日本酒に対する既存のイメージにとらわれないボトルデザインや、人気の俳優やタレントを起用したコマーシャル、華やかな香りをつくるオリジナル酵母を使った商品など、さまざまな形で、日本酒の新たな市場である若年層へのアプローチを続ける松竹梅ブランドの宝酒造。
その中でも、近年は「スパークリング日本酒」のジャンルに力を注いでいます。
そこで今回は、宝酒造の松竹梅「スパークリング清酒 澪」や「かおりカン(香り酵母877)」を、若い日本酒ファンの方々に飲んでもらい、その魅力を教えてもらいました。
コンビニやスーパーで気軽に買えるありがたさ
【お話をうかがった人】 仁志田裕さん
「好き酒師(すきざけし)」という肩書きで、東京・八重洲のコワーキングスペースなどを会場に、毎月異なるテーマを持った日本酒イベントを開催している(現在は新型コロナウイルス感染拡大の影響でお休み中)。
─ 仁志田さんは、もともと日本酒がお好きだったんですか?
仁志田さん:実はそうではありませんでした。お酒に弱いこともあって、日本酒の美味しさや魅力に気付いたのは、お酒を飲めるようになってしばらくしてからでした。
初めて日本酒イベントを開催したのは、2015年3月です。日本酒は他のお酒と比べて、「誰が造ったのか」「誰がおすすめしているか」など、「人」が商品を選ぶ際の基準のひとつになりやすいと思っています。「好き」の気持ちを強くのせられるのが日本酒の魅力です。
僕自身が日本酒を好きになってから長くないので、その視点を大事に、お酒の楽しみ方をもっといろんな人に知ってほしいと思ってイベントを開催しています。
「唎酒師(ききざけし)」の肩書きは、日本酒の初心者からみると距離を感じてしまうので、「好き酒師」と名乗っています。ただ日本酒が好きなだけなんですが(笑)。
─ 宝酒造の「スパークリング日本酒」についていかがですか?
仁志田さん:全体を通して、すごく香りが良い。そして注目すべきは、「澪」は低アルコールで飲みやすいことですね。僕は、缶チューハイなどの人工甘味料の独特な甘みが苦手なんですが、スパークリング日本酒は米と米麹で造られた自然な甘みで美味しいです。健康意識の高い人にもマッチすると思います。
─ それぞれの商品を飲んだ感想はどうでしょうか。
仁志田さん:まずは「かおりカン(香り酵母877)」から。炭酸が入っているので爽やかな飲み心地なんですが、お酒としての旨味もしっかりある。これ、僕の開催するイベントでも使ってみたいです。イベントでは、コンビニで買えるものでおつまみを考えるなど、イベント後の再現しやすさを意識しているのですが、美味しいと思ったお酒も気軽に買えたらうれしいですよね。
スーパーやコンビニなどで買える日本酒のなかでは、こんなに香りを訴求している商品って過去になかったんじゃないでしょうか。
たとえば、居酒屋などでフルーティーな味わいの日本酒を飲んで美味しいと思っても、そこからその銘柄を探して酒販店で購入するのってハードルが高いじゃないですか。こだわりの飲食店で出てくる日本酒の多くは専門店で売られていることが多いので、初心者にとっては意外と買うのが難しい。
─ 確かに家で飲みたくなっても、購入場所が限られると難しいですよね。
仁志田さん:日本酒にハマりそうな人がいても、気軽に買える場所に売っていない。それがもったいないと思っていたんです。「かおりカン」はまさにそういう人たちにも届きそうですね。
また、日本酒の代表的な香りがよく出ているので、日本酒の知識を深めたい人にもおすすめできると思います。「これが酢酸イソアミルの香りだよ」って。
─ 「澪」や「一果」はいかがでしょうか。
仁志田さん:「澪」は、知人の女性から飲みやすいとおすすめされて飲んだことがありました。イベントでも提供したことがありますが、あらためて飲むとその安定感にびっくりします。
日本酒はアルコール度数がだいたい15〜16度くらいなので、毎日飲むのはキツいという人もいるんです。でも、「澪」ならアルコール度数が5度と低くて飲みやすい。
「一果」は今回初めて飲んだのですが、特にイチゴのほうが好みです。あと、味わいだけでなく、この小容量のボトルも良いですよね。1人につき1本ずつ提供できるので、イベントでも使いやすいと思います。
そもそも、日本で出回っているお酒って、缶ビールや缶チューハイなど炭酸入りのものが多いですよね。「かおりカン」や「澪」のような気軽に手に入るスパークリング日本酒は、日本酒というカテゴリーに留まらず、もっと大きなアルコール飲料市場の中で評価されそうです。
「澪」や「一果」を選ぼうとする時に迷う相手は、他の日本酒ではなく、缶チューハイなどだと思います。
「日本酒っていいね」と思う人を増やすためには、まずより多くの人の目に留まらなければなりません。人工甘味料の不使用、ほどよい刺激の炭酸、飲みやすい低いアルコール度数と、昨今のアルコール飲料のマーケットの中で重要視されつつある要素が、スパークリング日本酒にはあります。
日本酒に求めるのは「可愛さ」と「楽しさ」
【お話をうかがった人】 みちゅさん
「可愛い日本酒パーティー」という、ボトルデザインがおしゃれで可愛いお酒と、それに合わせた可愛いケータリングの用意と内装を施した、女性限定で楽しめる日本酒の会を企画・運営している。
─ 宝酒造の「スパークリング日本酒」についていかがですか?
