酒匠で料理研究家のまゆみです。
秋というのは、酒呑みにとって待ちに待った季節だと思いませんか。
春に出来上がった酒が熟成され、日本酒本領発揮といった具合です。秋あがりやひやおろしなんて言葉が書いてあるだけでグッときますよね。
ということで、前回に続きしばらくはひやおろしの記事が続きますがお付き合いください。
本日のお酒は、大分の小松酒造場から
秋のお酒第2弾は、大分県、小松酒造場からの特別純米、豊潤です。
一般的には焼酎のイメージが強い九州ですが、ここ最近は日本酒もかなりおいしいものが増えてきました。こちらの豊潤もそのひとつ。
お米は「大分三井(おおいたみい)」。栽培が難しく作られることが無くなっていましたが、2009年に酒米として復活した品種です。この大分三井のおかげでしょうか、しっかりした米の味が残っていて、穀物のまろやかな甘味を感じます。
とろりとしてボリュームのある口当たり。最初に酸が出てきますがコクがあるので全体のまとまりはあります。フルーティーな香りが鼻に抜けるもののそれも一瞬で、旨味とコクの余韻が長く続きます。
個人的には、綺麗過ぎないギリギリのバランス感が非常に好き。昨年のよりずっとずっとおいしく感じました。来年度も今から楽しみになってしまうほどです。
このお酒には、タンパク質メインでボリュームのあるおつまみを作りましょう。
豚肉のソテーかぼすクリームソース
【材料】2人分
・豚肉 ロース厚切り 2枚(約200グラム)
・塩 適量
・こしょう 適量
・酒 大さじ2
・オリーブオイル 小さじ2
・生クリーム 1/2カップ
・薄口醤油 小さじ1
・かぼす汁 小さじ1
・かぼすの薄切り 4枚
・かぼすの皮のすりおろし 少々
1. 豚肉に塩とこしょうをふる。
2.フライパンにオリーブオイルを熱し、豚肉を両面焼く。
薄切りのかぼすも軽くソテーし、取り出しておく。
酒をふり、水分が少なくなるまで火を通す。
3. 小鍋に生クリーム、薄口醤油、かぼす汁を入れて少々煮詰める。
最後にすだちの皮を加える。
4. 豚肉を食べやすい大きさに切って器に盛り、ソースをかける。
かぼすの薄切りを添える。
大分名産のかぼすを使ってみました。
フルーティーな酸味と皮の苦味を組み合わせ、豊潤に合う仕上がりとなっています。
豚肉の脂と生クリームのこってりさに負けないしっかりしたお酒。
冷やしてエッジをきかせてもいいし、お燗にして酸味を上げてもいい。けれど、これは断然常温がおすすめ。かぼすクリームとの馴染みも良くなります。
さあさあ、今夜は豚肉のかぼすクリームと豊潤で、濃厚さをガッツリ堪能しましょう!
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