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日本酒にも通じる世界の食トレンド「farm to table」「craftman ship」についての考察

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みなさんこんにちは。
「お手本になる、日本酒生活」というテーマでブログ、執筆活動をしているsake_shinです。

世界の食トレンドと日本酒にはどんな共通点があるのでしょうか?
今回は、今世界でブームになっている食のトレンドと、日本酒の共通項について考えていきたいと思います。

世界の食トレンドが集まる東京

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日本の飲食業界は最も多種多様な食を楽しめる街として全世界に知られています。
和食はもちろんのこと、フレンチ、イタリアン、スペインに南米、中華料理、今年流行したメキシカンなど「東京で食べられないものはない」というほど、日本には沢山の飲食店があります。

さらに今年は特に「日本初上陸」というキーワードで多くの新しい飲食業態が東京を中心にやってきました。
先ほどご説明したメキシカンフードでは「タコベル」や「グズマンイーゴメス」。
スイーツではハイブリッドスイーツで有名な「ドミニクアンセルベーカリー」や秋口まで行列だったかき氷「アイスモンスター」など、現地でも人気のあるブランドが日本の外食を席巻しています。

そんな中で、全世界共通のキーワードであり、今後の食文化においても最も重要視されるであろうキーワードとは何でしょうか?そして、日本酒に共通している項目を見つけていくことで、日本酒に求められていることが見えてくるはずです。

食の中心になりつつある「farm to table」と「craftman ship」

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かつて日本でのアメリカの食生活といえば、「ハンバーガー」「ポテト」「とっても甘いアメリカンスイーツ」などの、どちらかというとカロリーが高くて、塩気や甘みが強いと呼ばれるものをイメージされる方は多いのではないでしょうか?
もちろん、そういったものもあるのですが、今アメリカを中心に世界の食において重要視されているのが「farm to table」と「craftman ship」という考え方です。

「farm to table」=「農場から食卓へ」「craftman ship」=「職人の技術」です。
これは、食材に対してどこから来たんだろう、誰が作ったんだろう、という消費者の疑問が高まる世の中で、生産者の顔が見え、その人々の想いやこだわりや技術に価値や安心感を見出されることを意味します

本当においしい食材をそのままをテーブルまで届けるためには、物流技術の革新もありますが、地元のものを近い距離の場所で提供する「地産地消」が一番。
例えばホテルが敷地の裏に、自社農園を併設し、ディナーメニューにはその野菜を使うなども盛んに行われるようになりました。
「世界一住みやすい都市」と言われるアメリカオレゴン州ポートランドや、流行の最先端、ニューヨークのブルックリンなどでは、こうした取り組みから「ファーマーズマーケット」「フリーマーケット」という、いわゆる農家さんや職人さんが直接販売を行うマーケットが至る場所で開かれ、賑わいを見せています。

最近では日本でも、2015年9月に「farm shop」が二子玉川ライズに出店。
ニューファミリー層や、生活感度が高く健康意識を持った人々に向けてまさに生産者のストーリーが見え、食材に特化した「farm to table」の世界観が身近に体現されています。

日本酒にも通ずる「farm to table」と「craftman ship」

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日本酒の世界はまさに「farm to table」と「craftman ship」に通じています。
精緻な技術と、その土地ならではの良質な水源。そして各地で取れる酒米と風土が生み出す飲み物です。
物流技術や販路が発達した今日では、各地域で生まれた日本酒が鮮度を保ったおいしさで瓶に詰められ、消費者に届けられるようになりました。
また、米と水だけでつくられる純米酒や基準の高い特定名称酒にも注目が集まり、各蔵元のこだわりやストーリーが感じられることや、特化した質の高い味わい、生産者の顔となるラベルデザインなども、日本酒の価値をさらに引き上げている要因でもあります。

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先日開かれたAOYAMA SAKE FLEA」などはまさにこの価値を表現した場所
最新の流行と、世界の求める食への価値観、日本酒の魅力を体現した取り組みだと言えます。
道の駅や、こうしたファーマーズマーケットやフリーマーケット(蚤の市)が広がることで、日本酒の魅力はさらに伝わりやすくなることは間違いありません。

最近は全国でもこのような取り組みは増えてきています。
皆様も是非こうした全国各地の「食の蚤の市」に参加し、普段には出会えない「人」と「商品」のストーリーを感じてみてはいかがでしょうか?

トレンドの発信力+本質価値の融合=魅力の拡散

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大量消費の時代が終わり、世の中が「モノ」から「コト」への消費に移ってきた中、
これからも食や日本酒に求められるのは「その土地と人だからこそ提供できる安心・鮮度や質の高い商品」であることは間違いないでしょう。

しかし質の高い、上質な日本酒が全国の蔵元さんからどんどん生まれてきている今、
まだまだ日本酒を知らない方々に、まず興味を持っていただけるかはとても重要です。
興味を持ち、発信し、広めていく、そういうプロセスを辿る人がいるからこそ、
私たちは「おいしい日本酒」に出会えます。

そして多くの場合、インフルエンサーと呼ばれる人は世の中のトレンドに精通しています。

そういう意味でも世界をめぐる「食トレンド」を知り、それがどのように表現され、誰に向かって発信されているのかを知っておくことは、
日本酒が好きなみなさまが周りの人にその魅力を伝えていく上でとても重要なことだと言えるでしょう。

「日本酒を楽しむ人」から世の中の流れに合わせて「日本酒の楽しさを伝える人」が増えていき、もっともっと知られていないおいしい日本酒が広まると嬉しいですね。

 

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sake_shin

「お手本になる、日本酒生活」をテーマに、 ウェブサイト・ブログにて、伝わりやすい日本酒・グルメ情報を発信。 また日本酒を媒介に自身の感性を磨くイベント【ITADAKI sake&sense】など各種イベントを開催。 第3回・4回世界唎酒師コンクールセミファイナリスト。日本酒学講師・唎酒師。

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