みちゅさん:外飲みが好きで、あまり家では飲まないのですが、実はスーパーで初めて買った日本酒が「澪」でした。
家でちょっとお酒を楽しもうと思った時に、「澪」は手に取りやすいですよね。ケーキ屋で働いたことがあるくらいスイーツが好きなので、「澪」とモンブランと合わせたこともありました。「澪」は米と米麹からできているので、アルコールの香りが気にならず、まろやかな甘みがモンブランにとても合いました。
─ 炭酸ゆえの飲みやすさもあるかもしれませんね。
みちゅさん:そうですね。実は炭酸のきついサワー系のお酒が苦手なんです。でも、「澪」はしゅわしゅわしているんだけど、炭酸がきつくない。甘みと炭酸のバランスがすごく良いです。
─ 「一果」や「かおりカン」はいかがでしょうか。
みちゅさん:「一果」もすごく美味しいです。本当にイチゴやバナナのような香りがして、米と米麹からできているのがびっくりです。
スイーツに合わせるとしたら、イチゴにはショートケーキやレアチーズケーキ、バナナのほうはチョコレートケーキやキャラメルの風味がよく合うと思いました。クリスマスや年末年始は家でごちそうを食べる機会も増えるので、「一果」は活躍してくれそうです。
「かおりカン」も、華やかで甘い香りがとても好きです。本当にバナナのような香りですね。
日本酒業界の人が言う「低アルコール」は、世の中の人が考えるものとギャップがあると感じています。
日本酒の「低アルコール」は、12〜14度くらいのものが多いですが、それは日本酒を日常的に飲む人にとっての話。ビールやチューハイなどのアルコール度数が5〜6度くらいだと考えると、12〜14度でもかなり高いんです。
その点、特に「澪」のラインナップはアルコール度数が低いので安心感があります。こういった日本酒がもっとたくさん販売されたらいいのにと思います。
─ 「スパークリング日本酒」にどんな可能性を感じましたか?
みちゅさん:私、日本酒を飲むと感動するんですよ。独特の奥深い味わいとか、温度帯によって印象が変わることとか。他のお酒ではできない体験が日本酒にあると思っています。
スパークリング日本酒は、日本酒の世界に入るための気軽な入口になれると思います。「澪」は、スーパーやコンビニなどで気軽に買えるので、カットしたフルーツを入れたり、桜の時期は花を浮かべたり、アレンジがしやすいのも魅力だと思います。
一般的に「日本酒好き」というと、専門的な知識があるとか、お店や酒蔵と繋がりがあるとか、そういう人を指すことが多いと思うのですが、「おいしいから」「可愛いから」「おしゃれだから」という、日本酒への興味の持ち方があってもいいのではないかと思っています。
実際、私のイベントでは、お酒の説明をほとんどしないんです。それでも、日本酒の魅力に引き込まれてくれる人がたくさんいますよ。うんちくや難しい説明のない安心した空間で、楽しくおしゃべりをしながら日本酒を楽しむ。
そういった会を通して、女性が気軽に「日本酒っていいよね」と言える雰囲気をつくっていきたいと思い、イベントの開催や「#日本酒を可愛く」「#Sakegirlsparty」というハッシュタグでの情報発信をしています。
新しいファンを増やす「スパークリング日本酒」の可能性
それぞれ異なる視点で日本酒を楽しみ、さらにその魅力を発信している仁志田さんとみちゅさん。
仁志田さんからは、日本酒に限らないアルコール市場全体の中で「スパークリング日本酒」が輝く可能性を、みちゅさんからは、「可愛い・美味しい・楽しい」という、モノを好きになる本質を教えてもらいました。
ふたりの話に共通したのは、宝酒造のスパークリング日本酒が持つ美味しさやカジュアルさ、そして、低アルコールでフルーティな味わいのスパークリング日本酒の可能性でした。
スパークリング日本酒の市場がさらに大きくなることで、日本酒の美味しさや楽しさに気付く人が増えていくことでしょう。
(取材・文/ヒラヤマヤスコ)
sponsored by 宝酒造株式会社