暖簾と蔵元の名字から命名

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寛政3年(1791年)、初代松本治兵衛が酒造業「澤屋」を創業。昭和24年(1949年)に松本酒造株式会社と社名を変更。古くからの暖簾「澤屋」と蔵元の名字を取って銘柄を「澤屋まつもと」と名付けています。歴史のある本社の酒蔵は平成19年(2007年)、「伏見の日本酒醸造関連遺産」として経産省が認定する近代化産業遺産に選ばれています。

若き蔵元兄弟が蔵をけん引

蔵がこだわるのは「純米酒」。「一に蒸し、二に蒸し、三に造り」をモットーに美酒を醸しています。現在、蔵の中心となっているのは蔵元・松本保博さんの息子さん兄弟で、兄の圭輔さん、弟で杜氏の日出彦さんの2人。日出彦さんは「醸し人久平次」で有名な愛知県名古屋市の萬乗酒造で3年間修業。平成20年(2008年)から蔵に戻り、2年の見習い期間を経て、平成22年(2010年)から杜氏に就任しています。

現在の蔵に息づいているのは「守破離(しゅはり)」の精神。伝統を守りながらも、時代に合わせて外からの良い部分や感性も積極的に取り入れる。そして新たな価値観を作り上げていくというものです。現在、蔵の代表ブランドとなっている純米酒に「守破離」と名付けています。若い蔵元兄弟の取組により「澤屋まつもと」ブランドは、以前にも増して日本酒ファンの注目を浴びています。

スタイリッシュな雄町

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この純米吟醸は酒造好適米では山田錦に匹敵する人気を誇る「雄町」を精米歩合50%まで磨き醸されています。吟醸香は非常に穏やかで、口に含むと、雄町らしいジューシーさと酸が心地よいです。ポッチャリした米の旨みを感じながらも、シャープさを兼ね備え、最後は若干の辛みとともにスッと切れていきます。“スタイリッシュ雄町”ともいえる味わいは、女性にも受けが良さそうです。

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