こんにちは。
那覇在住の飲み助ライター、沼田まどかです。
アジアのコスモポリタン、香港の日本酒事情が熱い!
この春まで生活していた香港では、「獺祭」や「十四代」などの超有名銘柄だけでなく、地方の小さな酒蔵のお酒まで、数えきれない種類の日本酒が日常的に飲まれています。
ここ数年は、地酒専門のバーや居酒屋も目に見えて増えており、日本食店で日本酒を頼むのはもはや常識となりつつあります。日本酒にまつわるイベントも大小様々な規模で盛んに開催され、どこも地元のお客さんで大いに賑わっているようです。
そんな日本酒が根付きつつある香港で、10月の末に香港の五ツ星ホテル、「Kowloon Shangri-La」で久保田発売三十周年を記念したパーティが開かれました。
ミシュランガイド二ツ星を獲得している広東料理店「香宮」がメニューを考案し、久保田の味わいを最も引き立てるペアリングで供されたそうです。
100名に上る来場者があったというから、人気のほどがうかがえますね。私の香港人の友人も参加して、大いに飲み、食べ、楽しんできたようです。(写真真ん中が友人、両隣は酒蔵の方)
そもそも、アジア人はお米を食べる文化を共有しているので、ごはんに合う料理は日本酒にも合うというのは納得の理屈。中華と日本酒のペアリング、今後もどんどん広がっていくことでしょう!あーあ、私も行きたかったなあ(T-T)
世界中に輸出されている久保田が三十歳になったら…
今回は、そんな香港を懐かしがりながら久保田の三十周年記念酒を飲んでみました。
久保田と言えば、酒どころ新潟の人気銘柄。さらりとした喉ごしと、食事を引き立てる口当たりのまろやかさで、団塊世代の心をわしづかみにした美酒です。
昭和生まれの久保田がどんな三十歳を表現するのか、酒好きとして飲まないわけにはいきません!
常温で香り立ち、冷やしてキレよく
五百万石で造られた大吟醸クラスのお酒は、薄手のグラスでいただくと風味のよさが引き立ちます。
常温では、ふわりと立ち上がる香りが心地よく、口に含むと柔らかな旨味が広がります。定番の久保田からは想像できない華やかさ。12度くらいに冷やすと、今度は輪郭がはっきりとして、すっきりとした喉越しとキレのよさが際立ちます。初めて日本酒を飲む方も楽しめて、団塊世代のお父さんもうならせる、さすがの出来栄えと言えます。
この日は、実家のある富山に帰省していたのですでに肌寒く、近所のお豆腐屋さんで作られた出来立てを湯豆腐にしていただきました。お豆腐のやわらかい甘さと相まって、文字通り、すいすいお酒が進みました。
なお、この記念酒、蔵元に問い合わせたところ生産分はほぼ完売とのこと。もし、どこかで記念酒に出会えたら、手に取ることはもちろん、ぜひ温度帯の違いも楽しんでみてくださいね。
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