こんにちは、SSI研究室専属テイスターの石黒 建大です。

今回は、SSI研究室の専属テイスターについてご説明させていただきます。

SSI研究室専属テイスターとは

SSI研究室専属テイスターとは、利き酒師の上位資格である酒匠からさらに選抜されて、SSI研究室からテイスティングに関する業務を一部委嘱された日本酒のテイスティングの専門家です。

具体的に何人いるのか

SSIの公式HPより、2013年4月時点で45名となっていますが、1年ごとに5~7名前後増えています。そのため、2015年7月現在では60名前後になっていると思われます。また、利き酒師の認定者が約3万人以上、酒匠の数が約300人程度と言われています。つまり、利き酒師の0.2%、酒匠の約20%位の方が委嘱されています。

どうすればなれるのか

まずは、酒匠の資格を取ること、その上で毎年、年に6回専属テイスターの育成会があり、中で5回以上育成会に参加して、毎年、3月に行われる選考会でテイスティングに関する一定以上の成績を収めることで選考されるようになっていますが、実際、審査に関しては、非常に厳しく、優秀な酒匠の方でも普通に落選しています。

専属テイスターに求められる資質とは

あくまでも私見ですが、日本酒、焼酎に対するテイスティングに関する一定以上のセンスと日々の努力、自分の資質と能力に対する真摯な客観性と修正能力、最後は自分を信じられる強い精神力が必要な資質だと個人的には感じます。

専属テイスターになって依頼されること

<専属テイスターの業務例>

■弊会が監修する認定呼称資格の教育ソフト、テキスト等の開発・執筆

■弊会が主催するセミナー等への講師出講

■弊会が主催するイベント等における来場者への指導、教育担当しての参加

■弊会支部役員

注1)業務の受託は任意となります。

注2)業務依頼はSSI研究室の判断でおこなわれ全ての専属テイスターに同一の業務、機会が付与されるわけではないことをご了承ください。

(SSI HP 専属テイスター育成会のページより引用)

以上となっております。

その他にSSI HP 日本酒香味評価データベース酒仙人上でのテイスティングコメントの作成依頼を受けることがあります。
実際、私自身も専属テイスターになって以来、酒仙人のコメントに関して100アイテム以上のコメントの作成を行ってきました。

勿論、すべて掲載されている訳では無いのですが、この酒仙人上での日本酒のコメントに関しては、一切言い訳は出来ませんので、毎回、緊張感を持ってテイスティングを行っています。

また、現在、専属テイスターの中から選抜されたSSI調査研究委員会の日本酒地酒検証研究会と日本酒香味検証研究会に研究員として所属しています。

これから専属テイスターをめざす方に

テイスティング能力に関して人から常に見られていますし、自分のテイスティングに関して一切の言い訳ができないので、実際のところ専属テイスターになってからの方が大変です。

ただ、利き酒師になった以上は、是非とも目指してもらいたいです。
専属テイスターを目指すことも専属テイスターになってからも、どちらも茨の道ですが、挑戦してもらいたいと思います。

 

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