イタリア、トスカーナ州在住のSAKETIMESライター永野薫です。
今回は、リコッタチーズと日本酒の相性の良さを紹介させていただきたいと思います。
ちょっと変わった意外な日本酒の楽しみ方、または洋風のシーンにアクセントとして日本酒を紹介するような場面でご参考にしていただければ幸いです。
フレッシュタイプのリコッタ✕日本酒の新しい発見
イタリア原産のリコッタというチーズは、フレッシュタイプのさっぱりしたもので、イタリアではパスタソースからサラダ、デザートまで、多くの場面で登場するとても一般的なチーズです。日本では、パンケーキブームの火付け役にもなったbillsのリコッタパンケーキなどで聞いた名前だったりするようですね。
他のチーズを作ったあとのホエー(乳清)からつくられる脱脂状のカロリー控えめなチーズなので、デザートにしてもチーズの濃厚さはあるものの、軽くさっぱりしていて体にも優しいのが特徴です。
日本酒とチーズの相性については、いろいろなかたちで提案されている場面を目にしますが、今回紹介させていただく合わせ方は、リコッタに甘さを加え、デザートとして楽しむものになります。
イタリア語でデザートや甘いもののことをドルチェ、といいますが、あるときイタリアの友人宅で食後のドルチェの時間に、ケーキに合わせて手づくりのリコッタのクリームが添えられていました。
そのクリームを口に含んだ瞬間、そのとき私が持参していた日本酒と絶対合うな!と思い立ちその場でリコッタ×日本酒のマリアージュを勧め、楽しんだのが発見のきっかけです。
日本酒にピッタリ!リコッタクリームのつくりかた
作り方はとても簡単!(友人からレシピを頂戴しました)
以下の材料を混ぜるだけです。
《材料》
・リコッタチーズ 250g
・生クリーム 50g
・砂糖 50g
・レモン汁 1/2個
あとはシフォンケーキなどシンプルなケーキやパンなどに添えていただくだけ!
リコッタは輸入のものが多いので、日本では高級チーズのような感じがしますね。ひと手間かけるのが苦ではない方なら、特濃牛乳などからリコッタを手づくりしてしまうレシピがインターネット等で簡単に見つかるので試してみるのも楽しいかもしれません。
リコッタクリームには旨味たっぷりの純米吟醸がおすすめ!
日本酒は純米吟醸がお勧めです。
リコッタクリームに合わせるには、スパークリングやフルーティーなワイングラスでいただくタイプも雰囲気的には華やかでいいかもしれませんが、どっしりとお米の旨みが濃く効いたタイプの純米吟醸がお勧めです。
初めてリコッタクリームと合わせてみて本当に美味しかった一本を紹介します。
尊皇蔵元 山﨑合資会社(愛知県西尾市)銘柄「夢山水十割 奥 若<季節限定>純米吟醸原酒」
華やかで爽やかな香りと濃く深みのある旨さを一度に楽しめる味わいで、アルコール度数が18度と高いので食後酒としても打って付けの一本です。
今年のクリスマスは「ドルチェ✕日本酒」にチャレンジ!?
私も当初は「ドルチェに日本酒…?」という反応を受けたものですが、一度口にすると、ワインや他のアルコールとは異なった深みと旨みが口に広がり、驚きと美味しさの感想をいただくことがほとんどです。
まだひと足早いかもしれませんが、イタリアのクリスマスではデコレーションケーキではなく「パネットーネ」や「パンドーロ」と呼ばれる卵とバターを贅沢に使ってしっかり発酵させたしっとりとしたケーキをいただきます。そんなケーキにもぴったりなリコッタクリームです。
クリスマスパーティーに日本酒?!という刺激もおもしろいと思いますので是非お試しください!
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