2020年10月21日(水)、Facebook Liveにて「令和2年度 酒サムライ叙任者発表会」が行われました。
「酒サムライ」とは、全国の若手蔵元から組織される日本酒造青年協議会が、日本酒と日本文化を愛し、その素晴らしさを世界に広めようと尽力している人に与える称号です。平成17年(2005年)に設立されて以来、すでに85名の方々がさまざまな分野から選出されています。
例年は、酒の神様として有名な京都・松尾大社にて叙任式を開催していましたが、今年は新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、叙任式の開催を見送ることに。 しかし、15年間継続してきた「酒サムライ」は今年も叙任し、オンラインで発表会が行われました。
「酒サムライ」叙任者一覧
今年度は、新たに5人の方々が「酒サムライ」に叙任されました。
宮川圭一郎さん
宮川圭一郎さんは、パリで日本酒の卸業やコンサルタント業務を行う「Galerie K Paris」の代表。2017年に日本酒の普及と地位向上を目的とした日本酒コンクール「Kura Master」をパリで立ち上げ、運営委員長を務めています。
「映えある『酒サムライ』という称号をいただけたことを心から嬉しく思います。2017年、『フランス料理の中に日本酒を入れたい』という想いから、パリで『Kura Master』を設立しました。日本料理だけではなく、フランスから日本酒が広まっていくことを目指すとともに、さらにカジュアルに、そしてラグジュアリーに日本酒を楽しめる世界をつくっていきたいと思っています」
グザビエ・チュイザさん
グザビエ・チュイザさんは、パリにある五つ星ホテルのシェフソムリエであると同時に、「Kura Master」の審査委員長も務めています。
「名誉ある『酒サムライ』に叙任していただけたことに感謝いたします。この祝福は、フランスで日本酒を広めようとする私をさらに後押ししてくれるでしょう。私のメインゴールは、日本酒をフランス料理に合わせて浸透させること。みなさんと一緒にフランスで日本酒を広めていけることを、とても幸せに感じています」
マイケル・オーさん
マイケル・オーさんは台湾・台北で飲食店「Hanabi」を経営。さらに日本酒学講師会の台湾代表を務め、日本酒輸入代理業や地酒専門店も経営するなど、日本酒に関する業務に幅広く取り組まれています。
「酒蔵や農家の方々に会うたびに『人の魅力』を感じ、この感動を海外に伝えなければならないという使命感を感じています。多くの方々にもっと日本酒を愛してもらうため、日本酒に関わる人々の想いを伝えていきたいです。日本酒からもらった縁を、これからもつないでいきます」
ケニー・ヤンさん
ケニー・ヤンさんは、台湾で輸入業者「酒藝商貿有限公司」の代表を務め、SSI INTERNATIONA台湾支部の役員なども兼任しています。
「約10年前、新潟に行ったときに日本酒を好きになりました。台湾に帰国してからは、より多くの人に日本酒のおいしさとおもしろさを伝えるために活動してきました。日本酒と料理とのペアリングなど、さまざまな日本酒の魅力を伝えていきたいです」
大越基裕さん
大越基裕さんはベトナム料理と日本酒のペアリングレストラン「An Di」のオーナーソムリエです。ソムリエ・ワインテイスターとして、さまざまな料理とのペアリングを提案しています。
「もっとも力を入れているのは、フランス、イタリア、中華など、和食以外の料理と日本酒のペアリングの提案です。日本酒はワインにはない味わいの世界観を持っているので、ワインとはまったく違うアプローチができるのがおもしろいと感じています。その味わいの質の高さをたくさんの人に知っていただけるように、より良いペアリングの提案をしていきたいです」
叙任されたみなさま、本当におめでとうございます！
(文／SAKETIMES編集部)
