東京の都心から電車で約1時間、東村山市にある豊島屋酒造は、「金婚」という銘柄のお酒を明治神宮のお神酒として納めていることで有名です。創業は1596年という歴史のある酒蔵で、なんとも斬新なイベントが11/20(日)に開催されました。その名も「豊島屋フェスタ」です。

一昨年までは地域行事としての蔵開きでしたが、昨年からは、「豊島屋フェスタ」と銘打って新しい試みを始めました。蔵のお酒が楽しめるのはもちろんのこと、お酒が飲めない人や子供たちに日本の食文化と醸造文化の素晴らしさを伝えるためのイベントへと進化したのです。

搾りたての新酒が味わえる!

会場に入ってまず渡されるのは、富士山系伏流水のミネラルウォーター。こちらは豊島屋酒造内で汲み上げられる仕込み水と同じ水系の水です。試飲コーナーでは合計6種類のお酒をいただくことができます。まだ造りが始まったばかりですが、搾りたてのお酒をいち早く味わえることもこのイベントの醍醐味です。

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入口の試飲コーナー。濁り酒も大人気

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ミス日本酒東京代表の安藤裕美さんとMr.Sakeの橋野 元樹さん

胃袋を刺激するこだわりのおつまみ

今年は地元・東村山市の「うなぎ源八」が出店。鰻串物4本セットやミニうな丼などを販売していました。
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お店で提供される通常価格よりも大サービスのミニうな丼は、なんと1000円。ミニといっても、とてもボリュームがありました。
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有楽町高架下で惜しまれつつも閉店した「炭火焼鳥と美酒 さつまや」も一日限定で復活。豊島屋酒造の酒粕に漬けた鳥もも肉の炭火焼など、限定メニューを提供していました。

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この2店の周辺は、炭火で炙られた鰻と鶏肉の香ばしい香りで満ちて、来場者の食欲を刺激していました。お酒だけでなくこだわりのフードがあるのも豊島屋フェスタの特徴のひとつでしょう。

子どもも楽しめる!酒蔵ならではのワークショップ

会場には、子どもが靴を脱いで遊べるコーナーもありました。「酒ぶたマグネットづくり」「蔵人が教えるササラ作り」「万華鏡づくり」「お絵かき」など豊島屋酒造ならではの多彩なワークショップが開催され、家族で楽しむ姿が多く見られました。

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蔵人が教えるササラ作り。食器洗いブラシを作成しています。

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酒ぶたマグネットづくりでお気に入りの蓋を選んでいます

音と日本酒に酔う!蔵を改造したCLUB

蔵の一部を使ったCLUBゾーンでは、新木場にある日本最大級のCLUB「ageHa」がサウンドをプロデュース。数名のDJが本格的なサウンドでこだわりのプレイを披露しました。日本酒片手に、身体を揺らながら音を楽しむ人で溢れ、大いに盛り上がっていました。

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DJ/リミキサー/サウンド・プロデューサー/作曲家として世界で活躍しているDJKAWASAKI氏のステージング

CLUB内では、豊島屋酒造の人気銘柄「屋守(おくのかみ)」が提供されました。本イベント限定アイテムである「屋守」の透明アクリル升限定100個は、イベントスタートから1時間半後に売り切れ。今までは前掛けのみだった「屋守」の新たなグッズということで大変な人気でした。

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「屋守 おりがらみスペシャル 」と限定透明アクリル升

限定商品も!日本酒グッズショップ

日本酒好きでグッズにも興味がある方なら目にしたことがあるであろう「さかずきん」。このキャラクターは日本酒を応援するために作成され、イベント等で活躍しています。その活動も今年で10年になるそうです。日本酒ラベルをひとつひとつ手作業で表紙に貼り付けている「酒造銘柄ノート」も数量限定で販売されていました。

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イベント限定ラベルを手がけた東村山市出身のイラストレーター・苗村さとみさんも3年連続で参加されているそうです。

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今年の来場者数は2200人! 日本酒だけではなく、音楽、ワークショップ、アートなど世代を越えて楽しめるイベントを用意し、日本文化と醸造文化の素晴らしさを伝える豊島屋酒造。来年のイベントも今から楽しみですね。

(文/三浦環)