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日本酒と台湾のマリアージュ。 ~今夜の晩酌に役立つ「台湾おばんざい」3種

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こんにちは、台湾在住の謝です。
「日本酒どラブ」な視点で、身のまわりの台湾文化をご紹介します。

 


 

「結婚して台湾に住んでいるの」といえば、
「台湾といえばバナナがおいしいのだっけ?」
「毎日屋台とかでごはん食べるの?」
「台湾って、タイのあたりですか?」
「ひとりっこ政策なんでしょ?」
などと返されたのも、いまはむかし。

東日本大震災への多額の義援金のことが周知されてからというもの、「謝謝台湾~シェイシェイタイワン」をあいことばに日本人の台湾への理解の深まりをかんじる今日このごろです。

で、台湾の食といえば、夜市!小龍包!!パイナップルケーキィ~!!!

うんうん!うまい!!好吃~!!!
そのあと・・・それから・・・
えーと・・・・・・・・

はっきり、言います。
けっこう、飽きます。
住んでいるならなおのこと。
京都在住者が桂離宮に行ったことがあまりないように、夜市もじつのところ筆者は半年に一度ぐらいしか行っておりません(臭豆腐がだいすきなのでたまに道ばたで買い食いしますが)。

というのはさておき、台湾の食文化といえば「台湾料理」(台菜=タイツァイ)。

中華料理とひとことでいっても広大な中国大陸のこと。
なので、其処ここの地域の食文化を総称したもの=中華料理といえます。
台湾料理の場合、開拓期から地理的にもっともちかい中国福建省より移住してきたひとが多いこともあり、福建の郷土料理がベースになっています。
そこに日本・原住民・客家(きゃっか=古代中国の王族の末裔と言われ結束がかたく独自の文化を守り、香港・台湾・東南アジアの華僑におおい)・戦後に中華民国政府といっしょにわたって来た中国各地のひとびとの料理のテイストなどが加わり「台湾=美味しい」といわれるほど、バラエティ豊かな食文化が花ひらきました。

さまざまな背景をもつ台湾の食ですが、なんだかんだいっても外食は飽きるし食べなれた家庭料理の味に敵うものはありません。
「東酸西辣、北鹹南淡」(東部は酸っぱく、西部は辛く、北部は塩っ辛く、南部はあっさりしたお味がこのまれる)というように、中国南方にルーツをもつ台湾家庭料理の味付けは醤油などの発酵調味料がメインで、味もやさしいのが特徴。
日本酒にもじつは、けっこうあいます。
今回はきょうの晩酌用に、かんたんにつくれる台湾のおばんざい3品をご紹介いたします。

 

「ザーサイのサッと炒め」(炒搾菜)

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我が家の常備菜。ピクルスやオリーブとならんで世界三大漬物のひとつといわれるザーサイは、旨みがつよく濃厚な山廃系の日本酒にぴったり。
いちにち置くと更に味がなじむので、大目につくって白ごはんやおかゆのお供にも。冷蔵庫で一週間ほどもちます。

 

材料 

ザーサイ一個(洗って薄切りにし、20分ほど水にさらして塩抜きしておく)
ごま油大1
しょうゆ少々
砂糖小2
辣油小1、もしくは七味少々
すりごま少々

1. 熱したフライパンにごま油をひき、水けをきったザーサイを入れて炒める。
2. 水けがとんだら、しょうゆ・砂糖をくわえて、仕上げに辣油もしくは七味をかける。
3. 器に盛り、すりごまをかける(なくてもよい)。

 

「糸寒天と鶏の冷製サラダ」(洋菜沙拉)

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お酒を飲んでいると不足しがちな食物繊維が豊富な寒天。糖を抑え血糖値を下げる効果も知られてきており、日本酒のつまみにはもってこいです。
さっぱりとして吟醸酒によくあいます。嫌いでなければ香菜(シャンツァイ)たっぷりで。香菜の苦味が吟醸の芳香を意外なほどひきたてます。

 

材料

糸寒天
きゅうり
香菜
鶏ささみ

A(たれ)
ごま油大3
酢大2
中華スープ(市販の鶏ガラスープでOK)100ml
しょうゆ大1
砂糖小2
塩小1
こしょう少々
にんにくのすりおろしほんの少々

1. Aの材料ぜんぶ混ぜあわせて、たれを作る
2. 糸寒天はぬるま湯で戻して水けをきり、5センチにきる
3. きゅうりはせん切り
4. ささみはサッと茹でて、手で細かくちぎる
5. 香菜はざく切りにしておく
6. 2~5までをボウルにいれ、Aのたれをかけてざっくり混ぜる。

 

豚しゃぶしゃぶのニンニクソース(蒜泥白肉)

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透きとおったきゅうりと豚しゃぶとのメリハリのある口ざわり。
おろしにんにくのパンチがきいたところを熱燗でキュ~ッとやると、ああ、しあわせ。

 

材料

豚薄切り 300グラム
きゅうり 一本
白髪ねぎ

A(たれ)
ラー油 大1
しょうゆ大3
酢小1
砂糖小1
おろしにんにく ひとかけぶん

1. 鍋に湯を沸かし、薄切り肉を一枚づつ熱湯にさらし色が変わったらボールにあげる
2. きゅうりはピーラーで薄くそぐ
3. 肉ときゅうりを皿に盛り、Aのたれをまわし掛けて白髪ねぎをのせる

 


 

日本酒のアテといえば「お刺身・お漬物・味噌味・醤油味」。
刺身といえば日本料理というイメージがありますが、漢代までさかのぼれば中国でもじつは「膾(なます)」という名で刺身が食べられており、唐の詩人・李白(酒飲みで有名)や白居易(酒飲みで有名)も大のお刺身好きだったという記録がのこっています。というものの、内陸部の多い中国。淡水魚の寄生虫のおそろしさが周知されるにつれ、魚の生食もだんだんと廃れました。
刺身ひとつとっても、食文化がその土地にあわせて育ってきたことがよくわかります。

今回ご紹介したおばんざいをアテに、一杯一杯また一杯。
ちょっぴり甘口のお酒をあっためて、盃をかさねつつ想いはアジアを駆けめぐる。寒い夜のひとときをそんな風にゆったりと経たせることができる、それもまた、日本酒の効用といえるかもしれません。

台湾のお酒にも多様な文化のまじわりを垣間みられます、くわしくは前回の記事→意外と知らない!?】玉泉・初霧〜台湾に残る「日本酒文化」とは?

 

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栖来 ひかり

道草者。愛日本酒のライター、エッセイスト。山口県出身、京都暮らし10年、2006年より台湾在住。お気に入りの日本酒は、出身地である山口県の「長陽福娘」。著書に、台湾の地形歴史散歩本『台湾、Y字路さがし。』(台湾・玉山社/2017)がある。