2023年6月19日、日本酒専門WEBメディア「SAKETIMES」は、リリースから9周年を迎えました。
毎年、この日を迎えるたびにより強く実感することは、SAKETIMESを応援してくださる、読者の方々や日本酒業界の関係者の方々に対する感謝です。9年という長い期間、私たちが活動を続けることができたのは、みなさまの応援があってこそ。いつも本当にありがとうございます。
この1年間は、SAKETIMESにとって大きな転換期となりました。
昨夏、メディアとしての方針を「利益をつくるメディアになる」と新たに定め、編集部の体制を大きく変更しました。それに伴い、記事の更新頻度や企画・内容についても変化がありましたが、読者の方々の中には、その変化に気づいていた方も少なくないかもしれません。
近年、多くのWEBメディアが閉鎖を余儀なくされる中で、私たちも事業としてのメディア運営の難しさをひしひしと感じています。
その一方で、社会の流れの中で大きな変革の時を迎えている日本酒産業においては、毎日のように新しい動きが生まれ、さまざまな情報が発信されています。企業や個人が簡単に情報発信できる時代だからこそ、"適切な情報"を、"適切な形"で、"適切な場所"に届けるメディアの存在価値は、これからますます重要になっていくと考えています。
日本酒の魅力を伝え続けるためには、事業の健全な継続が必要です。日々の活動の中でさまざまな課題に直面しますが、それらをひとつずつ乗り越え、成長していかなければ事業の継続はありません。そして、事業の継続のためには、みずからが必要な利益をつくることができるメディアになる必要があると感じました。
現在、その取り組みのひとつとして、SAKETIMESの売上を支えている記事広告(有料)の内容を見直しています。近年は、酒蔵以外の企業からご相談をいただく機会も増えてきましたが、SAKETIMESは酒蔵をはじめとする日本酒業界のプレイヤーに対して、どんな価値を提供できるのか。自分たちの存在価値を見つめ直し、SAKETIMESを必要とするみなさまの役に立てる記事広告を目指していきます。
また、記事広告だけでなく、通常の記事についても、昨年から新しい企画を進めてきました。
SAKETIMESのTwitterフォロワーの方々に投稿していただくアンケート企画や、編集部が注目しているおすすめの商品を紹介する連載「編集部注目の一本」、編集長の私が注目している"日本酒の未来をつくる人"を取材する連載「編集長レポート」などです。
これらは成果が出ている点もあれば、そうでない点もありますが、新しい企画の検討も含めて試行錯誤を繰り返しながら、読者の方々にとって必要なより良い記事の制作に努めていきます。
私がSAKETIMESの編集長に就任してから5年が経過しましたが、数百年という歴史を持つ老舗の酒蔵から、ベンチャー精神にあふれた新興の企業まで、さまざまな方々との出会いがありました。SAKETIMESも、数百年という長い単位で日本酒の魅力を伝え続けるために、そして、日本酒の未知の市場を切り拓いていくために、今後も真摯に事業に取り組んでいきます。
来年は、10周年という節目を迎えることになりました。節目にふさわしい企画をこれから準備していきますので、今後のSAKETIMESにも、ぜひご注目ください。
(文:SAKETIMES編集長 小池潤)