。
「お酒の骨太な旨みに負けないよう、バターを加えたソースがポイントです」と、北村さん。さらに、マーマレードと酢の爽やかさが「かおりパック」の香りにマッチ。バターのコク、柑橘の香り、酢の酸味が複雑に絡み合ったソースでお酒が進みます。
「かおりパック」は、常温でも冷やしても、ロックでも好相性でした。ロックでも香りや味が薄まらない松竹梅「香り酵母877」ならではの鶏肉の脂と溶け合うペアリングです。熱々の鶏肉を頬張ったあと、キンキンに冷えた「かおりパック」を飲むとたまりません。
2品目:焼豚の⽣春巻き マーマレード⾵味
2品目は、「かおりカン」に合わせたい、フルーツ×焼豚の前菜です。市販の焼豚を使えば簡単に作ることができます。
生春巻きの具として使うのは、フレッシュな生のオレンジとミント。この爽やかな酸味と苦味が「かおりカン」にマッチ。見た目も美しく、テーブルを華やかに彩ってくれます。
【材料】2〜4⼈分
- ⽣春巻きの⽪:4枚
- 焼豚:80g
- セロリ(きゅうりでも可):40g
- にんじん:40g
- オレンジ:1/4個(4房)
- ミントの葉:8〜12枚程度
- (A)マーマレードジャム:⼤さじ2
- (A)ナンプラー:⼤さじ1/2強
- (A)⾖板醤:少量(⼩さじ1/8程度)
【作り方】
1.セロリとニンジンは千切りに、焼豚は細切りにする。オレンジは薄皮に沿って包丁を入れ、房を取り出す。ひと房を半分の薄さに切り、8枚分を用意する。ミントは茎を取り除き、葉のみにする。
2.それぞれの具材をトレイや小皿に並べ、ボウルやフライパンに水を張る。生春巻きの皮は濡れたまま置いておくとベタベタになるため、具材はすべて用意ができてから巻き始めるようにする。
3.生春巻きの皮を水に浸して戻す。やわらかくなった⽣春巻きの⽪を敷き(クッキングシートの上で作業すると簡単)、中⼼より⼿前の⽅に具材を並べるように乗せ、具材がこぼれないようにきつめに巻いていく。
4.同様に4本すべてを巻き、皿に盛る。(A)をすべて混ぜ合わせてタレを作り、生春巻きに添えて完成です。
冷蔵庫でよく冷やした「かおりカン」と一緒にいただきましょう。生のオレンジとミントが、炭酸のおかげで軽やかなフルーティーさを感じられる「かおりカン」との味わいの橋渡しをしてくれます。
「パーティーなどでは、料理を作るためにホストがキッチンに立ちっぱなしになりがちですが、生春巻きなら事前に作っておいて、あとは盛り付けて出すだけです」と北村さん。
半分に切って断面が見えるように盛り付けると、具材の美しい色合いも楽しむことができますね。
生春巻きはきつめに巻いて具材がこぼれないようにすること。作り置きをする際は、固めに絞った濡れ布巾などをかけて、生春巻きが乾燥しないようにするのが、おいしくいただくコツだそうです。
紙パック入りの「かおりパック」、そして、缶入りの「かおりカン」。どちらも気軽にリッチな味わいを堪能できるお酒です。
「おうち飲み会」の回数が増える年末には、ぜひ今回のレシピを参考にして、松竹梅「香り酵母877」で華やかな食卓を囲ってみてください。
(取材・文/ヒラヤマヤスコ)
sponsored by 宝酒造株式会社